2021.02.11ミックスボイストレーニング
ミックスボイスが“なんとなく”で出せるようになる(かも知れない)お話|感覚的ミックスボイス練習
ミックスボイスが出せるようになりたい…
というお悩みをお持ちの方は非常に多いかと思います。
でも、正直難しくありません?
何故でしょう?
それは、
難しく考えすぎているから
です。
もっとシンプルに考えましょう。
大阪梅田のボイストレーニングスクール、クリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
今回のテーマはコチラ↓
ミックスボイスを“なんとなく”で出せるようになる方法
これまで「なんか聞いたことはあるけど…」程度だったあなたも、上手くいけばほんの少しの練習でミックスボイスをマスターすることができます。
(実際、僕のレッスンを受けていただいている生徒さんでも、ほぼ100%の人が一か月もあればミックスボイスのコツがなんとなく掴めるようになります)
簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で不動の人気を誇るスクールとなる
最近ではボイストレーナーの育成にも力を入れている
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらの他のブログをお読みください。
それでは進めていきましょう。
ミックスボイスに必要な感覚①
ミックスボイスに必要な感覚は主に三つあります。それを順に解説していきますね。
おっと、「解説」というと難しく捉えてしまいますね。
“なんとなく”でお話していきます。
まず一つ目は「声帯はふんわり閉じる」ということ。
—以下、一瞬コ難しい解説が入るので、興味のない方はスルーしてください—
声帯は甲状披裂筋(Thyroaritenoid Muscle=TA)という筋肉があり、コイツが収縮することで声帯に張りと厚みを作ります。
これが地声(チェストボイス)の時の状態です。
この甲状披裂筋、外側と内側に分かれていて、地声が強すぎる、張り上げる、逆に低音が苦手、といった場合のほとんどがこの外側の甲状披裂筋の過緊張が原因です。
なので、使い過ぎないように“ふんわり閉じる”というイメージが必要になります。
—以上、少々コ難しい解説でした—
ふんわり閉じることで、チェストボイス(地声)とヘッドボイス(裏声)の差を少なくする感じです。
発音としては「はひふへほ」が良いでしょう。
—以下、一瞬コ難しい解説が入るので、興味のない方はスルーしてください—
ハ行は「無声子音」といって、特徴としては息が出て行って(h)から声帯が合わさるような発音です。
この無声子音を使うことで、先に息の流れを作り、声帯の過緊張を防ぐ狙いです。
—以上、少々コ難しい解説でした—
ミックスボイスに必要な感覚②
ただ、この「ハ」は非常にリスキーな発音でもあります。
というのも、息がダダ漏れになりやすい発音だからです。
例えば「パ」であれば、一度唇を閉じて息の流れを完全に止めます。
「カ」だったらベロで止めます。
これが、「ハ」の場合は“息を受け止める場所”がないので、“体の支え”が必要になります。
—以下、一瞬コ難しい解説が入るので、興味のない方はスルーしてください—
息を吸う時に、外肋間筋という肋骨の間の筋肉が収縮し、肋骨を外側に広げ、間接的に肺が横に引っ張られ、空気を取り込みます。
歌唱に必要なのは息の“量”ではなく、“圧”です。
“圧”を作るためにたくさん息を吸う必要がありますが、吐けば吐くほど“圧”は逃げていくので、「吸ったらキープ」が鉄則になります。
キープするために、肋骨がしぼまないようにする筋肉、内肋間筋、広背筋・脊柱起立筋(呼吸補助筋)に力を入れます
—以上、少々コ難しい解説でした—
ハッ!と短くシャープに発音し、空気がダダ漏れにならないように体で踏ん張ります。
その状態で小刻みに「ハッ!ハッ!ハッ!…」と素早く発音することでふんわり声帯と体の支えを連動させます。
ミックスボイスに必要な感覚③
そして次は音程を作っていきます。
物凄い低いところで「ハッ!ハッ!ハッ!」と発音してみましょう。
なんとなく、喉の下の方、鎖骨辺りが振動する感覚があるのではないでしょうか?
次に高い所(裏声)で「ハッ!ハッ!ハッ!」と発音してみましょう。
鎖骨辺りの振動が薄くなり、頭の方で振動する感覚があるのではないでしょうか?
—以下、一瞬コ難しい解説が入るので、興味のない方はスルーしてください—
声帯で鳴った音は喉頭原音といい、とても小さな音です。
これを大きくするのがその上の空間、声道といいます。
ハッ!と発音すると、声帯が振動し、それが軟口蓋という上あごの奥の方に当たることで「h」の発音が作られます。
声道の中でも、声帯から近い部分(喉の奥)の方が、低音の成分が増幅しやすい空間、喉ちんこの裏辺りの上咽頭と呼ばれる所が高音の成分が増幅しやすい空間になっています。発音の仕方は変わっていないのですが、これが鎖骨~頭へ響きが移動する感覚の原因です。
—以上、少々コ難しい解説でした—
徐々に音程を上げていくと、“なんとなく”ハッ!が喉→頭へ移動しているような感覚です。
これを、“点”で捉えれいるようなイメージをしてみましょう。
そしてその“点”を“線”で結んでいくように、ハーーーーと音を繋げて上がっていきます。
こんな感じで、最初の動画のような“なんとなく”のミックスボイスが完成します。
まとめ
まとめておきますと、ミックスボイスに必要なのは、
①ふんわり声帯を閉じる
②体の支えを意識する
③“点”を上げていき、“線”で繋ぐ
“なんとなく”練習の足しになれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
オンライサロン[Umi Manati]でも発声のお悩み相談を受け付けております。
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講師 ジウコトモニタ
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