2020.07.16trainer's column
ボイトレでのトレーナーの役割-生徒の歌が上手くなる理由
「ジウコ先生、次回のレッスンから、もっと厳しくしてください!」
ある日、こんなメールが生徒さんから届きました。
それから約一か月が経ち、その生徒さんは飛躍的に伸びました。
たった一か月で飛躍的に、です。
さて、僕のレッスンがどう変わったのか?
実は何も変わっていない。
では何が変わったのか?
大阪は梅田の、テナント料も9月から値上げされる一等地にある(馬場さん、すみません…)ボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールの谷本恒治ことジウコトモニタです。
最近、つくづく思うのが、ボイストレーナーとしての在り方。
歌が上手くなったのは生徒さんの努力の賜物
上手くならなかったらトレーナーの責任
この仕事を始めた時からこれを信念として持っているし、Umi先生もそれを継承してくれています。
僕がトレーナーになる時に育ててくれた師匠に言われました。
「生徒に対して“何でできひんねん!”と思うこともあるかも分からんけど、そこでイライラしたらアカン」
でも、もう随分と長いことやってきたけど、そう思ったことは一度たりともないです。
そもそも自分が出来なかったからな…
生徒さんは出来ないから来てるんだよね。
昔(以下、若気の至りです、すみません…)自動車教習所に通っていた時に、技能教習でめちゃくちゃ嫌な教官に当たりました。
「違う!あぁ、もう!」
「いや、違うやろ!」
怒るだけで何が違うのか、どうすればいいのかを教えてくれない。
ジウコ青年はグッと堪えていたのですが、その教官はなんと、
「チッ!」
と舌打ちしたのです。
さすがのジウコ青年も我慢できず、
「できひんから習いに来とるんやろが!どうやったらええかちゃんと教えろや!」
と怒鳴ってしまいました。
(そこからその教官が敬語になり、めちゃくちゃ丁寧に教えてくれたことは言うまでもない…)
そう、
生徒さんは出来ないから来てるワケで、出来るようにならないのは自分の教え方が悪いからです。
おかげで長年やっていると、
「あぁ、今日のレッスン、何一つ成果を上げてやれなかったな」
と思うことはまずないです。
でもその要因は、僕のトレーナーとしての実力以外にあります。
それは、「分かってあげられるか」ということです。
この「分かってあげられるか」という言葉には色んな意味があります。
生徒さんの発声のタイプというのはもちろん、
生徒さんの性格(どういう表現で伝えれば入りやすいか、どういうことを嫌うか、どういう部分に喜びを感じるか、どこにストレスを感じるか、など色々)
生徒さんの目標、目的
生徒さんのライフスタイル(プライバシーに侵入することはないが、例えば昼夜働いて、休みの日には家族の世話をして、といった生徒さんに「自主練せなアカンやろ!」と言うのは違うだろ、といった部分)
などなど、生徒さんのことが分かってくると、やはりレッスンもやりやすくなります。
それはまるで家族のことを理解してあげるような感覚。
実際に僕は生徒さんのことを家族だと思っています。
(クサイと思われるかも分からないけど、マジで思っている)
先日、体験レッスンに来ていただいた方が、こんなことを言っていました。
「違うボイトレスクールに半年通ったんですけど、全く何も変化を感じられず…いや、自主練しなかった僕も悪いんですけど…」
その話を聞いて、「それは違うよ」と。
例えばレッスンでトレーナーが
「家でこの練習やっておいてね」
と言ったとしても、心のどこかで
「この練習が何に効くんだろう…」
と思っていれば、練習にも身が入らないですよね?
なのでこういったことが考えられます。
生徒さんが自主練をしない原因
・レッスン内容そのものに懐疑的である
・トレーナーがエクササイズの意図を説明できていない
・生徒さんとトレーナーで同じゴールを共有できていない
これ、どこにも生徒さんの落ち度はないですよね?
[生徒さん一人一人、その時々で課題は変わります。そんな課題の動画もUPしています]
で、冒頭の生徒さんの話。
元々、熱心な生徒さんで、レッスンでもじわじわと成果をあげていってくれていた生徒さんです。
ただでさえ厳しいと言われる(?)僕のレッスンに
もっと厳しくしてください!
と言ってきてくれたのは、それだけ手応えを感じられているから。
もしくはただのドSか…
そして先述の通り、そこからさらに伸びるスピードが早くなりました。
改めて僕が何を変えたか。
一切何も変えていません!
とんちのような感じですけど、「厳しくしてください!」と自分から言うくらいに、“自分に厳しくなった”からです。
彼をポジティブな気持ちにさせた、手応えを感じさせた、「これが出来たから次はこんな風に歌いたい!」と新たな欲求をかきたてた、
この部分に関しては、僕の手柄だと自負しています。
ただ、
その結果、歌が上達したのは、その生徒さんの努力以外の何物でもありません。
ボイストレーナーの仕事というのは、生徒さんの歌を上手くすること。
これは当たり前の話です。ラーメン屋さんがラーメンを作るのと同じこと。出来て当然。
でも、それ以上に、より歌を好きになってもらうこと、自分の声に対してポジティブに向き合ってもらうこと、努力する喜びを知ってもらうこと、
そして、
「君なら必ず出来る!」と信じてあげること
今でも強くそう肝に銘じてレッスンに取り組んでいます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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クリアボイスミュージックスクール
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