2020.11.05ミックスボイストレーニング
【裏声?ミックスボイス?】効率のいい高音の鍛え方【確実に上手くなるボイトレ】
高音でスカスカな裏声になってしまう…
もっと芯のある声で高音域を歌いたい…
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのジウコトモニタです。
上の問題、多くの方が悩む問題だと思います。
そういう僕も、ほとんどの曲をカラオケで歌う時にはキーを「-5」とかにしてました。
(そして、それはそれで下が低くなりすぎて歌えないという…)
鍵となってくるのはやはり“ミックスボイス”という発声法。
でも、ミックスボイスってどうやって出すの?
という壁にブチ当たります。
今回は初心者の方がまずやっておいた方がいい高音開発トレーニング、もちろん、中~上級者の方にとっても、改めてフォームの確認、クオリティUPに使える練習法をご紹介いたします。
高音発声に必要な輪状甲状筋の開発
高音発声において、輪状甲状筋という筋肉の発達が不可欠です。
詳しくは別の記事で紹介させていただきますが、簡単に言うと、“声帯を間接的に引っ張って伸ばす”筋肉です。
声帯は引っ張られることで薄くピンと張り、振動が早くなることで音程が上がります。
(※音の高さを決める要因の一つとして振動の早さがあります。振動が早くなればなるほど音程は上がります)
この筋肉を積極的に鍛えてあがることが、高音発声に大きく役立ってきます。
「で、どうやって鍛えるの?」
当然、主に高音発声時に使う筋肉なので、高音域での発声練習が最も効果的です。
輪状甲状筋を妨害する筋肉
妨害、というのは少し大げさでした。。
先ほど、輪状甲状筋は声帯を間接的に引っ張る筋肉、と書きました。
ところが声帯にも筋肉組織はあります(甲状披裂筋と言います)。
この甲状披裂筋が働かないと、声帯はきちんと振動させることができません。
なので、単に輪状甲状筋が声帯を引っ張っても、甲状披裂筋にかかるテンションがゼロの場合、息の抜けたスカスカな音になります。
これがファルセットです。
(もちろん、ファルセットは歌のテクニックとして使えます)
かといって、甲状披裂筋に過剰に力が入る(=声帯が収縮する)と、輪状甲状筋は声帯を引っ張れなくなります。
これが高音域に上がれない原因(地声張り上げタイプ、英語でPull Chestと言ったりします)になり、どこかで甲状披裂筋が支えきれなくなり、スポッと力が抜けてしまう原因(声のひっくり返りタイプ、英語でFlipと言ったりします)になります。
[参考動画:あなたがミックスボイスを出せない理由]
なので高音開発トレーニングのポイントはこうなります。
高音開発トレーニングのポイント
ある程度甲状披裂筋に力を残したまま、輪状甲状筋に委ねていく(バトンタッチしていく)こと
では、具体的に解説していきましょう。
広めのスケール(音階)を使って練習
まず第一ステップとしては、広めのスケール(音階)を使って練習することがオススメです。
クリアボイスミュージックスクールでは、下のようなスケールを主に使います。
[1.5オクターブスケール:男性用]
[1.5オクターブスケール:女性用]
このスケールのメリットは、ブリッジという、地声と裏声が切り替わってしまうポイントを一気に駆け抜ける、という点です。
甲状披裂筋が踏ん張り過ぎてしまわず、グラデーションをかけていくように徐々に裏声に変化していくようにすることが狙いです。
まずは声帯の自然な伸縮(甲状披裂筋と輪状甲状筋のパワーバランス)を作るために、このスケールをひたすら繰り返しましょう。
声帯に負荷がかかりにくい発音をチョイス
この1.5オクターブスケールを使って、どんな発音で練習するかもポイントになります。
ざっくりと発音についてまとめてみましょう。
子音
s,f,など…息を多く使うので、声帯の閉鎖がきつくなりにくい
b,g,など…声帯が分厚く合わさるので、パワーアップに最適
m,n,…空気の流れをある程度制限するので、自然な声門閉鎖を作りやすい母音
u,i,o…声門が近づきにくく、甲状披裂筋を弛緩させやすい
a,e…声門が付か付きやすく、甲状披裂筋に働きかけやすい
ということで、鋭い方は分かったかと思います。
「甲状披裂筋が頑張り過ぎず、グラデーションをかけていくように徐々に裏声に変化していく」ということを考えた場合に、子音はb,g系、母音はa,e,を外す方が得策です。
お勧めは「fee(フィー)」という発音。
「f」の子音でしっかりと息を作る
※無声子音といって、息が出て行ってから声帯が合わさろうとする特徴があります。なので、甲状披裂筋に負荷がかかりにくい。
そして「ee(イー)」という母音。
これは「a」などに比べ、披裂軟骨が回転しにくく、声帯がそこまで接近しない発音です。
(この仕組みについてはnoteに詳しく書いています。一部有料になりますが、かなり詳しい内容なので是非ご覧ください)
ただ、歯を食いしばるような言い方になると喉に力みが生まれるので、「い」と「え」の中間くらいをイメージして発音しましょう。
高音開発トレーニング☝️🏻
高音発声には輪状甲状筋の強化が必要なので、甲状披裂筋にテンションがかかりにくい発音で自然にヘッドボイスへ持っていくのが第一ステップ🐼 pic.twitter.com/JHkShWrCUs
— 大阪ボイトレ クリアボイス (@clearvoicemusic) November 4, 2020
こんな感じ。女性キーではありますが、男性の方も上記の音源を使って練習してみてください。
特に男性の方が、甲状披裂筋に過剰にテンションがかかるケースが多いので、しっかりと練習しましょう。
もちろん、ミックスボイスの練習には様々なアプローチが無限にあります。
ですが、焦らず一つ一つ確実にこなしていくことが、ミックスボイスへの最短ルートです。
根気よく頑張ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
オンライサロン[Umi Manati]でも発声のお悩み相談を受け付けております。
詳しくは下記リンクをご覧ください。
レッスン(対面/Skype)ご希望の方はコチラ
ボイトレ個別相談、限定動画毎日配信、月額3,300円のオンラインサロンはコチラ
クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
<SNSフォローお願いいたします!>
ジウコのnote
Twitter
YouTube
New Article
Archive
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月