2025.05.04ボイストレーナー論
人気のボイストレーナーになるためのたった3つのポイント

「ボイストレーナーになりたいけど、どうやってなるんだろう?」
「自分にもできるのかな?」
「ボイストレーナーをやっているけどなかなか生徒さんが増えない…」
こんなお悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
僕も駆け出しの頃(雇われ時代)は、生徒さんが入っては辞め、入っては辞め、を繰り返し、上司からは「なんでお前だけ生徒さんは増えへんねん」と嫌味を言われる毎日でした(ガチ)。
それから10数年を経て、僭越ながら大阪では業績トップのスクールにまで実績を伸ばし、むしろ枠が足りなくてレッスンをお断りしないといけない時もある状況です。
なぜそこまで業績を伸ばせたのか?
もちろんスキル(耳の良さは誰にも負けません)、知識(医学書も読み漁りました)もありますが、それ以上に大事な部分を“見つけた”だけにすぎません。
逆に言えば、僕が“見つけた”だけでみるみる生徒さんが増えたので、この記事を読んでいただいて“知る”だけで、明日から超イケてるボイストレーナーになっていただけます。
その超イケてるボイストレーナーになるための、たった3つのポイントをご紹介していきます。永久保存必至。
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ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。近年はボイストレーナーの 育成にも力を入れている。 |
この記事で分かること
・ボイストレーナーに必要な要素
・人気のトレーナーになるためのポイント
・生徒さんと向き合う心構え
ボイトレは二人三脚
生徒さんを「否定しない」
僕が若い頃、ウン10年前のボイトレの先生は、とにかく怖かった…
(何度仮病でレッスンを休んだか…)
「その歌い方やめなさい」
こういう言い方を平気でされました。
あ、思い出しました。
僕が初めてボイトレ体験に行ったスクールでは、カウンセリング用紙に「プロ志望」と書いたんですが、当時すでに24歳だった僕に、
「は?24でしょ?」
と先生は言い放ちました(ガチでこの言い方です。今会ったら引きずり回します)
話は逸れましたが、生徒さんは上手くいかないことで悩んで、お金と時間を使って来てくれています。
「そうじゃない!」と否定されても、「いや、分かってるから来てんだよ!」となります。
あ、また思い出しました。
自動車の教習所に通っていた時(以下、若気の至りです)、何か僕がアクションを起こす度に、教官は「っあー!違う!」「だから違う!」
挙句に「チッ」と舌打ちもされました。
たまらず僕は「出来ひんから来てんねやろが!ちゃんと教えろや!」と教官を怒鳴りつけました。
またまた逸れましたが、普通は先生に違うと言われても「はぁ、そうか…」と落ち込むことしかできません。
できないから来ている
このことを忘れず、「そうじゃない」ではなく「こうすればもっと良いよ」という導き方をしてあげられるように心がけましょう。
「できること」を探してあげるスキル
特にボイトレ未経験の方にとって、まず最初に必要なのは「自信をつけてもらう」ことです。
いきなり難しいこと(僕は結構やりますが笑)を延々繰り返されても、生徒さんは「やっぱり自分には向いてない」と諦めてしまうかも分かりません。
喉が上がっているから下げましょう。
これが典型です。
喉を上げないと出せない(と思っている)のに、喉を下げたらもっと出せません。あるいは下げることを嫌がって一向にレッスンが先へ進まないかのどちらかです。
そうではなく、「これなら少々喉が上がっていても成果を感じてもらえるな」というポイントを見つけていくのが、ボイストレーナーに最も必要なスキルになってきます。
生徒さんに「寄り添う」
僕はボイトレレッスンは「二人三脚」と考えています。
生徒さんの声を、僕と生徒さんの共同作業で構築していく、という考えです。
そのためには生徒さんの「こんな声を出したい!」という思いをヒアリングする力(必ずしも生徒さんが「こんな声」と言語化できるとは限りません。そうですそうです!」という部分を引き出すヒアリング力が必要です)、こちらの意図をしっかりと理解してもらう語彙力が必要になります。
トレーナーの「こういうイメージでやってみて」の「こういう」が、勝手に「伝わっているだろう」で進めていっては、どんどん生徒さんとの意思疎通は距離が開いていきます。
僕がレッスンで先に(こちらの個人的な)イメージを伝えないのはそのためです。
まずはしっかり、「どう伝えたらどんな反応をしたか」「どのような伝え方をした時が一番リアクションが良かったか」など、生徒さんの表情などからもくみ取りながら進めていく必要があります。
毅然とした態度
「この人についていきたい!」と思えるか
もちろん、“毅然”と“偉そう”は違います。
でも、終始自信のなさそうなボイストレーナーだとどうでしょう?
以前、現役のボイストレーナーの方から「一度僕のレッスンを見てほしい」と依頼がありました。
その方が実際にレッスンしている様子を丸々動画で送ってもらったのですが、指摘も的確、そこに入れるエクササイズの選択も合っている。
でも、覇気がない。終始自信なさそうに指導している感じ。
僕から見ていて「おいおい、大丈夫か…」と感じました。
と、いうことは、おそらくそのレッスンを受けていた生徒さんも「大丈夫か…」と感じていたと思います。
「これでどうでしょう…?お気に召していただけると幸いなのですが…」
このようなレッスンに生徒さんはついてきません。
「大丈夫!これ頑張ってみ?絶対上手くなるから!」
こんな風に、生徒さんは誰かに背中を押して欲しいと常に思っているものです。
質問にはスパッと答える
生徒さんにとって、ボイストレーニングという世界は分からないことだらけです。
気になることを質問してこられることもあります。
その時に「えーっとぉ…」となると、前述のように「大丈夫か…」となります。
いつなんどき、どんな質問が来ても「それはね…」とスパッと答えられるのがプロです。
たとえその見解が正しくなくても、スパッと答えられたら生徒さんは納得します。
もちろん、正しくないことを教えるのはよくありません。そのために日々勉強、研究を怠ってはいけません。
できた瞬間の喜びを分かち合う
上手くいかなかった部分、エクササイズが上手くいくと、生徒さんは嬉しいものです。
同時に、我々トレーナー側も当然嬉しいですよね?
「自分の考えが間違っていなかった」という喜び
「生徒さんが根気よく頑張ってくれた」という喜び
「生徒さんが喜んでくれた」という喜び
そこで斜に構えずに、感情むき出しで一緒に喜びましょう。
「やったね!できたね!」
「すげーやん!」
生徒さんからすれば「あのいつもクールな先生がこんなにテンション上がってくれている!よし、もっと頑張ろう!」と思えるはずです。
接客業であることを案外忘れている
顧客ファーストである考え
お蔭様で長年、ボイストレーナーを育てる立場としてお仕事をさせていただいておりますが、その方たちが巣立っていく時に僕が必ず言う言葉が二つあります。
生徒さんに対して「なんでできないんだ…」と思わないこと
生徒さんは藁をもすがる思いでお金と時間を使って来てくれているということを忘れないこと
自分のスキルが上がれば上がるほど、“できなかった時の自分”を忘れていってしまうものです。
そうなればなるほど、生徒さんとの思いは乖離していってしまいます。
その時にふと思ってしまうのが上の「なんでできないんだ…」というもの。
生徒さんはできるならハナから来ません、出来なくて困っているから来てるんです。
自分ができるから相手もできるだろう。これはとても一方的な考えです。
常に“できなかった自分”を忘れずに、謙虚にレッスンに取り組みましょう。
そしてなかなか上手く行かない、なかなか進歩しない生徒さんは、時には不安になったり、いら立ちを覚えたりすることもあります。
僕は見た目がイカツいのでないですが、知り合いのボイストレーナーさんは、「生徒さんに八つ当たりされた」「生徒さんに怒鳴られた」という方も実際にいらっしゃいます。
そこでこちらも感情的になってしまうのも分かります。言い返したくなることもあるでしょう。
その時にふと、「生徒さんは藁をもすがる思いでお金と時間を使って来てくれている」ということを思い出してください。
お陰様で僕は現在約100名の生徒さんを担当させていただいております。
僕には100人の生徒さんがいますが、生徒さんにとって先生は僕一人しかいません。
1対100ではなく、1対1が100通りある、常にこれを念頭に置いてレッスンをしています。
顧客満足度
これはビジネス論になるので、いずれ有料でビジネスセミナーを開催しようと思っております。
(要望が多くなったらやります。なので要望してください笑)
一つ例を出すにとどめておきます。
あるお客さんが美容室に行きます。
客「金髪にしてください(顧客の要望)」
美容師(心の声:いやあ、この人の髪質やったら、金髪にしたらバシバシに傷むなあ…でも顧客の要望には応えないと…)
美容師「分かりました(店の提示)」
で、施術後、顧客はどう思うでしょう?
客「あそこの美容室で金髪にしたら髪バシバシに傷んだ。もうあそこには二度と行かん!」
となります。
体験レッスンに来られた方の希望や悩みが、実は必ずしも的確なものとは限りません。
しっかりとヒアリングをした上で、“プロとしての提案”ができるように心がけましょう。
最低限の身だしなみ
ボイストレーナーという仕事は“接客業”です。
接客するにあたって、最低限の身だしなみは整えましょう。
物凄く説得力もある、スキルも確か、指摘も的確、でも髪の毛が油でギトギトの先生には教わりたくないですよね?
めちゃくちゃ体臭がキツイとか、逆に香水がキツいとか。服がボロボロとか歯にネギが挟まっているとか。
オシャレだとかそういうことはあまりどうでもいいです。自分のオシャレセンスを生徒さんがオシャレだと思うとは限らないので。
ただ、清潔感は自身も教室も最低限キープできるようにしましょう。
まとめ
生徒さんと接する際は…
1.二人三脚で寄り添いながらも
2.毅然とした態度で「この人に付いていきたい!」と思われるように
3.顧客ファーストと最低限の身だしなみで
接客業である以上、「お店の人がいい人だ」「お店が快適だ」という要素は不可欠です。
僕は常に、「たとえ顧客が満足しなかったとしても、“一生懸命やりましたやん”と言えればいい」と考えています。
実際に、「そこまで美味しくはないけど、大将がいい人だから行く」というご飯屋さん。「もしかしたらもっと腕のいい美容師さんがいるかも知れないけど、通い慣れてるし」という美容室。あると思います。
でも「流行らせる」ということを考えた時に、やはりそれだけでは業績は伸びません。
確かな知識、スキル、聞く力を身に付けて初めて一流のボイストレーナーです。
ここまで読んでいただいたあなたは、すでにここまでの条件を満たしているはず。
あと一歩踏み出して、「自称ボイストレーナー」から「人気ボイストレーナー」になりませんか?
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
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クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
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