2023.09.04trainer's column
【悲報】ボイトレしても歌は上手くなりません!-歌が上手くなるための3つの要素とは-
みんな「ボイトレ」「ボイトレ」って言うけど、正確には「ボイストレーニング」です。
つまり、ボイス(声)をトレーニング(鍛える)ものです。「歌が上手くなる」という要素は、このワードには含まれていませんよね?
現状は「ボイストレーニング教室」と謳いながら、一向にボイスをトレーニングしない「カラオケ教室」がほとんどですが…
そもそも、カラオケ、歌が上手くなるためには安定した発声をボイストレーニングで手に入れることは必要不可欠です。
自称ボイトレ教室のカラオケスクールで「ここはこういう風に歌って!」と言われても、「その“こういう風に”をどうやっていいか分かんねえんだよ!」となっては本末転倒です。
そしてその本末転倒なレッスンに何の違和感もなく通い続けてお金をドブに捨てている人が後を絶たないのも事実です。
悲しいかな、その結果どうなっているかの判断もできずに、ただ一方的に「これをやってください」と言うだけのレッスンが横行している現実。
そして「ボイトレとはそういうもの」と、それに何の違和感も抱かずにレッスン料をドブに捨てている生徒さんが後を絶たないことも事実。 pic.twitter.com/Fe86eW5SHJ
— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) August 29, 2023
なので、繰り返しになりますが、カラオケ教室のそれとは違う、「ボイストレーニング」は必要不可欠です。
ただ、安定した声を手に入れたからといって歌が上手くなるのかというと、そうではないのです。
今回は、(プロの指導の元、ボイストレーニング を行っている前提で)歌が上手くなるためのポイントを3つ紹介します。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
・歌が上手くなるポイント
・歌にセンスは必要か?
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歌に“センス”は必要?
歌が上手くならない人の特徴
いきなり辛辣なことを書きますが、歌が上手くならない人の特徴をご紹介します。
1.歌を競技だと勘違いしている
2.「出せている」かどうかしか判断基準がない
3.聞いていない
順番に解説していきましょう。
1.歌を競技だと勘違いしている
「カラオケの点数が…」→あれはゲームです。歌の上手さは関係ありません
「高い声が…」→声が高い歌が上手いであれば、地球上で一番歌が上手いのはイルカです
「ミックスボイスが…」→ミックスボイスが出せた音痴と地声を張り上げた音感の鬼、どちらが歌が上手いですか?
100M走は、タイムが早い人が勝ちです。やり投げは遠くに飛ばせば勝ちです。
歌は明確な「これをすれば」というものはありません。
もちろん、カラオケの採点で40点の人が歌が上手い可能性は低いかも分かりませんが、あくまでも目安でしかありません。
2.「出せている」かどうかしか判断基準がない
いまだによくいただく質問がこれです。
「これってミックスボイスになっていますか?」
ほぼ100%僕はこう返します。
「仮にそうだとして、その声が歌声としていい音色だと思いますか?」
歌の上手さの条件に「いい声かどうか」というのもあります。何ボイスかは問題ではありません。
3.聞いていない
その曲のポイントだったり、アクセントだったりを全く無視して、ただ音程とリズムだけを捉えている人は非常に多いです。
(リズムに関してはルーズな人が多いですが)
曲を聞く時に、音程を聞くのではなく「その音程をどう表現しているのか」を聞く必要があります。
歌が上手くなる人の“センス”とは
上記のような部分は“センス”です。
ただし、この“センス”というものは、決して選ばれしものの物ではなく、「注意力」というだけです。
以前の記事でも書きましたが、「なー」と発音しているか「んなー」と発音しているか。
This is a pen.
注意して聞く人はネイティブに発音するでしょうし、聞いてない人は「ジスイズアペン」と発音するでしょう。
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歌が上手くなるための3つの要素
曲を理解する
まずこれが必須です。
uruさんの「プロローグ」という曲で解説していきましょう。
Aメロ(冒頭部分)
目にかかる(タタタータタ)
髪の毛と(タタタータタ)
かきわけた指(タタタータターターター)
音数(歌詞のはめ方によって文字数は違う)は、
5、5、7
です。
これが4回続きます。そして全て「タタタータタ」が同じです。
これをリフレインと言います。同じ「タタタータタ」というリズムを繰り返す手法です。
ここで一旦サビを見てみましょう。
あーなーなーをーーーー
音符の数が少なくなることで伸びやかな印象を受けます。
もう一度Aメロに戻りましょう
タタタータタ タタタータタ
サビに比べて音符が細かいですよね?
つまりこの「落差」がこの曲のポイントです。
Aメロはリズミカルに歌い、「目にかかる」と「髪の毛と」を同じ歌い方にすることで、「ここはリフレインを使ったオイシイところですよ」というのを分かりやすく伝える。
逆にサビはあまりブツ切りにならないように気を付けて伸びやかさを意識する。
これが表現です。
よく「表現は感情を込めて」なんてトンチンカンなことを言う人がいますが、感情で曲は表現できません。知識と技術です。
これだけで一本調子からは確実に脱却できます。
音程の上下を理解する
あなたは友達とヒソヒソ話をする時、めちゃくちゃ高いキーでヒソヒソ話ができますか?
逆に100M先の友達を呼ぶ時に、めちゃくちゃ低いキーで大きな声を出せますか?
人は自然と、キーが下がるとボリュームも下がり、逆に大きな声を出そうとすると少しキーが上がります。
※ボイストレーニングでは一定のボリュームでコントロールできることも必要です。
あるいは気持ちの浮き沈みでもキーは変わります。
嬉しいことがあった時、少しキーは高くなり、悲しい時は少し低くなります。
逆に考えてみましょう。
あなたが仮に曲を作る時に、「ここは少し静かで落ち着いた雰囲気で…」とイメージした時に、高いキーを使うでしょうか?
実は作曲家はこういったことを踏まえてメロディーを構築していきます。
LiSAさんの炎という曲で見ていきましょう。
さよなら
ありがとう
声の限り
おや?
uruさんのプロローグと同じ、リフレインを使っていますね?
(こういうところに気づけるのも歌が上手くなる秘訣です)
次に
悲しみよりもっと
で、ほんの一瞬だけ、少しだけ音程があがります。
これがもう一回気づきます。
これは心臓の鼓動と同じです。
「悲しみよりもっと」が、心臓の「ドクン」です。
次に行きましょう。
このまま続くと思っていた
僕らの明日を描いていた
「このまま」、「僕らの」、で「ドクン」の感覚が少し縮まりました。
これは緊張感が高まってきたことを音符の高さで表現しています。
呼び合っては
光がまだ
さらに鼓動が速くなってきました。
胸の奥に熱いのに~
~僕たちは
そのまま今度は音程が下がらずにその勢いでサビに突入します。
つまり作曲家は、「“ドクン”のところを少し強く、そして“ドクン”を通り過ぎたら少し落ち着きを取り戻して、を繰り返して歌うんだよ」と教えてくれているのです。
さらにサビに向かう盛り上がりの部分。
胸の奥に熱いのに
「胸の奥が熱い」と、歌詞に感情の高ぶりを表現するようなワードを入れることでさらに「ここ盛り上げていくところですよ」と教えてくれています。
このように、曲や歌詞には必ずどう歌えばいいのか、というガイド、ヒントがあるのです。
ブレスは息を吸うためのものではない
ついでにこの二つの曲で見ていきましょう。
今度は「ブレス」です。
uruさんの「プロローグ」
タタタータタ タタタータタ
がリフレインでした。
LiSAさんの「炎」
タタータタ タタータタ
がリフレインでした。
この細かい音符のリフレインを表現するのに必要なのが「ブレス」です。
「ここ、リフレインですよ」「ここ、リズミカルですよ」と表現するために、“わざと”ブレスを入れるのです。
目にかかる 髪の毛と かきわけた指
さよなら ありがとう 声の限り
これくらいひと息でいけますよね?
でもブレスというのは「息が続かないから吸う」のではなくて「ブレスの音を音楽の一部として使う」ものです。
試しに歌ってみてください。
<ブレスを入れないパターン>
目にかーかるーかみのーけとーかきわーけたーゆーびー
<ブレスを“わざと”入れるパターン>
目にかーかるっ(v)かみのーけとっ(v)かきわーけたーゆーびー
違いは明らかだと思います。
このように、「曲をきちんと聞いているか」、というと難しいのですが、「素敵な曲だな」と思ったのであれば、そこに必ずあなたが素敵だと思った「理由」が隠されているはずです。
その「理由」は人それぞれ。それがあなたの“センス”です。
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まとめ
歌は「競技」ではない!
ボイストレーニングはいい声を作るもの、歌の上手さとはまた別
では歌が上手くなるためには…
1.曲を理解する
2.音程の上下を理解する
3.ブレスを音楽に取り入れる
そのためには…
自分が「いい」と思った理由を探す
実はこの曲の理解、という部分はほんの一部も一部、氷山の一角にすらならない一部です。
もっとあなたの歌を音楽的にしたい場合は、是非レッスンにお越しください。
ちょいと難易度上がりますが、リズムの理解について触れた記事も併せてお読みください。
もちろん、発声の技術があってこそのボーカルトレーニング。どちらもしっかりやっていきましょう。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
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講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
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