2023.04.30trainer's column
歌が上手くなるためにたった3つのポイントを押さえておきましょう
歌が上手くなりたい…
カラオケで上手く歌いたい…
誰もが思いますよね?
僕自身も、今でも「もっとこんな風に歌えたら気持ちいいだろうな…」と思う部分がたくさんあります。
ただ、上の会話にもあるように、発声の特徴は千差万別。一概に「この練習をしましょう」と言えるものはありません。
(いや、それを平気で言いきってしまう記事や動画が氾濫したためにボイトレ難民が後を絶たないのですが…)
なので今回はカラオケや日頃の練習で“心がけるべきこと”をご紹介していきます。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
歌が上手くなるために必要な意識
すぐにできるカラオケ上達のための練習方法
本格的にボイストレーニングレッスンを学びたい方はコチラより今すぐお申込みを!
時間や場所を選ばず好きなだけボイトレ!月額制の通信講座はこちらから!
体作り
“歌う人の体”になる
例えば野球選手であればお尻が大きい。サッカー選手であれば太ももが盛り上がっている。柔道の選手は肩が盛り上がっている。
というように、それぞれの競技や種目によって、“適した体”が存在します。
同じように、安定した歌を歌うために、“歌う人の体”になっておいて損はありません。
“歌う人の体”とは、簡単に言えば歌う時に使うべき筋肉をしっかりと使うことです。
歌う時には以下のような動きを体が“瞬時に”おこないます。
- 息を吸う(呼吸筋)
- 息を吐く(呼吸補助筋)
- 声門が閉じる(閉鎖筋、声帯筋)
- 音程を作る(輪状甲状筋)
- 発音を作る(顎、舌、軟口蓋、唇を動かす筋肉(ありすぎるので割愛))
“安定した歌”と考えた時に、歌は競技ではないので、筋力が発達していないといけない訳ではありません。
ここをよく誤解されるんですが、アスリートではないので、特に“鍛える”という、血の滲むような激しいトレーニングは全く必要ありません。
競輪選手になるためには脚力を鍛えないといけないけど、自転車には誰でも乗れますよね?それと同じです。
つまり、上記の筋肉を鍛えるのではなく、“動かし慣れる”だけでいいのです。
動かし慣れておきたい筋肉
僕が特に重要視しているのが呼吸筋です。
というのも、声は日常会話でも出している(吐く、声になる、発音を作る、イントネーション(音程)をつける)ので、ほとんどの歌に必要な動作はおこなっています。
ただ、歌になると、日常会話よりも長いフレーズ、高いキーを発声しないといけないので、会話よりは強い呼気圧が必要になります。
そこで必要なのが“呼吸筋”です。
呼吸筋については熱心な読者の方ならもう説明不要ですよね?
今更「腹式呼吸っしょ?」「お腹から声を出すんっしょ?」なんてズレたことは言わないですよね?
不安になった方はこちらを一通りさらっておいてください。
安定した声を出すには、安定した呼気が必要です。
できれば日頃から肋骨を拡げて空気を“取り込む”というトレーニングを行ってください。
前述の通り、“鍛える”のではなく“動かし慣れる”だけです。慣れれば慣れるほど動きは早くなり、瞬時に安定したブレスをおこなうことができます。(ギターやピアノを弾いていると指の動きがスムーズになるのと同じです。誰でもできます)
軟口蓋は手ごわいぞ
次に軟口蓋を上げる動きです。口蓋帆挙筋(こうがいはんきょきん)という筋肉が上顎の奥の柔らかいところを持ち上げます。
先ほど、「日常会話で筋肉は使っている」と書きました。この口蓋帆挙筋も例外ではありません。
ただ、厄介なのが、日本語という言語の性質上、軟口蓋がさほど上がっていなくても会話はできてしまいます。
※正しく発音ができる、という意味ではなく、会話として成立する、というレベルです。
例えば「おあーざーっす」と言われると、「おそらく“おはようございます”だろう」と認識できてしまうようなものです。
ところが歌うと会話以上の呼気圧、音程の上昇が伴うため、軟口蓋もしっかりと上がっていないと発音できなくなります。
軟口蓋が上がることによって鼻腔への空気の流れを遮断し、P、K、T、などの破裂音が発音できます。
参考:Wikipedia
何やら大変そうですが、逆に言えば、軟口蓋上げてしっかり息吸えりゃ安定した歌は歌える、ということです。
軟口蓋を上げるトレーニングは、実は終電間際の駅のホームでオッサンが痰を吐く時にやる“アレ”です。
酔っ払いのオッサンができてアナタにできないことはありません。
本格的にボイストレーニングレッスンを学びたい方はコチラより今すぐお申込みを!
時間や場所を選ばず好きなだけボイトレ!月額制の通信講座はこちらから!
姿勢作り
何せ姿勢命
次のポイントは“姿勢”です。何せ僕は呼吸と姿勢にうるさいです。
しっかり息を吸おうと思ったら、胸郭がしっかりと開かないといけません。
(しつこく、お腹を膨らませるのではないですよ。平成初期に淘汰された考え方です)
解説の前にお断りしておくと、体をフラットにした状態、不要な筋肉に力みが生じない状態での発声の感覚を身に付けられれば、以降はどんな姿勢で歌おうが、足を組んでようが寝そべっていようがおkです。当然、友達とカラオケに行って仁王立ちで歌い続ける訳にはいきませんから。
まず、両足を肩幅くらいに開き、前屈の状態で腕、頭をダランと垂らします。
そこからゆっくりと背骨を一つずつ積み上げるように体を起こし、上半身を起こしきったところでくるぶし辺りに全体重が乗るように立ちます。
そのまま上を向き、首の骨の上に下顎を乗せる、そこに頭を置く。
くるぶしから頭のてっぺんまでスッと伸びた感じで前を向きます。
これだけでおk。
順番が逆になりましたが、この状態で胸郭を拡げて空気を取り込む、この動きを覚えてください。
安定した姿勢、呼吸を作るために
真っすぐな姿勢、安定した呼吸をするためには、当然筋肉が柔らかくないといけません。
一番初めに書いた“体作り”に繋がりますが、体を常に柔軟な状態にしておくために、日頃のストレッチは欠かせません。
が!
ストレッチに関して、非常に間違えている人が多いので、こちらの記事で正しいストレッチの知識を身に付けてください。
参考記事:ボイトレ前の正しいストレッチ、正しくないストレッチ
本格的にボイストレーニングレッスンを学びたい方はコチラより今すぐお申込みを!
時間や場所を選ばず好きなだけボイトレ!月額制の通信講座はこちらから!
音程作り
必ず輪状甲状筋が優勢であるべき
まず簡単に“内喉頭筋”についてまとめておきます。
内喉頭筋とは、声を作るのに直接関わる筋肉のことです。
- (外側)甲状披裂筋…声帯を収縮、弛緩させる
- 輪状甲状筋…声帯を伸展させ、音程を作る
- 声帯筋(内側甲状披裂筋)…声帯に張りを作り、閉鎖を助ける
- 外側輪状披裂筋…披裂軟骨を外転させ、声門を近づける
- 横・斜披裂筋…披裂軟骨を近づけ、声門閉鎖を助ける
- 後輪状披裂筋…披裂軟骨を内転させ、声門を開く
よく「TAとCTが…」と、死語を連発する人もいますが、甲状披裂筋(thyroarytenoid muscle=TA)と輪状甲状筋(cricothyroid muscle=CT)のパワーバランスを安定して取れている状態を“ミックスボイス”と言います。
が、(これは個人的な見解ですが)基本的にはCTが優位であるべきです。
というのも、先に声帯が固くなってしまう、分厚くなってしまうと、そこから音程を上げるのに相当な出力が必要になるからです。
簡単に言うと、(ナチュラルなミックスと定義した場合)固めたものを引っ張るより、引っ張ってから固められる分だけ固める方が、声帯にとっては健康だよね、という話です。
これを僕は“息で音程を準備する”と言ったりします。
物理的には発音する前(=声帯に張りや厚みが出来る前)に音程を準備する(CTに頑張らせる)ということです。
レッスンでもよくやるトレーニングなのでご紹介しておきます
(発音は特にこれでないといけない訳ではありません。この生徒さんの課題によるものです)
結構女性に多いケース。
「声が小さい」「低音と高音の切り替えが上手くいかない」
動画でやってる「弾みをつける」というのも女性に多いかな。通信講座https://t.co/3JNuhQl2zf pic.twitter.com/o2xqKBFapd
— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) April 28, 2023
この音程の取り方の癖をつけておくと、より声が安定して出せるようになります。
本格的にボイストレーニングレッスンを学びたい方はコチラより今すぐお申込みを!
時間や場所を選ばず好きなだけボイトレ!月額制の通信講座はこちらから!
まとめ
歌が上手くなるために3つを作ろう
体作り
姿勢作り
音程作り
発声のタイプに関係なく、発声のベースとなる部分なので是非習得してください。
本格的にボイストレーニングレッスンを学びたい方はコチラより今すぐお申込みを!
時間や場所を選ばず好きなだけボイトレ!月額制の通信講座はこちらから!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
ボイトレ通信講座[ジウ研ゼミ]でも発声のお悩み相談を受け付けております。
詳しくは下記リンクをご覧ください。
レッスン(対面/Skype)ご希望の方はコチラ
ボイトレ個別レッスン、限定動画配信、月額制のボイトレ通信講座はコチラ
LINE公式アカウントでもボイストレーニングの無料動画を公開中!
クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
<その他お役立ち情報満載!>
New Article
Archive
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月