2024.11.04喉を開く、通る声を作るトレーニング
女性の“喉声”、“喉歌い”解消はコレ一発!~声枯れ、喉の痛みを改善する発声法
みなさんもこれまでに一度や二度は「喉で歌ってる」なんてフレーズを聞いたことがあるかも分かりません。
実はプロの現場でこのフレーズが使われることはありません。
世の中には残念ながら、「君、歌上手いね、ウチでバイトしなよ」と、発声理論も知らず、自身もボイトレを受けたことのない、ただの歌が上手い一般人がアルバイトでボイストレーナーをしている、なんてケースがほとんどです。
ボイトレの先生を見極める一つの基準として、「お腹から声を出そう」と言われたらその人は素人、と判断してよいでしょう。
それはさておき、学生の軽音楽部、社会人のアカペラサークルなど、“素人”が集まる場ではこのフレーズはよく出てきます。
ご存知の通り、声は喉からしか出ません。お腹から声が出たらもはや妖怪です。
と言いながら、便宜上、あるいはSEOの関係上、「喉歌い」という言葉を使わせていただいております。
(もちろん実際のレッスンではきちんと正しく発声の状態を説明するので、「喉歌い」というワードは一切使いません)
と、前置きをさせていただきつつ、話を進めていきたいと思います。
今回は、特に女性向けの“喉歌い”解消トレーニング方法です。
ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。近年はボイストレーナーの 育成にも力を入れている。 |
この記事で分かること
・“喉歌い”とは何か
・“喉歌い”を改善する方法
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“喉歌い”とは何か
パンチでいう“手打ち”みたいなもん
冒頭で書きましたが、声は喉からしか出ません。なので70億人が“喉歌い”です。
では、(便宜上、SEOの都合上)何をもって“喉歌い”なのか。
ボクシングで言うと、“手打ち”みたいなものです。
パンチは、①踏み込む、②腰を回転させる、③肩を回転させる、④肘をひねる(知らんけど、フックとか)、⑤手首をひねる、という、体全体の流れが必要です。それが踏み込みも浅く、腕の力だけでパンチを打とうとするのが“手打ち”の状態です。
発声に置き換えると、①しっかり胸郭を広げて息を吸う、②背中で肋骨をキープする、③喉を開く、④しっかり呼気の流れを作る、⑤発音(母音、子音)を作る、という流れがありますが、これらの動きを使わずに喉だけが頑張っている状態、これを“喉歌い”といいます。
(もう一つありますがそれは次のチャプターで)
全責任を喉に負わせるの?
野球のピッチャーでも同じことが言えますよね?“手投げ”です。
そりゃ、手で投げないとルール違反です。
ではなく、腕の力しか使っていない投げ方が“手投げ”です。
当然、腕だけに頑張らせて150km近い球を1試合に100球も投げたら、すぐ肩は壊れますよね?
発声も同じです。
声帯は薄いサランラップ程度のもので面積は小指の爪くらいです。
そいつだけの頑張らせて、例えばスタジオでドラムの生音に負けじと声を出していたら…
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日本語は発声的に正しくない言語
そもそもの発音の仕方を変える必要がある
非常に残念なお知らせですが、日本語という言語は適切な発声の仕組みを考えた時に、それに逆行するような発音の仕方をします。
なのでボイストレーニングでは日本語を忘れるということが、実は一番重要になります。
むしろボイストレーニングで一番難しいテクニックはここかもしれません。
「か」と言ってみよう(この時点でOUT)
カキクケコの「カ」を発音してみましょう。
どうでしょう?
本来の「カ」の発音は無声子音といって、「K」の子音には音はありません。
つまり、「K」は、ただの息の破裂音です。
上顎と舌で息を弾き、「K」と息が出た後に声門が近づき、「A」と音が鳴ります。
(母音はただの口の開け方です)
無声子音は、息→音の順番で口から出てきます。
カタコト外国人の「こんにちは」を想像してみましょう。
「K」の息の音を大げさに発音するイメージありません?
これが日本語は「か」といっぺんに出てきてしまいます。
もっと言うと、「かぁ」と「ぁ」を付け足している人もいるでしょう。
これが「K」の息が出る前に喉を固めてしまう、固まってしまっているので「ぁ」と押し出さないといけない、という、発声の仕組みに逆行した発音の仕方、日本語の特徴です。
体が動く順番を整える
というと難しいんですが、またまた野球のピッチャーを例に出してみましょう。
多少のフォームの違いはあれど、ダルビッシュ然り、大谷翔平然り、①足を上げる、②体重(重心)を移動させる、③しっかり前足を踏み込み、④前の手(グローブを付けている方)を引く、⑤その反動を利用して上半身をひねる、⑥肘を上げる、⑦体重を乗せて腕を振る、というのが「球を投げる」という時の体が動く順番です。
ところが、始球式に登場したアイドル達の投げ方を見てみましょう。
状態も浮き上がるし、足と手が一緒に動いてるし、体が動く順番がめちゃくちゃです。
この動く順番がめちゃくちゃなのが日本語です。悲しいかな。
なので、至極当然の、①吸う、②キープ、③吐く(この段階では息を吐く筋肉以外どこも動いてうないはず)、④声門が近づく=音が鳴る、という仕組みを作りましょう。
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トレーニング方法
まずはため息がつけること
「は?ため息なんて誰でもつけるじゃん?」て思いました?
ところが、これが「ボイトレだ」と思うと、ほぼ全員まともにため息がつけなくなります。
今試しにやってみたアナタも、できてないと言い切れます。なぜなら、僭越ながら多くのボイストレーナーも指導ささていただいているんですが、レッスン中にこれをやるとほぼ全員できないので。
(まあボイストレーナーといっても、「君、歌上手いね…」以下同文)
もしかすると何も考えずにほけーっとこの記事を読んでいただけなら、自然なため息が付けているかも分かりません。
(元も子もないことをいうと、自然なため息がすでに正しくありませんが…)
ここで奇跡的に自然なため息がつけたとして、「ハ(息)、ハ(息)、ハ(音)」と、三つ目に音を入れてみましょう。
ポイントは息は三つとも全く同じであることです。
音を入れようとした瞬間に、その前の二つと“何か”吐き方が違ったらNGです。
それに“発音”が加わるだけ
ポカンと口を開けて息を吐いたら出てきます。
その通り道にある声帯が近づいたら音が鳴ります。
なった音が声道(咽頭、口腔)を通って、顎、舌、唇などの動きによって“発音”が作られ、それの連続が“言葉”になります。
つまり、発音を作る場所(声道)の手前まで(声帯まで)は、どんな発音であろうが動きは同じはずです。
(これを“非線形のソース-フィルタ理論”と言います。声帯の振動の仕方は、発音によって間接的に影響を受けて変化します)
文字で見ると何やらコ難しいんですが、こんな練習をしてみましょう。
先ほどの「ハ、ハ、ハ(三つ目だけ音)」ができたら(できたテイで)、その「ハ(音)」を使って、今度は、
「ハ、ハ、グ、」と、三つ目だけ発音を変えてみましょう。
先ほどと同じで、発音以外何も変わらなければOKです。
目安は“音色”です。「グ」だけ極端に大きくなる、強くなる、弱くなる、「グゥ」と母音が出てくる、明らかに声色が違う、など、オールNGです。「ハ」も「グ」も“同じ人が言っているように聞こえるように”発音できるように頑張りましょう。
さらにグでの意識
このグッという発音を使う目的はもう一つあります。
それは、「G」の発音、息を弾いた瞬間に喉の力(正確には顎舌骨筋という、顎の下の筋肉)の脱力です。
言い終わり、息を弾いた瞬間に喉がダランと脱力する、ストンと喉が落っこちる感覚を意識して練習してみましょう。
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まとめ
“喉歌い”とは、発声時に喉しか頑張っていない状態
そもそも日本語という言語が発声に適していない
トレーニングでは「体が動く順番を整える」
最も効果的なのは「ハ、ハ、グ」
タイトルでも「特に女性は」と書いていますが、男性にも全然当てはまります。
ただ、男性の方が力が強いので、この「ハ」を押し出しすぎてしまっていたり、「G」の瞬間に逆に顎舌骨筋の過緊張を生みやすかったり、何かしら違う現象が起きてくるので、男性の方も、この練習が上手くいかない女性の方も、拗らせる前に「プロのボイストレーナー」のレッスンを受けることをお勧めします。拗らせてからレッスンに通うとかえって時間がかかったりするものです。
クリアボイスミュージックスクールでも随時体験レッスンの募集をおこなっておりますので、お気軽にお申込みくださいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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講師 ジウコトモニタ
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