2020.05.11喉を開く、通る声を作るトレーニング
歌うと喉が上がるハイラリンクス…たった二つの方法で解決!
『カラオケって楽しいな~』
『ずっと歌ってたいな~』
『あれ…?』
『なんだか喉が苦しいぞ…?』
そんな経験、ないですか…?
それ、
ハイラリンクス
ってヤツかも…
申し遅れました。
私、クリアボイスミュージックスクールというボイトレスクールでトレーナーをしております、谷本恒治こと、ジウコトモニタです。
『ジウコ先生』なんて呼ばれております。
中には、
『谷やん』
と呼ぶ生徒もいます。
まあ、何でもいいっす。
さて、先ほど出てきました、ハイラリンクスというヤツ。
初めて見聞きされる方もいらっしゃるかも分かりませんね。
簡単に…
これが何故起こるのか、それが何故いけないのか、どうすれば改善されるのかを、今回解説していこうと思います。
まあ、ハイラリ系の記事は山ほどあるし、僕もいくつも書いておりますが、今回は、
たった二つの方法で解決!
といきましょう!
目次(数字をクリックするとジャンプします)
1.喉が上がる(ハイラリンクスの)原因
・外喉頭筋の役割
・その中でも厄介な筋肉
2.何故喉が上がるといけないの?
・共鳴腔の役割
・喉頭蓋の役割
3.解決方法①
・舌骨上筋群の弛緩
・練習方法
4.解決方法②
・舌骨下筋群の強化
・練習方法
5.最後に
1.喉が上がる(ハイラリンクスの)原因
・外喉頭筋の役割
またまた聞き慣れないワードが飛び出てジャジャジャジャ~ン(知らんか…ハクション大魔王ね)ですが。。
喉頭(喉のでっかい軟骨)は、首の中に筋肉だけで宙づりにされておりまして、筋肉というのは力が入ると収縮するので、その筋肉の力に引っ張られる訳ですね。
それが原因で上がったり下がったりする訳ですが、発声に関係ないっちゃあない場合もある。
けど、本来入らなくていい力であれば、入らない方がいいかな(意図的に喉を上げることはある。それはまた別の機会に…)
え?上がったら良くないのに、上げる筋肉があるのは何故?
いいところに気が付いた!
この外喉頭筋の中でも、喉頭を引き上げる筋肉、本来何に使っているんだろう…?
ではここで、ゴクン、と唾を飲み込んでみてください。
ゴクン!
喉仏が上がったでしょ?
そう。
ゴクンとやることで、喉頭が上がる。
すると、喉頭の上にある、喉頭蓋(こうとうがい)という蓋が降りてくる。
そのことで声帯の方へ行く道をふさいで、飲食物が食堂へ流れるようになってるんですね。
なので、この言わば『ハイラリ筋』は生きるためには超重要な筋肉。
ただ、これが、発声にはあまり活躍してほしくない筋肉だったりするのね。。
・その中でも厄介な筋肉
その“外喉頭筋”の中でも、特にハイラリンクスに影響を与えやすい筋肉が、舌顎周辺の筋肉。
・甲状舌骨筋
・顎舌骨筋
・顎二腹筋
・オトガイ舌骨筋
甲状舌骨筋が、甲状軟骨(喉仏のあるヤツ)とその上の舌骨を繋ぐ、それ以外のヤツらが、文字通り、顎と舌を繋ぐ筋肉なので、もろ喉頭を引き上げる力が働いてしまいます。
まあ、他の筋肉も厄介なのですが、今回は特に『ハイラリンクス(喉が上がる)』というところに着目したいので…
2.何故喉が上がるといけないの?
・共鳴腔の役割
よく言いますが、ハイラリンクス自体がそんなに悪だとは思っておりません。
使いようというか、意図的にハイラリンクスにして鋭いトーンを作ることもあるし、ハイラリ気味でも、上手くミックスに持っていっているシンガーも多くいます。
ブルーノ・マーズとか。(いい例で出したつもりです。しかも大ファンです)
ただ、極端にハイラリはやっぱり良くない。
一つが共鳴腔。
声帯は甲状軟骨(こうじょうなんこつ)の裏側にあります。ちょうど喉仏の真裏くらい。
なので、甲状軟骨(喉仏)が上がると、当然声帯の位置も上がります。
すると、それだけその上の空間が狭くなっていくということ。
みなさん、500mlのペットボトルとヤクルトのボトルを想像してみてください。
いや~最近のボトルは色んな形があるんだね~…
って、これボルト!
えと…
500mlのボトルとヤクルトのボトルの口を吹いて音を鳴らします。
当然、500mlのボトルの方が大きくふくよかな?音が鳴りますよね?
人間の共鳴腔も同じ原理。
声帯の位置が高くなるにつれて共鳴腔は狭くなり、細く小さな音になっていきます。
・喉頭蓋の役割
もう一つは先述の喉頭蓋。
筋肉は力が入ることで収縮します。
舌周辺の筋肉に力が入ることで舌が喉頭蓋を圧迫し、閉じかかってしまいます。
そのことで空気の通りが悪く、詰まった感じの声になったりします。
あとは、今回お話しませんが(せえへんのかい!)、甲状舌骨筋が収縮すると、甲状軟骨と舌骨の間にある動脈が圧迫されて、声帯の血流が悪くなることもあります。
なんせ“上がりすぎ”は良くないということです。。
3.解決方法①
・舌骨上筋群の弛緩
今回は二つにテーマを絞ろうと思います。
まず一つ目は、喉頭を引き上げる筋肉を『使わせない』方法。
いわゆる『引き上げ筋』と言われる筋肉群、『舌骨上筋群』と言いまして、
・顎舌骨筋
・顎二腹筋
・オトガイ舌骨筋
まあ、ようは顎の下ですわ。
おおざっぱ!
まあ、『だいたいこの辺』と意識しながらトレーニングできれば十分です。
これらの筋肉を使わせないようにトレーニングするのが一つ。
・練習方法
「で、具体的にどうするんか、早く教えろや!」
すみません…
では、いってみましょう。
主に顎と舌骨を繋いでいる筋肉たちなので、上を向いて顎の下を伸ばしてやればOK。
「えっ!?『顎は引け!』って教わったよ??」
確かに。
でも、それは顎の引き方にもよります。
上を向いて声を出して、下を向きたくなるならば、舌骨上筋群に力が入っています。
これ、一週間やったら劇的に変わります。
4.解決方法②
・舌骨下筋群の強化
今度は逆説的に。
“引き上げる筋肉を使わないようにする”
↓
“拮抗する引き下げる筋肉を鍛える”
という考え。
これが、『舌骨下筋群』
・胸骨甲状筋
・胸骨舌骨筋
という二つ。
これらは鎖骨から甲状軟骨、舌骨へ繫がっている、すなわち、喉頭を下から引っ張る筋肉なので、使い慣れておくと○。
・練習方法
まずは好きな高さで「ハッ、ハッ、ハッ、」と発声します。
ポイントは、できるだけ何のストレスもなく、軽く吐くだけ。
次に、その「ハッ」を鎖骨に当てて(あくまでもイメージ)いきます。
この時に、音程は変わらないこと。
鎖骨めがけて息を吐くと、自然と喉仏は下がります(つまり、胸骨甲状筋、胸骨舌骨筋が活躍してくれます)
無理に喉頭を下げようとする力を使わずにやってみてください。
(そういった練習方法もありますが、ここでは、あくまでも自然に働きかける…)
5.最後に
いかがでしたでしょうか?
この、舌骨上筋群の弛緩、舌骨下筋群の強化、は、発声コントロールのほんの一部ではあります。
もしかすると、これだけではハイラリンクスが改善されないかも分かりませんが、何らかのヒントにしていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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