2023.04.16trainer's column
「ボイトレ初心者です…」は絶対有利!未経験者が最初におこなうべきこと
体験レッスンのお問い合わせ、ご相談内容で最も多い内容です。
そんな時、いつも僕はこう答えます。
どういうこと??と思うかも分かりませんね。
絶対経験者の方が有利に決まってんじゃん!と。
いえいえ。
かれこれボイストレーナーを20年近くやっていますが、例外なく、「ボイトレどころか、カラオケにもロクに行ったことがないです…」「小学校の音楽の授業以来、まともに人前で歌ったことがないです…」という方の方が“圧倒的に”上達が早いです。“圧倒的に”です。
なぜでしょう?
答えは簡単。
“変な癖がついていない”からです。
なので指導すればするほど、スポンジが水を吸う如く、面白いようにみるみる上達していきます。
でも逆に言えば、“変な癖がついたボイトレ経験者”が多いことも事実です。
この記事に出会ってくれたボイトレ未経験者の方も、そうならないために、ボイトレスクール選びで失敗しないために、“ボイトレを始めるにあたってまず最初にすべきこと”をきちんと押さえておきましょう。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
ボイトレ未経験者が失敗しない練習方法
カラオケ上達のための最適な練習方法
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絶対にやってはいけないこと
お腹から声を出す
ボイストレーニングといっても、メソッドや考え方は様々です。
トレーナーによって進め方は全く異なり、それぞれを否定するつもりはありません。
ただ、“やってはいけないこと”というものが存在します。
その一つが「お腹から声を出しましょう」です。
後述しますが、「お腹から声を出しましょう」、「喉を開きましょう」、この二つのワードは、未経験者を釣りやすいワードです(言い方は悪いですが)。
腹式呼吸については、僕は10年以上も前から否定してきました(不必要という意味ではありません)
ようやく長年の時を経て、下手に「腹式呼吸」という言葉を使う無知なトレーナーが減ってきた、という印象です。
腹式呼吸に関してはこちらをお読みください。ここを間違えると2万%失敗します。
僕はこれを最近「歌唱呼吸」と呼んでいます。
10年後に浸透しているかも(笑)
喉を開く
もう一つ、例外なく上手く行っている人を見たことがないのが「喉を開く」というヤツです。
ボイストレーナーを20年近くやっていて、「一人も」上手く行っている人を見たことがありません。
なぜなら、「喉を開く」というのは本当は「横に」開かないといけないからです。
お化粧か何かを入れている巾着の袋をイメージしてみましょう。
袋を「開く」時、どうしますか?
横に開きますよね?
物が取り出しやすいように巾着を横に開く、同じように空気が通りやすいように、声帯が振動しやすいように横に開かないといけません。
が、なぜかみんな、「縦に」開こうとします。
でもこれは仕方のないことです。何故ならYouTubeなどで検索しても、ボイストレーナーが「縦に」開くことを教えてしまっているからです。
ではなぜボイストレーナーは縦に開くことを教えてしまうんでしょう?
それは「自分ができるから」です。
それはそうですよね?プロなんだから。
でもそれを素人の方が再現するのは不可能です。
無理に再現しようとするとどうなるか。
舌根で喉を押し込んで詰まった声、こもった声になります。僕はこれを“モーモーさん”と呼んでいます。
こちらをご覧ください。
ハイラリンクス?喉歌い?喉頭のポジショニングに必要なボイストレーニングの基礎知識
間違っても「腹式呼吸」「喉を下げる」が第一になってはいけません。
逆に言えば、体験レッスンに行って「腹式呼吸を練習しましょう」「喉を開きましょう」が第一声に出てきたトレーナーがいれば、そのトレーナーはあなたの発声の特徴が判断できないので、「ネットによくある言葉」で取り繕っているだけの可能性があるかも知れません。
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ボイストレーニングの基本的な考え方
あなたの本来のナチュラルボイスを見つけましょう
ボイトレ経験者の方、実際に僕のレッスンを長期間受けていただいている方に時々やってみることです。
これだけです。
何も考えずに、ただ呼吸するだけです。
すると、ほぼ全員がこうなります。
文字では分かりにくいですが、「h-ーーー」と息の音を立ててしまいます。
これを「喉をこすっている音」と呼んでいます。
ここでいつも僕が言うのは、「普段から呼吸の度に喉をこする音が鳴ってたら、街中「ハーーハーー」って息の音だらけやろ?」ということ。
この記事を読んでいる瞬間も「ハーー、ハーー」なんて息が喉をこする音、鳴っていませんよね?
つまり、「ボイトレだ…」と構えることで、“わざわざ不自然な何か”をやってしまっているんです。
声を出さずにただ息を吐くだけの段階で“わざわざ不自然な何か”をやってしまっていたら、当然、“ナチュラルな”声なんて出てきませんよね?
いまだに時代錯誤のYouTubeでは「ミックスボイス」というワードの幻想に翻弄される人は多いですが、ボイストレーニングの基本的な考え方は「持って生まれた体の使い方を知り、あなたの本当のポテンシャルを引き出す」というものです。
※説明の便宜上、僕もミックスボイスという言葉を使いますが、トレーニーの方々を困惑させるものであることには変わりありません。
喉(声帯)のことしか考えてなくない?
これも上述のミックスボイスに関連する部分です。
「ミックスボイスはTAとが…」
僕も一時期使っていましたが…
確かに知って損はない知識です。
でもこれまた時代錯誤のYouTube民は“そこだけ”を切り取ってしまうので、声帯「しか」使っていない声で歌ってしまう人が続出しています。
例えばボクシングのパンチ。
曲げた肘を伸ばすことで相手を殴ることができます。
では肘「だけ」でパンチを打つんでしょうか?
前足をしっかり踏み込む
体重移動をする
腰をひねる
肩を入れる
肘を伸ばす
手首を回転させる
という一連の動きで相手に効かせるパンチを打ちます。
井上尚弥選手もインタビューで言っていました。
「腕の力なんてほとんど使っていません」
発声も同じです。
声帯は長さ2cm程度、厚さはサランラップくらいの小さいものです。
あなたは身長150~180cm、体重50kg~90kgほどあるのに、その大きな体の中のほんの小さなサランラップに頑張らせるつもりですか?
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本来の声を出しやすくする体作り
ストレッチ
最初に書いた通り、トレーニングメソッドは様々です。
あなたに合ったものを選択していただければOKですが、“声を出しやすくする状態”に持っていくことはとても重要です。
それこそボクシングで言えば、ロードワーク、筋トレ、縄跳び、シャドウ、サンドバッグ、ミット、それから実践を意識したスパーリング(ここがボイストレーニング)と進んでいきます。
まず僕が最も大事にしているのがストレッチです。
しっかりと息を吸いやすくするために脇腹、背中、首、もっと言えば体のリラックス、血流の促進のために手首足首、股関節などを伸ばしておくのもとても有効です。
ストレッチに関してはこちらをご参照ください。
ジストニア?ヒステリー球?喉が重い、声が出しにくい時の対処方法
ジウコ推奨、スタッカート練習
スタッカートとは、音を短く切るテクニックです。
僕自身も毎日のルーティンで、呼気のトレーニング、次に声帯のトレーニングと、いずれもスタッカートから入るようにしています。
スタッカートで行うメリットは以下。
- ピッチ(音程)の安定
- 呼気圧と声門閉鎖のバランスが整う
例えば息が多く、声帯の摩擦が強い状態の場合、音を伸ばすとそれだけ声帯に負担がかかる時間が長くなります。
それがスタッカートでおこなうと、仮にやり方を失敗していてもリスクが少ないため、変な癖もつきにくいです。
自主練の悩みでよくあるのが「上手くいっているかどうか分からない」というものがあります。
そんな時はひとまずスタッカート練習だけ行う、というものアリです。
スタッカート練習の方法についてはこちらをご覧ください。
リップロールはひとまず外す
これまた僕の毎日のルーティンですが、リップロールはほとんどやりません。
なぜなら、パーフェクトにできないからです。
「え?プロのトレーナーなのにリップロールもできないの?」
って思いました?
僕も含め、プロのトレーナーの方でも、パーフェクトにリップロールができている人を見たことがありません。
中にはYouTubeで「リップロールをやってみましょう」とデモをおこなってるのを見て「おいおい」と思うこともあるくらい、リップロールはとても難しいエクササイズです。
生徒さんにも「リップロールが上手くできないんです…」という人が多く(実は上手くできていないことに気づいている時点でかなりレベルが高い)、僕はいつも「自主練ではリップロールを外していいよ」と答えています。
レッスンでは最初にリップロールをやってもらうことが多いですが、理由は「一番上手くいかないツール」だからです。
リップロールのポイントや上手くいかない時の代替エクササイズに関してはこちらで解説しています。
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まとめ
間違っても「お腹から声を」「喉を開こう」は信用するな
ボイトレの目的は「あなたの本来の声を見つけること」
ストレッチ、スタッカート練習をしっかりと
失敗のリスクを感じたら取り返しのつかないことになる前に必ずプロの指導を受けてください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
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