2020.12.04trainer's column
ボイストレーナーとボーカルコーチの違い【結論:どちらも必要】
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のクリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
↓今回のテーマはコチラ↓
ボイストレーナーとボーカルコーチの違い
これは似て全く非なるものです。
「ボイトレに行っても全然上手くならなかった・・・」
そんなアナタは、ボイストレーニングスクールと称した教室に通ったにもかかわらず、ボーカルコーチングばかりをレッスンで受けている可能性があります。
(実際にクリアボイスに来られた方に「以前のスクールさんでどんなことを指摘されていた?」と聞くと、「いやー、発声のどこがどう、とかではなくて、曲歌って『ここはこんな感じで・・・』としか言われなかったです」という答えが高確率で返ってきます。“その『こんな感じで』を再現するためのボイストレーニングやのになぁ・・・”といつも思います。)
今回は、そんなテーマで以下のようなお話をしていきます。
今回のテーマ
・ボイストレーナーとボーカルコーチの違い
・名選手、名コーチにあらず
・名選手が名選手になった経緯による
・そもそも名選手であれば名コーチにはならない
・売れないヤツに限ってよく言うアレ
・結論:どっちも必要
「偉そうに、お前誰やねん!」という方もいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で不動の人気を誇るスクールとなる
最近ではボイストレーナーの育成にも力を入れている
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらのブログをお読みください。
では進めていきましょう。
ボイストレーナーとボーカルコーチの違い
クリアボイスのレッスンでは、ボイストレーニングとボーカルトレーニングをおこないます。
あまりボイストレーニングに馴染がない方だと「キョトン」だと思いますが・・・
ボイストレーニング・・・その人にとってのベストな発声の状態に筋肉バランスを整えていく
ボーカルトレーニング・・・曲を歌う時に必要な表現テクニックを学ぶ
という感じで全く別物。
スポーツで例えると分かりやすいかと思います。
例えば柔道で言うと、組手がボーカルトレーニング。
ジムのウエイトがボイストレーニング。
そしてボーカルテクニックというのは、ある程度個々の“イマジネーション”が大切になります。
プロ野球の選手で見てみましょう。
イチローさんが通算安打数の世界記録を樹立しましたよね?
では、プロ野球選手全員が、イチローさんのスイングを真似ればいいのでは?
でも実際はそうではないですよね?
自分の体型、筋力、チームで与えられたポジション、めざすバッティングスタイル、もっと言えば打席ごとに「この球にはこうバットを出した方がいいんじゃないか?」という、“イマジネーション”を働かせてバッティングをします。
なのでバッティングコーチが教えることは二つです。
・バッティングの基礎はこう(ボイストレーニング)
・君が目指すバッターになるにはこう(ボーカルトレーニング)
イチローさんの独特なスイングも、基礎を理解した上で確立されたものです。
名選手名コーチにあらず
スポーツ界でよく言われる言葉です。
名選手が名コーチになれない理由は二つあります。
・そもそもコーチングが得意ではない
・自分ができた理由が分からない
「プレイする」のと「教える」のが全く別物なのは分かりますよね?
ところがこれを混同している人が非常に多いです。
ジムのトレーナーは組手を教えられるべきだ、と思っていたり、組手ができるならベンチプレスの正しいフォームを教えられるはずだ、と思っていたり。
ボイストレーナーは「先生」と呼ばれますが、実はニュアンス的には、「学校の先生」ではなくて、「病院の先生」の方が近い職業です。
学校の先生は勉強ができるから勉強を教えます。
病院の先生は自分が病気だから人の病気を治せる訳ではないですよね?
もちろん、「教え方」も「プレイの仕方」もどちらのスキルも必要ではあります。
名選手が名選手になった経緯による
名前は出せませんが、超一流、超有名なシンガーさんで、ボイストレーナーもされている方がいらっしゃるのですが、僕の知人がその方のレッスンを受けたことがあるそうです。
内容を聞くと、「その人は元々上手かっただけで、なぜそうなるのか、僕がどういった発声をしているのかが分からない人だった」そうです。
これはこの方に限らず、非常によくあるケースです。
歌が上手い人が人に教えられるのではなく、歌が上手くなかった人が上手くなったから人に教えられるのです。
[関連記事:ボイストレーナー養成コース(“ジェネリックボイストレーナー”について触れています)]
そもそも名選手なら名コーチにならない
そもそも名選手はコーチをやりません。
どういうことでしょう?
例えばスポーツであれば、“選手生命”というのがあります。
先述のイチローさんでも、年齢には抗えず、引退されました(それでも45歳までトップというのは脅威ですが)。
ところがシンガーにはアスリートほど選手生命というのはありません。
きちんと喉をケアできれば、何歳になっても歌い続けられます。
例えば小田和正さんは73歳です(2020年11月現在)。
あれだけ音楽界のトップに君臨されていたら、そもそもボイストレーナーをやるヒマもないし、ボイストレーナーをやるよりもコンサートで歌う方が収入も2ケタは変わる。
マライア・キャリーを育てたセス・リッグスさんも、マライア・キャリーくらいのシンガーなのであればボイストレーナーをやらないでしょう。
ある有名なシンガーが「シンガーでないボイストレーナーに習う意味はない。俺なら一流のシンガーにボイストレーニングを習いたい」とおっしゃっていましたが、まるっきり違う職業です。
「俺ならジムのパーソナルトレーナーよりも柔道選手にベンチプレスを習いたい」と言っているのと同じです。
売れないヤツに限ってよく言うアレ
「ボイストレーニングで俺のスタイルを崩されたくない」
失礼ですけど、売れてないシンガーに限ってこれを言います。
その“俺のスタイル”が評価されていないから売れてないんだよ、と。
そしてここまで散々書いてきましたが、「ウエイトトレーニングで俺の柔道を崩されたくない」と言っているのと同じ。
もちろん、スポーツでもその人の特色を活かすために、あまりウエイトをやらない方がいい場合もあります。
日本人選手がメジャーリーグに行って、外国人と張り合うために体を無理やり大きくして、結果故障する、なんてよくある話。
ボイストレーニングも同じです。
散々ウエイトの例を挙げてはきましたが、ボイストレーニングは「筋力UP」ではなく、「自分の体を適切に使えるようにする」という要素の方が大きいです。
自分の体を適切に使えてこその“スタイル”です。
なので、僕はバンドマン、シンガーのレッスンほど、ボーカルトレーニングをあまりやらないです。逆に「カラオケで上手く歌いたい」という方の方がボーカルトレーニングを取り入れます。
結論:どっちも必要
結論、どちらも必要です。
発声の基礎をきちんと指導でき、なおかつ生徒さん(シンガー)がどのように歌いたいかを理解し、アドバイスできる、「こういった歌い方もあるよ」と提案ができるのが、理想のボイストレーナーではないでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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