2023.07.03喉を開く、通る声を作るトレーニング
声が通らない、響かない…そんな時、力任せに声を出していませんか?
声の大きさと力はあまり関係ありません。
もちろん、「お腹から声を出して」なんて幻想は15年前に科学的に否定されています。
当スクール「クリアボイスミュージックスクール」にも、「声が通らない…」「声が小さい…」というお悩みをお持ちの方がひっきりなしにレッスンに来られます。
まず、「歌を歌う」ということにおいては「声があまり大きくない」ことは、場合によっては有利に働くこともあるので、そこまで深刻に悩むことではありません。
そして適切なボイストレーニングを受ければ、自然と声量はついてきます。
今回は通る声の作り方、声を大きくするのに必要な要素、トレーニングの方法をご紹介していきます。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
・何故声が通らない、小さくなるのか
・響く声、通る声を作るトレーニング方法
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何故声が通らない?響く声を作る主な要因
いまだに絶えない、「お腹から声を出せ」論
昭和かよ!
2023年でっせ?どんどん科学的根拠は解明されてまっせ?
いい加減、そんな根性論やめましょうよ。スポーツ選手が「練習中は水を飲むな!」と言われているのと同じですよ。
ご存知かと思いますが、お腹には胃、小腸、大腸があります。発声器官は何一つありません。
そしてみなさんが幻想を抱く「お腹に力を入れる」というヤツ。
・横隔膜…呼吸筋(吸う時に使う)
・腹直筋…呼吸補助筋(吐く時に使う“こともある”)
これらはほぼみぞおち辺りにあります。
「お腹に力を入れる」幻想を信じている人はおへそらへんを凹ませているだけです。全く場所も違うし、動きも役に立っていません。
百歩譲ってお腹に力を入れることで呼気が強くなるとしましょう。
これまで小さいなりに呼気と声門閉鎖のバランスが取れていたところに、急に呼気“だけ”が強くなれば、声帯は過剰に反応して、余計に頑張って呼気を抑えようとします。これが喉締めの原因です。
さらにもう百歩譲って、声帯が反応しなかったとしましょう。
ただ息が漏れるだけです。
さらにもう百歩、合計三百歩譲って、声帯が振動したとしましょう。
それは響いた声、ではなくてただの大声です。
このように、お腹の力と声量は、全く無関係、とまでは言わないにしてもほとんど影響はありません。
バランスを整えることの方がよっぽど重要です。
それでもまだ「お腹の力」を信じてやまない昭和な方はこちらをご参照ください。
声が通らなくなる原因は何?
それでは声が通らない、声が小さい原因は何でしょう?
答えは3つ。
・共鳴腔が狭い
・声帯の振動が小さい、あるいは薄い
・息が漏れている
声というのは喉頭(男性で言うと喉仏のあるところ)の中にある声帯が振動し、この「声の素」がその上の空間(声道)で跳ね返りを繰り返し、大きくなって、顎、舌、唇の動きによって発音や音色が変わり、「言葉」になります。
つまり、声帯が適切に振動していない、その上の空間が狭い、息が漏れた状態で、三百歩譲ってお腹の力を使ったとしても結果は同じか、それよりも喉が締まって余計に小さくなるか、無理な大声で喉を痛めるか、という残念な結果しか待っていません。
大声で声が枯れる原因についてはこちらで詳しく解説しています。
ほとんどの人が間違える息漏れの原因
この記事をお読みいただいている方の中にもいらっしゃるんじゃあないでしょうか?
「声門閉鎖が弱いね」
結論、声門閉鎖が弱い人はこの世に存在しません。
咳をする、筋トレなどで重い物を持つ時に踏ん張る、…
これ、声門が完全に閉鎖することで息の流れをストップさせています。つまり、声を出している時よりもさらに強い声門閉鎖を使っています。
咳が出来れば声は出せます。
息が漏れる原因は実はそこではありません。
正確には鼻腔は共鳴してません。
鼻腔に空気が抜けると発音ができなくなります。
試しに、鼻から息をフンーーーって吐きながら喋ってみてください。
ね?
何故私たちは綺麗に発音ができるかというと、軟口蓋という上あごの奥の柔らかい部分(正確にた口蓋帆)が引き上がり、鼻腔への空気の通り道を狭めることで上手く口の中に空気を運び、発音ができるのです。
そのあたりはコチラでも少し解説しています。
軟口蓋が上がらず、少し息が漏れた話し声の方は非常に多いです。間違っても「声門閉鎖」なんてやめましょうね。
水道管が破裂して水がダダ漏れなのに、水道の蛇口を頑張って押さえているようなもんです。水道管の修繕を行いましょう。
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具体的なトレーニング方法
共鳴腔の確保
適切な声帯振動そのものに関してはこちらに任せまして…
そもそもしっかりと空間がある、軟口蓋が上がっている状態だと、適切に声帯は振動してくれます。
簡単に言うと、どこかが頑張ると他のどこかがサボれるし、頑張るべきところがサボると他のところに負担がかかる、つまり、声帯が頑張らなくていい状態に仕向けてやればいいのです。
まず一つが共鳴腔の確保。
声が大きくなる空間は主に3つ
・咽頭(下咽頭)
・口腔
・上咽頭(これを感覚的に“鼻腔共鳴”ということはある)
めちゃくちゃざっくり言うと、口腔=メガホンの役割、下咽頭=低音をブースト、上咽頭=高音をブースト、というイメージ。
ちなみに、口腔の中にある一番大きな筋肉は何でしょう?
逆に、ベロが固い状態、口腔を狭くしている状態で「喉を下げる」をやったとて、ベロの筋肉が咽頭を狭めるので、喉仏が下がっているだけで空間は狭い、という意味フな現象が起きるのです。
ベロのポジションの安定、ベロのトレーニングについては動画の方が分かりやすいと思うので、これらを参考にしてください。
息漏れの天敵、軟口蓋のトレーニング
続いて軟口蓋のトレーニングです。
発声や歌唱時に、“意図的に”軟口蓋をコントロールできれば、通る声、響く声が作れ、しかも「あれ?なんかめっちゃ声出しやすい!」となります。
先ほど書きましたが、女性は苦手な方が多いのですが、根気よくやってみましょう。
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まとめ
通る声、響く声を作るには…
・ベロのポジションがとても重要
・軟口蓋を意図的にコントロールできるように
僕のレッスンでも、「声量」という部分は口を酸っぱく生徒さんに伝えています。
もちろん、「本来の体の機能を“適切に”使えればもっと声は出るはず」という意味です。
ボイストレーニングは、名前が「ボイス」を「トレーニング」するとなっているので、ハードなトレーニングや筋力UPをイメージされる方も多いかと思いますが、そうではなく、「あなたの本来の体の機能をフル活用してあげる」というものです。
是非ご興味ありましたら、レッスン、通信講座へお気軽にお申込みください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
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