こんにちは。

 

大阪梅田のボイトレ―・ボーカル教室、クリアボイスミュージックスクールの谷本恒治ことジウコトモニタです。

 

今回はあえての「ネイネイエクササイズ」について。

 

今も昔も、重宝されているエクササイズ、「ネイネイ」。

 

が、意外ときちんと使うのは難しい。

なので、その「ネイネイ」を正しく使ってみましょう。

 

その前に、改めてボイストレーニングのメリットデメリットを確認。

 

閉鎖系エクササイズ

メリット…声帯閉鎖の安定、芯のあるミックス～ヘッドを作る

デメリット…ハイラリンクス(喉頭が上がる)を引き起こしやすい、息が引っ込む可能性

 

リリース系(強すぎる閉鎖を弱める)エクササイズ

メリット…スムーズなブリッジング、ヘッドの安定

デメリット…裏声っぽいトーンになりやすい、息漏れの可能性

 

ラリンクスダウン(喉頭を下げる)系エクササイズ

メリット…ハイラリンクスの改善、トーンコントロール

デメリット…息が重たくなる(高音が出しにくくなる)、エッジが弱くなる

 

TA(甲状披裂筋)強化系エクササイズ

メリット…厚みのあるトーンを作る、より芯のあるミックス

デメリット…プルする(張り上げる)可能性、声帯の摩擦が強くなる可能性

 

CT(輪状甲状筋)強化系エクササイズ

メリット…高音域を拡げる、ヘッドの安定

デメリット…ハイラリンクスを引き起こす可能性、チェストが弱くなる可能性

 

 

細かい解説は割愛させていただいて…まあ、なんの練習をするにしても、それだけを延々にやってしまうとバランスは悪くなってしまいます。

 

ベンチプレスで大胸筋ばっかり鍛えると、胸の筋肉に対して背中の筋肉の方が弱くなるため、肩が前に引っ張られて猫背になります。

なので、同じくらいのバランスで、背中を鍛えるベントロウ、ラットプルダウン、懸垂なんかのトレーニングをやってあげる必要があるのです。

 

 

[TA,CT、諸々の解説記事はコチラ]

 

[そしてハイラリンクスうんぬんの記事はコチラ]

 

 

で、話を戻して、「ネイネイ」に。

 

これは一時的に喉は上がってもいいので声帯をくっつけてやろう、という練習。

 

一時的に、なので、先述のベンチプレスと同様に、これだけで「うし、ボイトレ完成！」ではマズいです。

 

これに限らず、「何を目的としているのか」をきちんと理解すること、その上で、「何故その発音なのか」を理解することが大事です。

 

この「ネイ」で言うと、

 

ン…息の流れを制限することで声帯が振動しやすくなる

 

エ…少々喉が上がりやすいけど、声帯が分厚くなり過ぎず、披裂軟骨(二枚の声帯を近づける役割)がより近づきやすい

 

イ…喉、首の周りの力が緩みやすい

 

なので、発音の仕方としては、「ンネイ」という感じ。声帯をくっつける、かといって分厚くなり過ぎず、首回りには力を入れない、という感じ。

 

下に動画貼っておきますが、「ネーネーネー」では「ン」がしっかり作れていないと息が漏れるかも分からないし、「イ」がないと首に力が入っているかも分からない。

 

「ナイナイ」になる人は声帯が分厚くなって張り上げているかも分からない。

 

 

そんなことを気を付けてしっかりと「ンネイ」

 

男子ならG4～C5辺り、女子ならB4～F5辺りでチェスト(地声感)を引っ張らず、ヘッドヘッドし過ぎて(裏声感)すっぽ抜けたトーンにならないように練習しましょう。

 

 

クリアボイスミュージックスクール

谷本 恒治