結論、「人による」です(元も子もない…ﾁｰﾝ)

が、その「人による」内容を見つけられるか、がとても重要になってきます。

その見分け方、練習時の注意点、などをご紹介していきます。

 

ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。近年はボイストレーナーの 育成にも力を入れている。

 

この記事で分かること
・ボイトレ自主練の頻度を決めるポイント
・自主練での注意点
・喉のコンディションの見極め方

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ボイトレは毎日やっていいのか

基本的にはNGかも…

ちなみに僕は365日欠かさず、一日トータルで2時間練習します。

内容は朝、ウォーミングアップ約20分、トレーニング約1時間10分、夜、メンテナンス約20分、というプログラムです。

マシーンのように変わらず(中身は随時マイナーチェンジしますが)続けています。

 

では、これを一般の方に当てはめていいか。

 

答えはNOです。

 

というのも、僕はプロとして20年やっています。パーフェクトではないにせよ、大半の部分は自分で「上手く使えている」「上手く使えていない」(トレーニングが目的の通りにやれているかやり方にズレがあるか)をジャッジできます。

 

(それでもパーフェクトにジャッジできない部分はいまだに師匠のアドバイスを仰ぎます)

 

ではレッスンで「いや、そこはそうじゃなくてこうだよ」と言われているアナタが、自主練でその「そうじゃなくてこう」というアドバイス係を自分自身で代役ができるでしょうか？

ボイトレレッスンに通っていなくて、YouTubeなどを見ただけで独学でやっているアナタであればなおさら。

(ちなみに、ボイトレ動画を見るのやめましょう、というボイトレ動画を上げてますのでご参考に。。)

ですので、基本的には、レッスンを受ける→教わったことを自主練で繰り返す→次回のレッスンでズレていた部分を修正してもらう、この繰り返しで上達していくもの、と考えておくのがいいでしょう。

かといってやらない訳にはいかない

“ボイストレーニング”と聞くと“トレーニング”という言葉にどうしても引っ掛かってしまいますよね？

でも実は“鍛える”よりも“整える”というエッセンスの方が圧倒的に多いのです。

 

そもそも、人は声を出せます。そして歌えます(“上手く”歌えるか、は別問題)

発声、歌唱に必要な筋肉は備わっています。トレーニングをしなければ歌えないのであれば、小さい子がアンパンマンの歌を口ずさむのは理屈が通りませんよね？

 

ただ、その声の出し方、歌い方に、“非合理的な”筋肉の使い方をしている場合があります。

それを“整えていく”のがボイストレーニングの役割です。

 

なので、大事になってくるのは「いかに筋肉に負荷をかけるか」ではなく、「いかに“気づくか”」という部分です。

そのためにはたくさん練習をする必要があります。トレーニングを始めたての頃は、荒い表現ですが、多少の「上手くいかないという気づき」も必要です。

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ではどれくらいの頻度、時間が必要？

熱心なトレーニーで一番多いご質問の答え

で、冒頭の「人による」という元も子もない答えにたどり着きます。

もう少し詳しく解説していきましょう。

 

自主練をすると、どうしてもプロのチェックがなくなる分、少々無理な発声になってしまうこともあります。

ですがなかなか「これは上手く行ってるな」「これはちょっと違うな」と判断するのは難しいです。

 

実際に多くの生徒さんが「自主練で上手く行っているのかどうかが分からない」と言います。

(これは経験を積んでいくと分かるようになってきますが、それは後述)

 

初めのうちは少々荒いですが、「喉に違和感を感じる」「喉がヒリヒリする」「声が擦れてくる」、こういった症状が出てきたら、その日は練習を終了しましょう。

もう一つ大事な“次の日のコンディション”

「あ、なんだか声が擦れてきたな…今日はもう止めておこう」

これは比較的分かりやすい目安だと思います。(これを次回のレッスンで原因を指導してもらいましょう)

 

そこから大事なのが“次の日のコンディション”です。

“喉の違和感”、この部分に関しては、必ずしも悪いものだけとも限らないのです。

自分の喉が今どのような状態になっているかの判断には、こちらを参考にしてください。

喉が痛い、声が枯れる、そんな時の対処法(それぞれの症状別)

場合によっては、“適度な筋肉疲労”という可能性もあります。

その場合、次の日は(前日にしっかり筋肉を使えた分)コンディションが良い場合があります。

この場合は次の日もトレーニングをして大丈夫です(内容は先生の指導を仰ぎましょう)

 

が、次の日もなんとなく喉のカサカサ感がある、といった場合は、トレーニングは中止しましょう。

 

こうして、トレーニングをしたら

1.その後どうなったか

2.次の日どうなったか

をチェックするようにしましょう。

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統計が取れたら自分のサイクルを作ろう

時間・内容・頻度

様々なトレーニングをしていくと(合間にレッスンを受けて修正をしてもらいながら、が前提)、「これは比較的整うな」「この練習は苦手だな」という分類ができてきます。

そうして徐々に一回のトレーニング、自主練のカリキュラムを作成します。

すると、「まだ失敗のリスクが多いから、次回のレッスンまではこれとこれだけやっておこう」となるかも分かりませんし、「明日一日オフだから少々失敗しても休めるし、この苦手な練習を多めにやっておこう」となるかも分かりません。

こうして練習時間が決まります(ですので課題やレベルによって必ず変動します)

 

また、「練習したら次の日もちょっと違和感が残ってる」と統計が取れると、「じゃあ一日おきに練習しよう」となるかも分かりませんし、逆に毎日やっても大丈夫かも分かりません。

 

このように常に統計を取りながら、流動的に練習時間、練習内容、練習頻度を決めていくことがベストです。

上手くいっているかの目安

ここまでくるとある程度の判断を自分でできるようにはなっていると思います。

ですが、一般的な、というか、最も分かりやすい「上手くいっているか」の目安をお教えします。

 

それは、めっちゃ楽に出せて、それでいてめっちゃいい声で、めっちゃ響いている、です。

参考までに、ある程度声量が出てしまうエクササイズであれば、ワンルームマンションであれば警察に通報されるレベルにめちゃくちゃ響きます。

極端に言うと、めっちゃ小声でめっちゃ細い蚊の泣くような声で「めっちゃ楽！」、これ、歌に使えないよね、という判断です。

 

生徒さんにも言いますが、「うわ、急にめっちゃ響いた！」となるので、必ず気づけます。逆に言うと、めっちゃ声デカいけどしんどい、楽に出せてるけど変な声、小さい声、だと、何かが違う可能性が高いでしょう。その原因を次回のレッスンで相談してみましょう。

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まとめ

ボイトレ自主練の頻度は…
・人による(元も子もない)
・大事なのは「その結果どうなったか」
・それによって内容、時間、頻度を随時アップデート

ぶっちゃけ言うと、自主練のやり方の質が上がれば上がるほど、レッスンに通う頻度も減らしていけます。

僕の生徒さんでも、「OK、これでしばらく自主練で頑張って、また上手く行かなくなったらおいで」という方もいます。

もちろんその上で、日々のコンディショニングのために週一ペースで通われる方もいます。

 

自分にはどれくらいの頻度でレッスンが必要なのか、どれくらい自主練をすればよいのか、どんなエクササイズを取り入れればよいのか、イマイチ自分の方法論に自信が持てない方は、信頼できるトレーナーに相談しましょう。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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