2020.11.24ミックスボイストレーニング
ミックスボイスが世界で一番分かる記事を書きました
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のクリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
今回のテーマです。
ミックスボイスが世界一分かる記事
ミックスボイスを習得するために必要な知識はこの記事一発で揃いますので、是非最後までお読みください。
簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で人気のスクールとなる
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらのブログをお読みください。
では本題に入っていきましょう。
今回のテーマはコチラです。
今回のテーマ
・ミックスボイスの正体は?
・なぜCTとTAなのか?
・つまりTAの使い方がめちゃめちゃ重要
・実は多くの人がミックスボイスを勘違いしている?
ミックスボイスの正体は?
ネットで「ミックスボイス」と検索すれば、山ほど記事や動画が出てきます。
しかし、プロのトレーナーの僕が読んでも、「???」となる記事がほとんどです。
(読解力がない訳ではありません。一応、国語だけは何故か中高とずっと5でした)
何故か?
それは、解説があまりにも抽象的なもの、感覚的なものが多いからです。
「ミックスボイスは鼻腔共鳴を・・・」
いやいや、ミックスボイスは声帯の状態を指すので、どこで響いているかは聞こえ方が変わるだけです。
「腹式呼吸を・・・」
いやいや、上述の通り、声帯の状態なので、声帯を振動させる空気が何式呼吸の空気かは関係ありません。
この二つは論外としまして、
「ミックスボイスは地声と裏声を混ぜた声です」
すんげえファンタジー!それ、もう魔法やん!
ちなみにこれはニュアンスとしてはよく分かります。おそらくそれを言うトレーナーさんもそういう感覚なのでしょう。
ですが、これからボイトレするぞ!って方にはあまりにも難易度が高すぎる指導法です。
「ミックスボイスはTAとCTのバランスです」
これは非常に近いでしょうね。
なぜTAとCTなのか?
TA(Thyroarytenoid Muscleの略)=甲状披裂筋
声帯の筋肉そのもの(ここではそう捉えておきます)
収縮することで声帯に張りを作る→地声っぽいトーンが生まれる
CT(Cricothyroid Muscleの略)=輪状甲状筋
輪状軟骨と甲状軟骨の間を繋ぐ筋肉
収縮することで輪状軟骨と甲状軟骨を接近させ、間接的に声帯を引っ張って音程を上げる→裏声っぽいトーンが生まれる
これを、「CTが頑張るとTAは休む」と勘違いしている方が非常に多い(というか、TA、CTの知識がある方ほぼ全てがそう思っていたのではないでしょうか?)
これがミックスボイスが出せない原因の一つです。
綱引きをイメージしてください。
AチームとBチームが対戦し、Aチームが頑張った時にBチームが休んだらどうなるか。
AチームはBチームの踏ん張りがなくなるため、コケてしまいますよね?
これが声が裏返る原因です。
Bチームに力が入っているからこそ、Aチームに力が入ります。
(これを拮抗筋と言います。つまりTAはCTの拮抗筋の役割も果たしています)
[関連記事:ミックスボイスが出せない人はまずここが理解できていない?]
つまりTAの使い方がめちゃめちゃ重要
綱引きの状態であることは理解していただけたかと思います。
それではどのような綱引きのバランスになればよいのでしょうか?
音程を上げていくには、CTが優勢になっていかないといけません。
つまり、TAは「CTに負けることが前提で、CTに身を委ねつつ、ある程度のテンションをキープしないといけない」ということになります。
言わばプロレスのようなものですね。
最後にはオカダカズチカが勝つことが決まってはいるけど、対戦相手は見せ場を作らないといけない。
少し違うか・・・
しかも、TAというのは非常に発達した筋肉です。
なぜなら、発声以外にも、息を止める、咳をする、ご飯を食べる、トイレで気張る、などなど、様々な場面で使っているからです。
なので、発声時には過剰にテンションがかかり過ぎることが多いのです。
CTが自然に音程を上げていけるだけのテンションを使えるようになることがミックスボイスに繫がります。
具体的な練習方法
それではどんな練習が適しているのか?
それには、「発音」と「スケール」のチョイスが重要になってきます。
[参考記事:ボイトレで驚くほど上達する発声のチェックポイント]
こちらの記事でも紹介した通り、発音のチョイスはとても重要です。
スケールも同じく、です。
まずはTAとCTのパワーバランスが取りにくい部分(最も力が拮抗し合う部分)である、ブリッジの行き来をスムーズにしてあげる必要があります。
なので、使うスケールは“ブリッジの移動があるような音域の広いスケール”が第一段階としてはやりやすいでしょう。
クリアボイスミュージックスクールで使用するスケールはコチラ
[参考音源:1.5オクターブスケール男性用]
[女性用]
感覚としては「境目(ブリッジ)を誤魔化す」という感じでOKです(最初のうちは)。
というのも、ヒトは“どうしたいか”が明確になった時に、体がそのように反応したりするものです。
“誤魔化したい”と思ってブリッジにさしかかると、案外TAとCTのバランスを取ろうとする動きになります。
スケールに慣れたら、アカペラ発声に挑戦して、ブリッジ付近をゆっくり行き来して、今度は“誤魔化せないように”練習してみましょう。
実は多くの人がミックスボイスを勘違いしている?
実はたいていの人がミックスボイスの理解を間違えています。(おそらく・・・)
ミックスボイスとは・・・
CTとTAが善音域で適切なバランスを取り合っている状態
CTとTAを適切に使うことで、低音域から高音域まで声が一本に繋がった状態
が正しい(人によるので、説明が付きやすい、という意味で)表現です。
皆さんがイメージされている、「高音でも地声っぽい声」は“ベルティング”という発声法になります。
この理解の不十分さも、ミックスボイスを習得しにくい要因の一つになっています。
というのも、どうしても「高音で地声っぽく・・・」とイメージしてしまい、力みが生じてしまうからです。
ミックスボイスは、よりナチュラルな声、より無駄な力の入っていない声、という認識でトレーニングをしましょう。
まとめ
それではまとめておきましょう。
・ミックスボイスはCTとTAのバランスである
・そして上手くいかない時はたいていTAの過剰な力みである
・「高音を地声っぽく」はベルティングで、ミックスボイスはより自然な声帯の状態
これを意識してトレーニングするだけで上達のスピードは一気に加速します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
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