「ボイストレーナーになりたいな･･･」

「どうやってなるんだろう･･･」

「自分には無理かな･･･」

 

なんて思われている方。

もちろん、誰でもできる仕事ではありません。僕も「そこそこイケてきたかな」と自分で思えるまで10年以上はかかりました。

でも、ボイストレーナーとして、スキルや経験以外に、もっと重要な要素があります。

 

それは情熱です。

 

昨今、大手企業がボイトレ教室をフランチャイズ化したことで、ボイトレ(ボイストレーニング)というものが大衆化しました。その功績は大きなものがあります。

が、同時に質の低いボイストレーナーが増え(1頭から数キロしか取れないA5ランクの希少部位のお肉がどこのスーパーでも買えるか想像してみてください)、結果、「ボイトレに行っても上達しないな」と、ボイトレ教室から生徒さんが離れていくという皮肉な現象も起きはじめています。

 

事実、僕のところに来られるほとんどの方が「以前別のスクールに通っていたが上達を感じられなかった」という方です。

 

そんな現状に「このままではいかん！」と危機感を抱いているイケてるボイストレーナーの方々(残念ながら経営側はそんなことどうでもいいと考えています)、一緒に廃れ始めているボイトレ業界を、もう一度盛り上げていきませんか？

 

そんな熱いボイストレーナー、あるいはトレーナー志望の方々に僕の思いが届けばと、定期的にボイストレーニング論を公開していこうと思います。

トレーニー(生徒)の方は、今後のボイストレーナー選びの参考にしていただければ幸いです。

 

 

ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。近年はボイストレーナーの 育成にも力を入れている。

 

この記事で分かること
・ボイストレーニングとは
・ボイストレーナーのあり方
・イケてるトレーナー/イケてないトレーナー

 

ボイストレーナーとは？

ボイトレ教室とカラオケ教室の違い

僕のところへレッスンに来られる方の中には、過去に別のボイトレ教室に通われていた方も多くいらっしゃいます。

その方々のほぼ全員が、「以前のスクールでは何個かエクササイズやって、それが上手くいってるのかどうなのかも分からず、何の指摘もないまま曲を歌って終わり、みたいな内容でした」と言われます。

 

ほぼ全員です。

 

それは、“カラオケ教室”です。

カラオケ教室を否定するのではなくて、カラオケ教室が“ボイトレ教室です”って宣伝したらいかんよね？という話です。

中華が食べたくて、ふと「中華料理店」という看板を見つけて入ったらフレンチだったら、いくらその料理が美味しくても「おい！」ってなりますよね？

「ボイストレーニングはできません、ウチはカラオケ教室です」と正々堂々と言いましょうよ。

ではボイトレ教室とは？

ボイトレ教室、その名の通り、ボイストレーニングをする教室。

つまり、“ボイス”を“トレーニング”する教室です。

じゃあ、どうやって“ボイス”を“トレーニング”するのか。

またいずれ詳しく書くとして、ここではざっくり。

発声に関わる器官(内喉頭筋)、音色に関わる器官(外喉頭筋など)を調節、鍛えていくもの

 

です。

当然、スタート地点(キャリア、現状の癖、骨格・筋肉量)の違いがあるので、「こうやって進めていきます」というものはありません。一人一人トレーニングメニューをカスタマイズしていかなければいけません。

(なのでグループレッスンを推奨するボイトレ教室は論外です。ビジネスとしては単価が上がりますけどね)

 

つまりボイストレーナーの仕事は？

ボイストレーナーは、一人一人の声をしっかり聞き、その情報から体で何が起こっているかを判断し、適切な方向へ導いていくのが仕事となります。

そのためには当然、知識量、経験(これは最初はどうしようもないですが)、そして一番大事なのが“聞く力”です。

科学が進歩し、情報が簡単に手に入りやすくなったが故、この“聞く力”をすっ飛ばして、理論だけを手に入れた頭デッカチなトレーナーさんによる“押し付けレッスン”が近年は横行している印象です。

 

ボイストレーナーの仕事は車の修理屋さんとは違います。

「ブレーキの効きが悪いからブレーキパッドを換えましょう」というようにはいかないのです。何故なら相手は人間だから。

 

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1対1であるという責任/自覚/愛情

トレーナーが対峙するのは“声”だけじゃない

当然、“ボイス”を“トレーニング”していく訳ですが、私たちボイストレーナーが向き合うのは“声”だけではありません。

前述のように、車の修理のようにはいかない部分、それが、相手が“人間”だからです。

 

「こういう発声の状態の人にはこう」という、ある程度の“ガイドライン”はあるものの、それが必ずしも当てはまるとは限りません。

そこには人間ならではの、“無意識にそれを嫌がる”動きが出てきたりするのです。

詳細については企業秘密な部分もありますが、その生徒さんの性格、バックボーン(誰に影響を受けた、どんなシンガーが好きか)、もちろんそこまでのトレーナーとの信頼関係など、身体的な要因以外の部分出てきます。

 

その反応をしっかりとくみ取れるか、これは1対1で生徒さんと親身に向き合っているか、という部分が非常に重要になってきます。

 

“押し付けレッスン”は絶対に通用しない

そこで前述の“押し付けレッスン”が横行する訳です。

生徒さんの身体的要因に目を向けず、メソッドに頼りすぎて、上手くいっていないエクササイズをやみくもに続けさせる。

さて、この生徒さんはどうなるでしょうか？

 

1.「この先生に習っても上達しないな」と他のトレーナーを探す

2.「何年通っても全然上達しない自分は歌は向いてないんだ」と諦める

 

このどちらかにしかなりません。

 

1.になる場合はまだ救いがありますが、2.にいってしまうことはなんとしても避けなければなりません。

 

僕自身も、万人を必ず上達させられるか、というとそうではありません。

時には「今日のレッスン、上手くいかなかったな」ということもありますし、自分のスキルが上がる度に、「ああ、これをあの子に教えて上げられたら違ってただろうな」と思うこともしょっちゅうあります。

が、生徒さんに歌うことを諦めさせる、自信を失わせる、ということは絶対にあってはいけません。

 

上手くいかないにしても、生徒さん一人一人に愛情を持って、責任を持って全力で向き合うことが一番必要なスキルなのです。

 

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イケてるトレーナー、イケてないトレーナー

イケてない定義

最近僕はYouTubeやSNSでも、露骨に「イケてないボイストレーナー」と批判しています。真剣に業界から排除してやろうと思っています。

 

が、イケてない定義は「スキルが足りない」「未熟」といったものではありません。

 

不誠実

 

これだけです。

 

冒頭にも書きましたが、大手企業がボイトレ教室をフランチャイズ化させました。

教室を増やそうと思ったらまず何が必要でしょう？

 

そうです。ボイストレーナーの数です。

 

彼らはボイストレーナーを増やすために、路上で歌っているちょっと歌が上手い“風”のただのシンガーの卵に「ウチでアルバイトしないか？」と声をかけまくりました。

 

当然、その子たちは何を教えていいかも分かりません。

なかにはマニュアルを作って「この通り教えておいたらいいから」という(これも不誠実ですが)教室もありますが、マニュアルすらない論外の大手ボイトレスクールもあります。

 

そこで「このままではマズい！」と思う子もいれば、「好きな歌を歌いながらお金もらえるしラッキー」という子もいます。
(実際にいました。平気でまだやってます)

 

この「まあ、いいや」で適当にレッスンを済ませている“イケてないボイストレーナー”が、残念ながら世の中にはゴロゴロいます。

 

トレーニーの方からすれば、何が正解で誰がイケてるなんて判断できませんよね？

だから企業(雇う側)はそれでいいんです。

 

イケてる定義

ではイケてるボイストレーナーはどんな人か。

 

誠実、熱心な人です。

 

もちろん、スキルや経験は必要です。誠実さだけで生徒さんは上手くなりません。

でも、めちゃくちゃ知識もあって耳がよくて、でもチーズバーガーを頬張りながらレッスンされたら、そのトレーナーには習いたくないですよね？
(もちろんそんな人いませんが･･･)

 

そして誠実、熱心であれば、生徒さんを上手くしてあげられないことに、申し訳なさ、ふがいなさを感じます。

当然そうなれば、色々調べたり勉強したり、誰かに指導を仰ぎに行くという行動に繋がります。

 

そして次第にスキルも身についてくるものです。

 

調べて勉強していれば、「声帯は筋肉ではないので鍛えることはできません(声帯は筋肉(甲状被裂筋/声帯筋)・靭帯・粘膜の三層です)」、「腹筋は使いません(使います)、使うのはインナーマッスル・腹直筋です(腹直筋はアウターマッスルです。そして一般的に腹直筋を腹筋と言います)」なんてことを平気でSNSに上げたりしません。

 

あまりにもナメているのでこれらの投稿が削除されるまで一生言い続けます。(是非「声帯　鍛える」でググってみてください)

 

つまり、「このままではマズい」と思って色々ググってこの記事にたどり着いてくれたあなた、すでにイケてるボイストレーナーなんです。

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まとめ

ここまで読んでいただいたアナタは“イケてるボイストレーナー”です
イケてるトレーナーたるもの、常に生徒さんに対して熱心に、誠実に
そのためには日々勉強、研究を怠ってはいけません

 

この思いを全国のイケてるボイストレーナー、あるいはボイストレーナー志望の方(トレーナー志望の方のほとんどが「自分が上手くなった喜びを、今度は伝える側になりたい」とおっしゃられるので、すでにイケてます)に届けるべく、ボイストレーナー養成オンラインスクールを開校しております。

あなたのそのイケてる思いを、形にしませんか？

 

生徒さんが増えない

生徒さんをなかなか上達させられない

トレーナーになりたいけど何から勉強していいのか分からない

トレーナーにならないにしても、とにかくプロ級に発声を極めたい

 

そんな熱い方、是非お待ちしております。

 

この先にアナタをワンランク上のボイストレーナーにする道が待っています。是非タップしてください。

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

是非他の記事もご覧ください。

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