2022.01.06ミックスボイストレーニング
発声で重要な役割を担う甲状披裂筋のトレーニング方法
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
こんにちはこんばんは。
大阪ボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのジウコトモニタです。
これまで多数のプロのシンガーさんを含め、15年間で1万人以上のボイストレーニングを担当してきました。
今回は発声に関わる重要な甲状披裂筋について解説してみたいと思います。
発声、特にミックスボイス、ベルティングに重要な役割を果たす筋肉なので、仕組みを理解した上でトレーニングをするとより効果的です。
今回のテーマ
1.声門閉鎖の仕組み
2.発声を悪化させる原因
3.甲状披裂筋の鍛え方
発声に重要な役割を担うだけに、トレーニングを誤ると大変危険なので是非最後までお読みください。
1.声門閉鎖の仕組み
声帯は左右についたヒダが近づくことで閉じることができ、そこに空気が当たることでバタバタと振動し、音になります。
この段階で色々と勘違いされている方が非常に多いのですが、
まず、甲状披裂筋(一部声帯筋筋)自体に左右の声帯を内転させる(近づける)力はほとんどありません。(※)
声帯を内転させるのは外側輪状披裂筋(外筋)、横・斜披裂筋(披裂筋群)です。
甲状披裂筋自体は収縮することで張りと厚みを作るのが主な役割です。
そのことで声にも張りと厚みができる、これがチェストボイス(地声)の状態です。
※甲状披裂筋は二本の筋肉からなり、外側、内側、と分けられます。
その内側の甲状披裂筋のさらに内側を声帯筋と呼ぶのですが、内側の甲状披裂筋と声帯筋との明確な境界線がないので、内側の甲状披裂筋=声帯筋、と解説する人も多いです。
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2.発声を悪化させる原因
先ほど、甲状披裂筋は発声に重要な役割を担う、と書きました。
ですが実はほとんどの人が使い方、鍛え方を間違ってしまっています。
「低音が苦手だ…」
「地声を張り上げてしまう…」
「声が裏返ってしまう…」
「ミックスボイスが出せない…」
これらは全て甲状披裂筋の使い方を誤っている可能性があります。
まず、声帯、甲状披裂筋の日常生活での役割を考えてみましょう。
外側輪状披裂筋、披裂筋群が左右の声帯のヒダを近づけます。
この状態では声帯の閉鎖は不完全です。
そこにとどめを刺すのが甲状披裂筋です。
声帯が完全に閉鎖した状態とはどんな状態でしょう?
そう、息を止めた状態です。
私たちは声帯を完全に閉じる(息を止める)ことで、咳をしたりトイレで気張ったり重たい物を持ち上げたりすることができます。
(時々“いまだに”「地声は声帯が完全に閉じた状態、裏声は声帯に隙間が開いた状態」なんてとんでもないことを書いている記事を見かけますが、声帯が完全に閉じたら声は出ません。地声と裏声の声帯の状態の違いについては下記の記事をご参照ください)
つまり、咳ができる、息を止められるのであれば、甲状披裂筋は使えている(力は十分にある)ということです。
咳ができない人って、いないですよね?
なので特別甲状披裂筋を鍛える必要は実はないのです。
上記の「低音が…」などの状態の人は、実は甲状披裂筋の過緊張が原因であることが多いです。
声帯をゴムのようなものとイメージしてみてください。
ゴムが柔らかくバウンドして振動するのが適切な発声、ゴムがガチガチに固くなると上手く振動しないですよね?
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3.甲状披裂筋の鍛え方
とはいえ、「強いミックスボイスを出したい」「ベルティング発声を身に付けたい」という場合に、甲状披裂筋のトレーニングは必要になります。
では、どのようにトレーニングすればよいのでしょう?
ポイントは、声帯(ゴム)が柔らかくバウンドする状態(リラックスした状態)で鍛えるということです。
これについては言葉で説明するのは難しいのでコチラをご覧くだださい。
この動画の中で小さな声で「イッ」とか「ウッ」とか言っているトレーニングがそれに当たります。
何故小さい声なのかと言うと、大きな声を出そうとすると必ず息の量が増えます。
息の量が増える→声門の下からの圧力が増えると、それを声帯で受け止める力も余計に必要になってしまいます。
これも甲状披裂筋の過緊張の原因になります。
特にミックスボイス発声時には声門の下からの圧力を減らすことが重要になります。
こちらで詳しく解説していますのでご覧ください。
とても地味な練習ですがめちゃくちゃ効果があるので是非トライしてみてください。
ただ、甲状披裂筋トレーニングは失敗のリスクが大です。
本音を言うと、甲状披裂筋トレーニングはできればプロの指導の下でおこなってください。
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