2019.11.08喉を開く、通る声を作るトレーニング
喉を下げる練習にどんな意味があるのか?【ボイトレブログ】
こんにちは。
大阪梅田のボイトレ・ボーカルスクール、クリアボイスミュージックスクールの谷本恒治ことジウコトモニタです。
今回は「喉を下げる」というヤツ。
少しボイトレに興味がある方は一度は耳に(目に)したことがあると思うアレです。
「喉を下げて歌いましよう」
これ、いつまでたっても上手くなりません。
これについては他のブログ記事に腐るほど書いているので省略。是非他の記事も読んでね。
「喉を下げて歌う」のではなく、「歌う時のために喉を下げる練習をしておく」が正解。
では「喉を下げる練習」の意味とは?
目次
- ○ 喉を下げると歌いにくい!?
- ・喉が(意図せずに)上がると歌いにくい理由
- ・喉を“意図的に”下げると歌いにくい原因
- ○ では何故ボイトレで「喉を下げる」と言うの?
- ・胸骨甲状筋を積極的に鍛える
- ・違う方法で音程を上げようと体が考える
- ○ まとめ
喉を下げると歌いにくい!?
一応軽く触れておきまふ。他の記事に詳しくは書いているけど、喉を下げて歌うことよりも歌いにくい歌い方はこの世に存在しないのではないかと思うくらい。
それを真に受けて、必死のパッチで喉を下げている子、案外いますでふ。
断っておきますが、ボイトレにおける「下げる」の対義語は「下げない」なので。「上げる」ではございませぬ。誤解なきように。
ようは、わざわざ下げるのではなく、何もしていない状態、が正解。「わざわざ」上げる必要もないし、「わざわざ」下げる必要もない。
で、それぞれ書いておくでふ。
喉が(意図せずに)上がると歌いにくい理由
“意図せずに”と書いたのは、意図的に上げる分には全然使えるワザなので。全然使ってよし。その声のトーンが歌声に使えるかどうかだけの問題で、発声的には問題ない。
これを分かっていない人も案外いる。「喉は下げる方がいい」なかには「下げれば下げるほどいい」なんて記事も見た事ある。アンタ、それで歌ってみ?という話。
で、“意図せずに”上がってしまう分には、何かしら不必要な力が入っているため。
主に舌、顎の力。コイツらに過度に力が入ると、声帯の振動を妨げるので、あまりよろしくない。
高音域で掠れた音が混じってくる人がコレ。コレは改善した方がいい。
喉を“意図的に”下げると歌いにくい原因
今度は“意図的に”喉を下げる場合。喉を下げるのはおそらく“意図せずに”下がることはない。
おそらく「下げようとする力」を“意図的に”使っている。
つまり、「使う必要のない力をわざわざ使って」喉を下げているので、こっちの方がよろしくない。
まして、上のような舌、顎に力が入った状態で喉を下げようとすると、互いの力が喧嘩する。
※喉が上がる原因は甲状舌骨筋、喉を下げようとする力は胸骨甲状筋。つまり、胸骨甲状筋を使って喉を下げたからといって甲状舌骨筋の力が弛緩するワケではない。これは多くのボイトレ先生が誤解をしている。実際に喉が上がっている生徒さんに対して「喉を下げましょう」というエクササイズは非常に効率が悪い(全く効果がないワケではないが…)
で、もう一つ。
喉を下げる→咽頭腔が広くなる→低音域の周波数がブースト(増幅)する→高音域を作りにくくなる
ある程度は厚みを作るのに咽頭腔は必要。が、咽頭腔で声を作るワケではない。声は口腔(場合によって鼻腔)で作る。咽頭腔で低音を“補助”する。
この文章のボリュームで、喉を上げるのと喉を下げるのと、どちらが具合悪いかお分かりいただけるかと。
では何故ボイトレで「喉を下げる」と言うの?
で、冒頭にも書いたけど、「喉を下げて歌う」のではなく、「歌う時のために喉を下げて練習をしておく」ということ。
これもごっちゃになっている人が結構多い。
ウチは“喉を下げる練習”は積極的にやる。で、「歌う時は気にせんでいいよ」とはっきり言う。
では、「喉を下げる練習」にどんな効果があるのか。
胸骨甲状筋を積極的に鍛える
「歌う時は気にせんでいいよ」という前提の元。
練習で「大げさに」喉を下げてエクササイズを行う。
これは、胸骨甲状筋を“意図的に使う”ことで、普段使っていない筋肉を慣れさせる目的がある。
歌う時に(特に高音域で)喉が上がるのは自然な現象だ。それに対してある程度抗う力が“自然に”働くように、練習では“意図的に”使っておく。
発声前に喉をうんと下げた状態から発声するので、喉を上げる筋肉を使いにくくするという目的もある。
(上に書いたが歌っていて喉を上げる筋肉が働いたあとに下げようとすると喧嘩するだけなので、歌う時は気にせず、「歌うと上がったね、じゃあもっかい」程度でいいかと思う)
違う方法で音程を上げようと体が考える
こっちが結構大きな理由。(あくまでもウチの方法論。これが絶対というワケではないし、他にめちゃくちゃいいアプローチで喉を下げるトレーニングをやってらっしゃるトレーナーさんもたくさんいる)
ウチでは「息が重たい」っていう言い方をしたりするけど、ようは咽頭腔に意識が偏り過ぎていることで、高音域が出しにくくなる。
すると体はどうするかというと、喉(首、舌、顎)の力を使って持ち上げようとする。
これが高音で喉が上がる原因。
なので、上の要領で、初めにうんと喉を下げてやる。(この状態ではそんなに力が入らないはず)
その状態をキープしたまま音程を上げていこうとすると、喉の力で持ち上げていたのが使えないので、息を上に(軽くというか…)持って行こうとする。
それで高音域に必要な息の使い方を覚えさせる、という目的。
まとめ
ちゅうワケで改めて喉のポジションについて
喉が上がる→イメージ通りの声が出せているなら問題なし。それによって掠れるなどの減少が起きるなら改善
喉を下げる→「~する」というのは基本的に不自然。必要なし。練習としては使えるけど、歌の中でやる必要はない
という感じでふ。
様々な意見があるでしょうが。
「必死こいて喉下げて練習してるんですけど、一向に音域が広がらないっす…」という方は参考にしてみてくださいまし。
「もっとおせーて!」と思ったら、一回こっきりでもいいので是非試しにレッスンにお越しくださいまし。
📞 0120-103-326
✉️ レッスンご予約はコチラ♪24時間受付!
✉️ その他のお問い合わせはコチラ♪
🕊 最新情報・プチボイトレ講座コチラ♪
🏠 大阪市北区芝田2-2-13 日生ビル東館307A
ご質問等、お気軽にご連絡下さい♪
New Article
Archive
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月