2020.12.09ミックスボイストレーニング
張り上げミックスを一週間で治しましょう
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のクリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
↓今回のテーマはコチラ↓
張り上げ発声を改善して理想的なミックスボイスへ!
特に男性で張り上げ発声が改善できずに悩んでいる方も多いと思います。
何を隠そう、僕も超絶張り上げ発声でした(なのでTopがG4がギリでした)。
そんな脱張り上げの僕だからこそ言える、張り上げ改善方法をご紹介します。
今回のポイントはこんな感じです。
Point
・そもそもなぜミックスボイスが必要なのか?
・張り上げ発声になってしまう原因
・具体的な練習方法と注意点
記事タイトルにあるように、きちんとできれば張り上げは一週間で改善できます。
是非最後までお読みください。
「偉そうに、お前誰やねん!」という方もいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で不動の人気を誇るスクールとなる
最近ではボイストレーナーの育成にも力を入れている
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらの他のブログをお読みください。
では進めていきましょう。
そもそも何故ミックスボイスが必要なのか?
ミックスボイスに関しては散々解説してきていますが・・・
ざっくりと言うと、ある二つの筋肉のパワーバランスを、各音程ごとに適切に保てている状態、という感じです。
この“ある二つの筋肉”というのがこちら。
CT(Cricothyroid Muscle=輪状甲状筋)
声帯を間接的に引っ張り、音程を操る筋肉
TA(Thyroaritenoid Muscle=甲状披裂筋)
声帯に張りを作る筋肉
筋肉は自分で縮まることしかできません。
甲状披裂筋(以下TA)が収縮すると声帯に張りが生まれる。
一方、輪状披裂筋(以下CT)が収縮すると声帯を間接的に引き延ばす。
つまり、音程を上げる=声帯を伸ばす、張りを作る=声帯を縮める、という逆の動きをするんですね。
簡単に言えば綱引きをする状態。
綱引きはどちらか一方しか力を入れない状態だと成り立ちません。
どちらかが優勢にはなるにせよ、双方に力が入るからこそ綱引きは成り立ちます。
つまり(ざっくり)、TAが優勢になれば声帯は分厚く(地声)、CTが優勢になれば声帯は薄く(裏声)になります。
このバランスを取り合っている状態が“ミックスボイス”というわけです。
つまり、ミックスボイスというのは、特殊な発声テクニックではなく、“本来の声帯の自然な動き”と言えます。
僕が「ボイストレーニング=ミックスボイスの習得」と常々言うのはそういった理由です。
ここを理解できているだけで、ミックスボイスにはグンと近づくはずです。
[参考記事:ミックスボイスが世界で一番分かる記事を書きました]
張り上げ発声になってしまう原因
では、張り上げ発声というのはどういった状態なんでしょう?
それは先述の“CTとTAのバランス”です。
声帯は本来、CTに引っ張られ、音程が上がるにつれて薄く引き伸ばされていきます。
ところが張り上げ発声になってしまっている時というのは、音程を上げよう(声帯を薄く伸ばそう)としているのに、TAが「分厚くなろう!」と頑張ってしまっている状態です。
TAに力が入るとどうなるか。
TAは実は発声以外にも役割を担っています。
TAの役割
・声帯に張りを作る
・声帯を閉じる
つまり、TAに力が入れば入るほど、声門を閉鎖する力はつよくなります。
ところが、発声というのは、声門の間を空気が通り抜けることでバタバタと振動し、音になります。
[参考記事:喉が閉まる原因は意外なところにありました(声帯振動の原理について解説しています)]
なので、TAが過剰に働くと、閉鎖が強くなり、空気は通りにくくなります。
空気が通りにくいとどうなるか。
さらに息を強めて声帯を振動させようとします。
そして息が多くなれば声帯はもっと閉じようとします。
この無限ループでどんどん声帯は固くなっていきます。
これが張り上げ発声の元です。
具体的な練習方法と注意点
では、具体的にどのような練習をすればいいのか?
改めて張り上げ発声の特徴を確認しておきます。
張り上げ発声の特徴
・音程が上がっていってもTAが頑張りすぎる
・そのため、息も多くなっていく
つまり、練習で意識することはこんな感じ。
練習で意識すること
・早めに次のボイスレジスター(声区)に移動する
・息の量が変わらないようにする
“ボイスレジスター”というのは、いわゆるチェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイス、という声の区分です。
そして、その切り替わりが難しいところを“ブリッジ”と言います。
このブリッジ付近で、「ボチボチCTに身をゆだねていこうか~」となるわけです。
張り上げ発声の人はこのブリッジが遅くなる傾向があります。
なので練習方法としては、こんな感じ。
張り上げ発声をミックスボイスにするトレーニングメニュー
・リップロール
・Fee
・Wee
・Mum
順に説明していきます。
①リップロールで自然な息と閉鎖のバランスを作り、
②Feeで声帯から上の空気の圧を作ります(押し出さないようにするため※)
③その息の使い方のままWeeで早めのボイスレジスターの移動を意識し
④Mumでもう少し“声感(鳴ってる感)”を作ります
この“Mum”は、喉に力が入るリスクがあるメニューではあります。
それに関する動画があるので、ぜひこちらを参考にしてみてください。
[参考動画:ミックスボイスが全然上手くいかない人、コレ一回やってみて]
なんせポイントは早めのボイスレジスター移動、息の量を一定に、です。
ひとまず練習はすべて1.5オクターブスケールというのを使います。
このスケールの利点は、チェスト(地声)からヘッド(裏声)まで一気に行き来する、という点です。
一気に行き来することで張り上げているヒマをなくすイメージですね。
[男性用]
[女性用]
まとめ
ではまとめておきます。
まとめ
・ミックスボイスはCTとTAの自然なバランスを作ることなのでボイトレ必須
・張り上げ発声は、本来の自然なバランスよりもTAが強いことで起こる
・練習方法としては、早め声区移動、息の量を一定に
自分はどのタイプだろう・・・と思った方は、発声のタイプを見分ける基準についてnoteの方の記事で解説していますので、是非そちらをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
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