2024.01.22trainer's column
“喉の力みを取る”が、必ずしも正義なのか?
何やら堅苦しいタイトルですが、ボイストレーニングの基本の考え方は、
不要な力を取って必要な力に負荷をかける
です。
なので、不要な力、“力み”は取るべきです。
話が終わってしまった…
が、必ずしも「力を抜きましょう」「力を抜きましょう」なのか。
「力を抜いたら上手く声が出せなくなった」
「力は抜けたけど、なんか出したい声とは違う」
なんて経験ありませんか?
今回はボイストレーニングの考え方を見つめ直し、喉の力をどのように抜いていくのかをお伝えします。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
・ボイストレーニングの進め方
・喉の力の抜き方
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本当に“喉の力を抜きましょう”は正解か?
結論、喉の力は抜けません
ボイトレに通ったことがある方は一度は言われたことがあるかと思います。
「喉の力を抜きましょう!」
いや、無理やし!
なんて思いませんでした?
何故か?
答えは簡単です。
「体は“喉に力を入れないと声が出せない”と思っているから」です。
例えばあなたが今日、急にボクシングを始めたとします。
ボクシングはパンチだけの競技ですが、あなたも強い、弱い、綺麗なフォームかどうかはさておき、“パンチを打つ”という動きそのものはできると思います。
ではジムに通い始めて初日、強いパンチを打ってみましょう。
となると、何かしら力みが生じると思います。
それは「強いパンチを打つ」という“イメージ”を、体が具現化しようとした動きで、“必然”なのです。
ようは、「そうしないと強く打てない」と体は思っているのです。
少々長くなりましたが、ボイトレに話を戻しましょう。
アナタが歌う時に力みが生じるのは「こんな声が出したい」というイメージがあるからです。
もちろん、そのイメージを具現化するためには適切な発声が不可欠ではあるんですが、現時点ではその出し方がアナタの発声のベストなのです。
「力を抜きましょう」は、言ってしまえばアナタの「出したい声のイメージ」を否定しているのと同じです。
(もちろんトレーナーは正解を知っているので、アナタを否定している訳ではありませんが、潜在的にどうしても体は違う方法を受け付けにくいと感じるのです)
梅干しを見ると唾液が分泌されます
これを“脊髄反射”と言います。
つまり、ある「何か」に対して無意識に体の「どこか」が反応してしまうのです。
脚気などがその良い例です。膝を叩かれると勝手に「ピクン」と動く、みたいな、自分の意思とは無関係な動きを言います。
発声でも必ずこれが起こります。
つまり、喉に力が入るのは、「何か」に反応してそれに対して喉が「何か」をしようとするのです。
「喉の力を抜きましょう」は「梅干しを見ても唾液を出さないように我慢しましょう」と言われているようなものです。
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ではどうやって喉の力を抜くのか?
“脊髄反射”の原因を探る
といっても、ここはプロのトレーナーの判断になりますが、「梅干しを見ても唾液を出さないようにする」のではなく、「梅干しを見ないようにする」のが正解です。
先述の通り、「何か」に喉が反応しているので、その「何か」を見つけて改善する、それがボイストレーニングの目的で、喉の力を抜くこと“そのもの”がトレーニングの目的ではありません。
実はボイストレーナーでも、この部分を間違えている人は非常に多いです。
「以前他のボイトレスクールに通ってたけど、あまり効果がなかった」
という人が後を絶たないのはそのためです。
「力を抜きましょう」
「いや、入ってしまうんです」
「頑張って抜きましょう」
「やっぱり入ってしまいます」
こんな禅問答を繰り返しているだけで本質的な部分に触れられていないからです。
そもそも順番を間違えない
またまたアナタはボクシングジムに通います。
「コーチ、強いパンチが打ちたいです。どうしたらいいですか?」
こんなことを聞いてみましょう。
どんな答えが返ってくると思いますか?
「まず思いきりミットを打ってみて?」
こう言われるんじゃないでしょうか?
ボイストレーニングでも同じです。
まずフォームを作ること、ではありません。
現状からどう効率化していくか、です。
場合によってはトーンコントロールのトレーニングを行い、「今、君の求めていた音色に近づいてきたから、少々の喉の力みは仕方ないとしてその音色を体で覚えよう」という場合もあります。
その後に、「ではそれをどうやってコスパよく出せるか」を考えていけばいいのです。
実際、フォームを気にしすぎるあまり、蚊の泣くような声でしか歌えない、という“ボイトレ難民”を山ほど見てきました。
“いい声を”“極力楽に出せるように”が正しい手順です。
“いかに楽に出せるか”が目的になってしまっていませんか?
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まとめ
それではまとめておきます。
ボイストレーニングの目的は
“喉の力を抜くこと”ではなく“いい声を極力コスパよく出せるようにすること”
そのためには
“梅干しを見ても唾液を出さない”のではなく“梅干しを見ないように仕向けていく”
喉の力み、といっても、そもそも喉の筋肉はとても繊細です。力みが生じない方がいい筋肉も、
茎突舌骨筋、茎突咽頭筋、顎舌骨筋、顎二腹筋、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋、咽頭収縮筋群、などなど、とても複雑です。
今どうなっているのか、どこに力が入っていて、何を解決していくべきなのか、是非一度レッスンにお越しください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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