2020.07.20ミックスボイストレーニング
ミックスボイス練習で意識する発音の「フォーム」とは?-簡単ボイトレテクニック
「いくら練習してもミックスボイスができない…」
そう悩んでいるアナタ。
そのまま練習を繰り返しても、正しい“フォーム”が分かっていないと何も変わりませんよ!
では、その“ミックスボイスのフォーム”とは何ぞや??
それは、
発音です!
えっ??
たったそれだけ??
そう、それだけなんです。
東進ハイスクールのCMみたいな動画にしてみた。
―ジウコ#花束 #backnumber #ボイトレ #ミックスボイス pic.twitter.com/tFNy2DwtwD— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) April 6, 2019
私、大阪は梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー、谷本恒治ことジウコトモニタです。
発音のフォーム…たったこれだけで、ミックスボイスは出せるようになります。
逆に言えば、発声練習というのは、発音の特性を活かしてフォームを正しい方向に持っていくものです。
発音というのは母音と子音で成り立っています。
2.子音(上記以外)…息の使い方
つまり、うまく息を使ってうまく響かせることができれば、自然とミックスボイスになるはずなんです。
※声道…せいどう。声帯から上の声が通る空間(咽頭、口腔、鼻腔)
では、どのように息や声道を使うのでしょう?
詳しく見ていきましょう。
■母音の発音
■子音の発音
■母音の発音
・口の開け方
「口を大きく開けましょう!」
なんて聞いたことないですか?
アレ、ちょっと言葉足らず。
正しくは、
「口の“中を”大きく開けましょう!」
です。
ポイントは二つ。
☑音が増幅する“共鳴”を作ってあげる
☑特に高音域では、上の空間が必要になる
声帯で鳴った音は喉頭原音(こうとうげんおん)と言って、めちゃめちゃ小さい、ハエの羽の音のような音が鳴っているだけです。
そしてその上の声道が、メガホンの役割をして声が大きくなるんですね。
当然、メガホンが大きければ大きいほどいいワけです。
次に、特に高音域のエネルギーが生まれやすいのは、声帯から喉頭蓋(ゴクッってやった時に喉頭を蓋する部位。このことで飲食物が気管に入らず、食道に送ることができる)までの体積より、喉頭蓋から口の先までの体積が大きい状態と言われています。
が!
開け過ぎ注意。
口の“前”を開ければ開けるほど、デメリットが多くなっていきます。
2.顎に力が入りやすい
3.滑舌が悪くなる
先ほどメガホンを例に挙げましたが、メガホンの先(広い方)が、中華鍋くらい広がっていたらどうでしょう?
なんだか大きい音は出なさそうですよね…
出口が広がれば、それだけ息が漏れていくリスクもあります。
口を大きく開けて!が何故間違っているのかやってみた。
ただ、スマホの音質ではよう分からんかも、、フーの方が断然大きいよね。
プロの人が大きく開けてる場合はパフォーマンスです。#ボイトレ #発声 #歌い方 #声を大きく #声量 #レッスン #共鳴 pic.twitter.com/UYkfLxWXDG— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) August 19, 2019
そして単純に顎に力が入る、滑舌が悪くなる。
「えっ?口を大きく開けた方が滑舌は良くなるんじゃないの?」
では、どーぞ。
もう一つ、滑舌も「口を大きく開けて」と全く関係ありません、というか、余計に不自由にするだけです。
どれほどデメリットだらけか、お分かりいただけましたでしょうか。#ボイトレ #発声 #滑舌トレーニング #歌 #レッスン #発音 pic.twitter.com/aqTcgAY4h3— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) August 19, 2019
それを踏まえて、「しっかり開ける」「逆に開けない」など、使い分けられれば、“抑揚”にも繫がります。
・舌のポジション
これは実はめちゃめちゃ厄介。
というのも、舌の形、位置は自分で見えないので。
カラオケで歌い続けて、気が付けば顎の下辺りがなんとなく痛ダルイ感覚になった経験ありませんか?
それ、舌に力が入っている証拠。
でも、歌っている時は力が入っている自覚がなかったりするので厄介。
ポイントはコレ。
2.平べったくしておく
例えば英語の「R」という発音。
これは、舌を引っ込める(浮かせる)ことで“こもった音”を作っています。
つまり、
舌が浮いた状態にあると、声はこもります。
それともう一つ。
力が入っている時は、舌はギュッと横幅が縮んでいたりします。
これも声のトーンに影響します。
(発音にもよりますが)舌は常に下顎の中で平べったく、を意識しましょう。
・軟口蓋
これまた初耳な人もいるかと…
軟口蓋(なんこうがい)とは、上あごの奥の窪んだ部分のさらに後半の柔らかいところ。
(前半の硬いところが硬口蓋)
よく、
「歌う時はあくびの感覚で…」
なんて言いますが、アレは、あくびの時の喉の開きではなく、軟口蓋が上がる状態が重要なんです。
どう重要なのか。
上顎の上には鼻腔があります。
この鼻腔、多少は共鳴に必要なんですが、空気が通り過ぎると、息のコントロールが難しくなります。
(口から吐く息は実はある程度体でコントロールできますが、鼻から抜ける息は体で止めようがない)
なので、軟口蓋が上がることで空気は抜けないけど鼻腔(の奥)が共鳴する状態が作られます。
※発声や歌で鼻の骨が震える感覚がある場合もありますが、それは共鳴ではなく“共振”、つまり震えているだけです。
実際に共鳴しているのは鼻腔の一番奥です。
■子音の発音
・無声子音
読んで字の如く、声の無い子音です。
s、k、h、f、などなど。
ミックスボイスが上手く行かない原因として、声帯を分厚く合わせ過ぎている(チェストボイスを引っ張り過ぎている)ということが考えられます。
そういったタイプの方は無声子音の発音で練習すると上手く行きます。
というのは、無声子音というのは、“先に息が出てから声帯が合わさりにいく発音”だからです。
なのでポイントはしっかりと息の音を作る、特に日本人は母音を押し出すような発音の仕方をするので、声帯に負荷がかかりやすいです。
☑母音はただ口を開けているだけ
☑声を出す前に子音の息の音をしっかり作る
これだけでグンとミックスボイス修得に近づきます。
・有声子音
今度は逆に、“声帯が先に合わさってから声を出す発音”です。
これは、少し高い音程になると裏声になってしまう、声がガクガクしだす、というタイプの方に必要な練習です。
また、上のチェストボイスを引っ張ってしまう人の中には、息の量が多い人もいるかと思います。
そういった方にも、“息の量を抑える”という意味で効果的な練習になります。
ポイントは無声子音だろうが有声子音だろうが同じ。
☑しっかりと先に子音の発音を作ること
です。
ハミングなんかもいい練習になります。
が!
声帯を先にくっつける、と意識しすぎると、“声帯が力んでしまう”というリスクもあります。
声帯の筋肉が硬くなると、ミックスボイスを出すことは難しくなります。
あくまでも“発音をちゃんとすれば自然とそうなるだけ”という意識が必要です。
【ジウコのワンポイントボイトレ】
良いハミングと(あんまり)良くないハミング。ア(あんまり)良くないハミングの方は、場合により良くない訳ではなかったりするけど、場合によっては結構良くなかったりもする。
解説を会員ページでやってます。https://t.co/KpW2TYoClA pic.twitter.com/qDZih5KHZ7
— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) July 13, 2020
・濁音
こちらはミックスボイスをさらに強化してくれる発音です。
バビブベボ、ガギグゲゴ、といった発音です。
これらは、b、あるいはg、と発音する際に、声帯が分厚く合わさろうとしてくれます。
なので、高音域でもより地声に近いミックスボイスを作ることができるようになります。
ただし、これも力みを生むリスクがあります。
「あ、固いかな…」と感じたら、無声子音の練習を挟んでみたりするのも効果的です。
■まとめ
という感じでカンタンに、①上手く息を使って、②しっかり共鳴させられれば、(つまり、声帯に余計な負担をかけていなければ)本来はミックスボイスの状態になっているはずだ、というのがボイストレーニングなんです。
☑ミックスボイスは高度なテクニックではなく、“本来声帯はそうなっているもの”という自然な使い方を習得するもの
何も訓練を積んだ者だけが手に入れることができる特殊な発声法ではありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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