2024.07.22お知らせ・レッスン
ボイトレ体験レッスンはこんな感じ-昔出せた高音が出しにくくなってきた、という女性の例
僕も大昔、ボイトレに行く時は勇気が行ったもんです。
(一軒目は勇気が出なくてブッチしました…すみませんでした)
ボイストレーニング、と聞くといまだにちょいと敷居が高そうな響きがあります。
「プロ目指す人が通うところ?」
「ストレス発散目的では通えない?」
いえいえ、もっと気軽に、「健康のため」「ストレス発散」「カラオケ上達」といった目的で通っていただけるところです。
そして大抵のボイトレスクールさんでは「初回体験レッスン」というものを用意してくれています。
※体験レッスンは無料のスクールさんと有料のスクールさんがあります。必ず事前にHPにてご確認ください。
ちなみに当スクールは有料(1回3,000円)です。
今回は実際の体験レッスンの流れや、トレーナーがどういった部分を聞き、どのようなトレーニング方法を提案していくのかをご紹介していきます。
これから「ボイトレ行ってみようかな」とお考えの方は是非最後までお読みください。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。近年はボイストレーナーの 育成にも力を入れている。 |
この記事で分かること
・ボイトレ体験レッスンで行われること
・ボイトレスクールの選び方
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実際の体験レッスンの内容をご紹介
「昔出せた高音が出しにくくなってきた」という女性の方
今回体験レッスンにお越しいただいたのが、20代の女性の方。
「若い頃出た高音が出しにくくなって、声も枯れるようになった」というお悩み。
「いやいや、まだ若いですやん!」などと言いながら、レッスン開始。
僕が一番最初に体験レッスンでやっていただくのは「アー(Ah)」という発音の5トーンスケール(ドレミファソファミレド、という音階)。
アーの5トーンスケールを使う目的
・子音がない状態で誤魔化しがきかない
・徐々に音階を上がっていくことで課題を炙り出しやすい
声を出してもらいながら、低音域、中音域、高音域、と、それぞれの状態、ブリッジ(低音~中音、とまたぐところ)でどうなるか、とチェックしていきます。
チェックするポイント
・ブリッジの移動は早いor遅い
・声門閉鎖は強いor弱い
・息は強いor弱い
・発音(アの形)は広くなっていくor狭くなっていく
この女性の今の状態
実際の声は動画でお聞きいただけますが(下部)、ここでチェックできたことは、
あぶり出せた特徴
・元々少し低音が苦手
・中音域からトップの音(ソ)を押し始める(強くなる)
・もう少し上がると裏返りそうになる
・ところが上手くヘッドボイス(高音)に移行できて、極端に裏返らずに上がれる
・ただ、無意識に見つけたヘッドへのリリースなので少し薄く聞こえる
・この部分が「昔は出せたのに」と感じている部分と予想
これだけ情報が収集できれば十分。早速エクササイズに入っていきましょう。
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課題は「閉鎖と呼気圧のバランス」「鳴らしやすいポジション」
アー直後、即座にエクササイズを提案
僕が大事にしているのは、アーで情報を収集できたら間髪入れずにエクササイズを提案すること。
でないと、「ちょっと待ってね、今から何をやるか考えるから…」と言わなくてはいけません。
もちろん、声を聞く前に事前に「体験レッスンではこれをやる」と決めておく訳にもいきません。発声の状態は一人一人違うし、お悩みも違う訳ですから、同じエクササイズが当てはまることはあり得ません。
まあ、当たり前の話ですが。。
もしかすると僕があまりに間髪入れずにエクササイズを提案すもんだから、「本当は事前に決めてんじゃね?」と思われる方もいらっしゃるかも分かりません。
一応、Instagramに「リップロールを聞いただけで次のエクササイズを判断」というリール動画を時々UPしているので、よければちらもご参照ください。
僕の選択は「ンッ」一択
この女性の方に提案したエクササイズはンッというもの。
もちろん、他にも色々やっていくんですが、一番意識してほしいことが一番凝縮されたエクササイズなので、この方にも「これだけやっておけばOK」と伝えました。
ンッの目的
・口を閉じることで息の量を調節(押し出しにくい)
・スタッカートで発音することで閉鎖と呼気圧のバランスを整える
・高音発声時に必要な顔の前の響き(鼻腔共鳴ではありません。鼻骨や頬骨、上顎の骨の共振)を感じやすい
このことで中音域で少し押していた感じ、高音域でヘッドヘッドしない音色を演出します。
レッスンでも非常にうまくいったので、本当にこれだけでいいかもという感じでした。
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大事なのは「歌声に結び付ける」カリキュラム
もう少し“声”を入れていくトレーニング
もちろん、「ンッ」と一瞬の発音なので、これで歌う訳にはいきません。
大事なのは「その時何を感じたか」「それを歌にどう活かしていくのか」という部分。
「なんとなく顔が響いている感覚だな…歌う時も顔を意識してみよう」
とか、
「高音でもそんなに息は使わないんだな…よし、息が増えていかないように気を付けながら歌うぞ」
といった具合です。
それを意識しながら“声”を入れていくトレーニングに入っていきます。
「鳴り」「ポジション」を意識したビーとマー
この女性の方のお悩みを解決できる部分は「鳴り」です。
閉鎖を強める、といったものではなく(閉鎖を強める→それに対抗して息が増える、の悪循環です)、「この鳴り方だと喉が無理なく出せるな」という出し方を見つけるものです。
分かりやすいのは「ビッ」という発音。
なんとなく高音でも比較的無理なく芯のある音色が作れる発音です。
また、「B」の子音の他の目的は、声門上圧を作る、軟口蓋の挙上を鍛える、というものです。
声門上圧に対して、声門下圧、という言葉があります。これは文字通り、声門に対して下から圧をかける発声です。
声帯は下から上へ気流が流れやすい弁のようになっているので、上からの圧には強く、下からの圧には弱いです。
なので息を吐きすぎると、下からの圧が強くなる→声帯が閉じにくくなる→頑張って閉じようと力が入る→音程を上げにくくなる、ということが起こります。
そこで「B」という発音は口の中で空気が破裂する発音なので、下圧を抑える効果があります。
また、軟口蓋という上あごの奥の方の柔らかい部分が上手く上がらないと、鼻腔から空気が漏れ、抜けた声になってしまいます。
他の破裂音でもいいのですが、「B」が特に軟口蓋が上がっていないと発音できない音なのでとても効果的です。
「ビッ」という発音で得られる効果
・声門上圧
・軟口蓋の挙上
・前で鳴らす出し方の安定
それが作れたらそのまま「ビー」と伸ばしてみます。
伸ばしてもただ一定に音が出ていく、「ビイー!」と「イー」を押し出さない、逆に「ビィ…」と引っ込まない、ということを気を付けます。
もちろんここでも、歌詞が全て「ビー」であることはないので、他の発音でも鳴り心地が変わらないように、「マー」と全然違う発音に切り替えてみます。
「ビービービーマーマーマー」みたいな感じです。
※マーの目的もあるんですが、割愛…
非常にいい音色になったので、そのまま曲を歌ってもらいました。
曲の部分は都合上お聞きいただけないのですが、ポジションを意識したり、違う出し方になりそうになっても微調整したり、上手く歌えました。
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まとめ
もちろん、「高音を出しやすくする練習はこれです」というものではありません。
前述の通り、発声は一人一人違います。当然、高音へのアプローチの仕方もそれによって変わります。
あくまでもこの方の場合は、
音程が上がるにつれてだんだん押していく
→閉鎖と呼気圧のバランスを取るために「ンッ」
高音で支え切れず薄くなる
→閉鎖を強めるのではなく、鳴らしやすいポジションを覚える「ビーマー」
是非動画でも一連の流れをご覧ください。今後のボイトレスクール探しの参考にしていただければ幸いです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
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