2020.08.12trainer's column
ボイトレは脳で起こっている?-アホになってボイトレ-
ボイトレをする時は“アホ”になりましょう。
というと、「はっ?何を言い出すんだ、このオッサンは…」という方も多いかと思います。
誰がオッサンやねん!
オッサンか…
ボイトレで伸びるのが早い人の特徴。
“アホ”になれる人。
決してアナタの地頭のことではありません。
シンプルに考えられる人。
というとスッキリした表現かな。
私、大阪は梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー、谷本恒治ことジウコトモニタです。
僕はボイストレーニングには二つの要素が必要だと思っています。
①発声の原理、仕組みを理解すること、エクササイズの意図を理解すること
②それをイメージすること
です。
例えばアナタが「ネイネイネイ…」と練習しているとします。
それ、何の目的でやっているんですか?
目的が分からなければ、場合によってはただ声帯の摩擦を強め、痛める原因になるだけです。
「ネイ」という発音一つとっても、様々な目的があります。
2.“n”で鼻腔への通り道(下の動画参照)を確保する
3.“a”で「一時的に」喉を上げ、喉頭管を狭くすることで高音の周波数を増幅する(これも下の動画で一瞬話してます)
4.“a”で披裂軟骨を回転させ、声帯を合わせやすくする
5.“y”で喉を締めつけてしまわないように少し緩める
などなど。
鼻腔うんぬんかんぬん、なんでんかんでんはコチラ。
例えば3.を意識“しない”練習方法であれば、少し「a」の発音をワイドにしたり、2.を特に意識するなら高音域を繰り返すようなスケールを用いたり、と、様々な練習の仕方があります。
やみくもに「なんか“ネイ”がいいって聞いたから…」とやるのはあまりに危険な行為です!
天井低いのに「なんかトランポリンが健康にいいって聞いたから…」というのと同じです。
仕組みや原理を理解することがボイストレーニングで重要なことはお分かりいただけたと思います。
では、それをイメージするとは?
ここで冒頭の
“アホ”になる
というのが必要になります。
例えば、鼻腔を意識するのであれば、鼻腔までの通り道を“イメージ”する。
もちろん、体の中なので、自分の目では見えません。
ましてや、鏡を見たところで見えません。
でも、「なんとなくこんな風に通っている…」と“イメージ”することが重要です。
「軟口蓋を開けて!」
と言われたら、なんとなく後頭部の方がパカーンと開いている“イメージ”をする。
それが、
ボイトレは脳でする
ということになります。
「えっ?声帯だったり呼吸だったり、筋肉を使うんでしょ?」
そうです。
筋肉に働きかけるのがボイストレーニングです。
では、筋肉は何によって動きますか?
脳の指令です。
脳が「筋肉よ、こうやって動くのだっ!」と命令をすることによって筋肉はそれに従い、腕を振ったり足を上げたりできるワケです。
なので、上の二つの要素をもう一度。
①発声の原理、仕組みを理解すること、エクササイズの意図を理解すること
②それをイメージすること
つまり、
①どこの筋肉に働きかけるかを意識すること
②脳を支配し、イメージした動きに持っていこうとすること
となります。
なので、案外“思い込む”というのが大事になります。
僕は昔、実家に住んでいた頃、昼間寝ていたら、僕の部屋の壁の外側のガスメーターかなんかを工事しだして、
ドガガガガガ!
とドリルで壁に穴を開ける爆音が響き渡りました。
とても寝られる状況ではなかったのですが、僕はこの時、こう思いました。
この「ドガガガガ!」によって俺の頭は枕に埋め込まれていく・・・
次の瞬間から記憶がありません。
こうやって、脳は思い込むと、体はそう動こうとするんです。
実際に、例えば腹筋をするのでも、ただ腹筋をするのと、起き上がった時に目の前にムッキムキの男性の写真を飾っておくのとで、結果は全然違うらしいです。
意識すること、イメージすることはそれほど重要なんです。
で、ここで問題が。
先ほどの僕の、「頭が枕に埋め込まれていく・・・」というヤツ。
いや、そんなワケないやん!
が、まともな人の意見ですよね?
だから“まとも”ではダメなんです。
“アホ”にならないと。
ドリルの「ドガガガガ!」で頭が枕に埋め込まれる、って、
アホの発想でしょ?
そうやって、仕組みを理解するのは複雑な回路かも分からないけど、いざ声を出す時は単純に、シンプルに考えてみる。
スキルが上がってくると、二つ同時に意識することもあるかも分かりません。
先述の「ネイ」だったら、鼻腔と体の空気圧だったりとか。
でも初めのうちは一個でいいと思います。
前にも書いたけど、「○○だけど〇〇だ」でオッケー。
「鼻腔だけ意識しよう…俺の体は声帯から直接鼻に繋がっている…喉という器官は俺には存在しない…」
くらい“アホ”でいいんです。
理屈は理屈として、「へぇ~」でいいんです。
それを、
「よし、喉頭を少しあげよう、そのことによって喉頭管を狭くして…えっと、そして披裂軟骨を…さらに声帯は…」
では恐らくなかなか上達しません。
“アホアホトレーニング”、是非おすすめです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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