ジウコ先生、ボイトレ前、歌う前にやった方がいいストレッチを教えてください
おk。ついでにやっちゃいけないストレッチも紹介しておこう
先日たまたま、スクールの発表会前に生徒さんがストレッチをしていて、「おいおい、そのストレッチ、やっちゃあいかんよ!」というやり取りがあったので、ご紹介しておこうと思います。
声が出しやすくなるうんぬん以前に、筋肉を傷めてしまうストレッチのやり方をしている人を結構見かけるので。。
今回は筋肉がどのようについていて、どのように伸縮するのかを理解しながら、適切なストレッチの方法を学んでいきましょう。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
ボイトレ前にすべきストレッチ
正しいストレッチの方法
やっちゃいけないストレッチの方法
ストレッチの基本を理解
筋肉はゴムと同じようなもの
筋肉はゴムのように伸縮性がある物質です。
なので、ゴム同様、急激に引っ張ることはNG。
そして肝心なことが、急激に戻すこともNG。
急激に戻すとゴムが“バイィ~~ン”と戻るように、その反動で逆に縮んでしまいます。
ゆっくり伸ばしてゆっくり戻す、がストレッチの基本中の基本です。
吸う=緊張、吐く=弛緩、止める、も緊張
もう一つ重要なのが、ストレッチ時の呼吸です。
ストレッチ時に息を止めることはNG。
よく「○秒」とかっていうのも聞きますが、何秒伸ばそうがその時息が止まっていては効果がありません。
ゆっくり吐きながら伸ばしていく、伸びきったところで一度吸う、そしてまた吐く、そこからゆっくり吸いながら戻していく、という一連の動きを覚えておきましょう。
ボイトレでやっておいた方がいいストレッチ
わき腹
しつこく言いますが、人は日常、腹式呼吸で呼吸をしています。
呼吸に関してはコチラで詳しく解説しております。
なのでよりたくさん息を吸おうと思ったら、胸式呼吸も使ってあげないといけません。
それがわき腹の筋肉、肋間筋と呼ばれる筋肉です。
肋間筋を伸ばすことでより深い呼吸ができるようになります。
ジウコ先生はとにかく呼吸にうるさい笑
首(の前)
胸鎖乳突筋という筋肉で、ここが硬いと呼吸も浅くなりがちです。
喉頭のちょうど横の首の太い筋肉をしっかり伸ばしておきましょう。
股関節
以外に重要だったりします。
股関節は血流が悪くなりやすい部分なのでほぐしておきたいのと、大腰筋といって、体を支える大きな筋肉が股関節から背骨に繋がっているので、しっかり伸ばしておきましょう。
ちょうどお相撲さんの四股のような状態で体を左右に捻るとストレッチできます。
肩甲骨
肩甲骨も硬いと呼吸に影響します。
というのも、いくら肋間筋が肋骨を広げようとしても、その上に覆いかぶさっている肩甲骨が邪魔するからです。
後ほど解説しますが、肩を内回りでグルグル回すだけでオッケーです。
やっちゃいけないストレッチ
それぞれ解説は後ほどにして、一通り挙げていきます。
首の横を伸ばす
フリー素材を否定してすみません。
首の後ろを伸ばす
いい画像がなかったので…
頭の後ろで手を組んで前にぐい~って倒すヤツです。
肩甲骨を開く
やっちゃいけない理由
これらのストレッチで伸ばされる筋肉は、僧帽筋、板状筋という筋肉です。
僧帽筋は首から腕を吊っている状態、すなわち、腕の重みで常に引っ張られている状態です。
また、猫背の人は肩が内側に巻いている状態、板状筋が常に引き伸ばされている状態です。
僧帽筋、板状筋は、逆に縮めるのが鉄則です。
これらをストレッチしてるのに一向に肩コリが改善されない、という人はコレが原因です。
上記の肩を内回りでグルグルをやってみてください。
左右の肩甲骨が近づくのが分かるかと思います。
まとめ
ボイトレで伸ばすべき筋肉は…
・肋間筋(わき腹)
・胸鎖乳突筋(首の前)
・大腰筋(股関節~背中)
伸ばすのではなく縮めるのは…
・僧帽筋(首の後ろ、横)
・板状筋(肩甲骨の間)
ストレッチは元々の骨格や筋肉量、硬さなど個人差があるので、あくまでも自己責任でベストな方法を見つけてください。あくまでも今回の内容は参考程度に…
ボイトレ通信講座ジウ研ゼミでは、トレーナーの発声のデモやそのトレーニングのやり方、コツを紹介、さらに他の会員さまのご質問ご相談の実例と改善方法の紹介を行っております。
また、発声や歌唱の音声や映像でのご質問ご相談、トレーナーからの直接指導は回数無制限です。
迷ったら行っとけ、です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジウコトモニタ