2019.04.30trainer's column
ボイトレ先生もボイトレ
こんにちは。
大阪梅田のボイストレーニングスクール、クリアボイスミュージックスクールの谷本恒治ことジウコトモニタです。
先日、ボイストレーニングを受けて来まして。
歳のせいか、なかなかコンディションが上がらない日々が続いておりまして、それがなんとなく自分で原因は分かるものの、自分であーでもない、こーでもない、と色々なエクササイズを試していたのですが、ベストな改善方法が見つからず。
自分が師と仰ぐ先生の元へ、メンテナンス的な感じで行ってきました。
結果…
開始1分で原因と改善方法が分かりました。
師匠のメソッドなので、勝手に公開する訳にはいかないので企業秘密ですが、おかげでそれ以降、すこぶる調子がいい。
それで分かったことは…
自分のことは“絶対に”自分では分からん!
ということです。
羽生結弦選手にもコーチがいます。
伊藤美誠選手にもコーチがいます。
かつてのウサインボルト氏にも、イチロー氏にも、北島康介氏にも、マイケルジョーダンにもベーブルースにも、必ずコーチがいます。
そら、僕みたいな四流ボイストレーナーにコーチが必要ない訳がない。
人は自分の背中のほくろの存在を知りません。
写真で自分の顔を見た時に、「自分じゃない!」と思うのも、普段鏡に反射した、「左右逆」の自分しか見ていないからです。
タクアンを食べると「ボリッ、ボリッ」と言います。
でも人が食べている音を聞くと、「カリッ、カリッ」と聞こえます。
自分のことは自分で絶対に客観視できないのです。幽体離脱でもしない限り。
なんとなく、「違うんだよなー」という思いは抱くけれども、「ではどうすれば」は、客観性がないと見つけることは不可能なのでは、と思います。
簡単に言えば、自分の中では、「ここを鍛えればなんとかなる」と思っていたところが、師匠から見れば、「昔こうだったのに今はこうなってるから、そこも鍛えるのは大事だけど、その前にここを鍛えないと」というところ。
全く逆の発想、とまではいかないにしても、「確かに、言われてみれば昔はここ使ってたな…」みたいなとこがあって、自分で解決しようとしていた部分へのアプローチの仕方が、今の自分には当てはまっていなかったんです。
これは本当に大きな問題で、そのまま師匠の意見を聞かなければ、ずっと、「うーん、うーん、」と悩み続けていたでしょう。もちろん、声帯にダメージがあるとかいう問題ではないけど。
その昔、LOUDNESSのvocal、二井原さんも、30代に差し掛かった頃、「あれ?なんか声が出にくくなってきたぞ?」という時期があったらしく、そこからボイストレーニングを受けるようになられたそうで。
あれだけの世界を股にかける超一流vocalistでも、自分では解決できないんですね。
ボイストレーニングを受けられて(今はご自身でメソッドを作られて教則本?だったかCDだったかを出されるほどの方ですが。)、その結果は、近年のLOUDNESSのライブ映像を見て頂ければ一目瞭然。
神。
特にプロ志望の方や、ずっとライブ活動をされていく方にとっては、鍛えるうんぬん、スタイルうんぬんの前に、長く歌い続けるための喉の使い方は絶対に知っておくべき。
また、加齢とともに、喉やその回りの筋肉は痩せていくので、誤嚥予防などの目的でもボイトレは必要不可欠です。
もはや、「歌が上手くなりたい」という方だけのものではなくなってきています。
少し話は逸れましたが。
我々プロのボイストレーナーにとっても、やはりどうしても「今、こんな風に出しているから…」とか、「こんな風にならないように」みたいな感じで、良くない発声の見本を実演したりするので、それが結構喉にコタエる。
だから、戻し方だったりケアの仕方にはシビアにならないといけないので、我々にとっても客観的な視点というのはとても大事なのです。
幾度となく色んなところで言ってますが、
本やネットの動画では絶対に上手くなりません!
なぜなら、あなたが動画でお手本の声を聞いても、動画の主はあなたの声を聞けないからです。
ましてや、本はまだ、「本を出すまでに至った人」が書いているので、参考になる部分は大いにあります(それが実践できているかは誰が判断するねん、というところです)が、動画は誰でも自由にアップできるので、必ずしも全てが(あなたにとって)ためになるものであるとは限りません。
今まで見てきた、聞いてきた経験上、余計に変なクセがついてしまうのがオチです。
餃子の王将がチルド品をスーパーで販売するようになりました。
100%店で食べるのと同じクオリティーであれば、王将の店舗に足を運ぶ人はいなくなるはずです。
ボイストレーニングの必要性、声を客観的に聞いてもらうトレーナーの必要性をつくづく感じた体験でした。
クリアボイスミュージックスクール
谷本 恒治
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