2021.09.05喉を開く、通る声を作るトレーニング
喉を“強烈に”下げる練習方法【5分でできます】

ブログやYouTube動画でボイトレに関する情報を収集していると、必ずこんなフレーズに出合いますよね?
喉を下げましょう
喉を下げるボイトレ方法
喉が上がるのはよくない
ハイラリンクス(喉が上がる)を改善しましょう
果たしてどれほどの人が正しい喉の下げ方、喉を下げるトレーニングの本当の目的を理解しているでしょう?
喉を下げるというトレーニングに限らず、トレーニングは方法や手順を間違えるとかえって発声は悪化します。
要点を気を付けながら喉を下げる練習をしていきましょう。
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ジウコトモニタ(谷本恒治) クリアボイスミュージックスクール代表 数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、 TVなどでも紹介される。 発声のメカニズムなど確かな知識に基づいた的確な指導で、 現在も全国各地から受講生が集まっている。 |
この記事で分かること
・喉を下げる正しいトレーニング方法
・理想の発声の喉のポジション
・安定した発声のトレーニング
喉が上がる原因

音程のコントロール
一つは音程を上げる時にやってしまう動き。
水の入ったグラスやペットボトルを想像してみてください。

ペットボトルにあまり水が入っていない状態(水が入っていない空間が大きい状態)でフーッて息を吹くと、「ボー」と低い音が鳴ります。
ここにもう少し水を入れて空間のスペースを小さくしてみましょう。
同じように息を吹くと、先ほどより高い音が鳴ることはイメージできますよね?
このように、人間の声道(声帯から上の空間)も、体積が小さくなると高い音を作りやすくなります。
体は無意識にこれに気づくので、高い声を出そうとした時に喉を上げることで声道の体積を小さくしようとします。
多少は約に立つ動きですが、極端に喉が上がると、発音(特に母音)が作りにくくなったり、音色も細く小さいものになってしまいます。
息を吐こうとする
もう一つは息を吐く動きです。
肺に含んだ空気を出すことで声帯に当たり、振動して音になるのですが、体の緊張、腹式呼吸を過度に意識したせいでお腹の筋肉が固まっていると、十分に肺から呼気が送りにくくなります。
それを「ヘッ!」て“掻き出そう”する動きで息を吐こうをします。これが喉が上がる原因。
当然、「ヘッ!」だけでは結局足りないので喉にとっては悪循環になります。
腹式呼吸についてはこちらで詳しく解説しているので参考にしてみてください。
喉が上がる(ハイラインクス)の原因については動画でも詳しく解説しています。
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喉を下げるトレーニングの目的

正しい音程のコントロール
先ほど、喉を上げることで(多少)音程のコントロールができると書きました。
が、喉を引き上げる筋肉は、本来音程のコントロールの役割を担いません。
つまり、本職でないのに頑張ってくれている、という状態です。そりゃあ、歌い続けると疲れてきますよね。
なので、本来音程のコントロールを行う筋肉(輪状甲状筋といいます)に働きかけるトレーニングが必要です。
喉を上げる筋肉に「君じゃないよ!」輪状甲状筋に「ほら、喉君は仕事をしてないよ、君が頑張らないと!」と教えるのです。
正しいブレスコントロール
もう一つ、「ヘッ!」という吐き方を改善するために、しっかり柔軟な体を使った腹式呼吸が必要になります。
腹式呼吸のトレーニングは上で参考記事を紹介しているので割愛させていただきますが、体の動きとともに、「息を吐く」という動きそのものをトレーニングする必要があります。
息のコントロール、音程のコントロール、これらを適切に使えることで、喉が上がる動きは随分と軽減されていきます。
正しい理解で喉を下げられていますか?自信のない方は迷わずプロの指導を!こちらより
強く息を吐く
あくまでも発声前、が前提
それでは具体的な練習方法に移りましょう。
喉を下げた状態というのは、「発声前」の状態であることが重要です。
というのも発声している時(喉がすでに上がっている時)に無理矢理喉を下げようとすると、喉を上げる筋肉(主に舌骨上筋群)は「よかれ」と思って喉を引き上げているので、下げようとする動きが入ってくると「そうはさせないぞ」と過剰に反応してしまいます。
なので、声を出す前に鎖骨から引っ張って喉を下げたフォームを作ってください。
息の吐き方
そしてその状態から、強く息を吐きます。
よく「腹式呼吸」なんて言われますが、ここでは「何呼吸」とかあまり考えなくてOKです。
強く短く吐く、という意識です。
こちらの動画では正しい腹式呼吸の使い方も兼ねて、息の吐き方を解説しています。
この動画では「ハッ」でおこなっていますが、先ほどの“強烈に”喉を下げた状態で「ホッ!」でやってみてください。
声ではなく“音”を意識
ここまで上手くできているでしょうか?
発声前に“強烈に”喉を下げる、その状態で「ホッ」と強く短く吐く。
次はその息を伸ばしてみます。
ポイントは「ホォーーー」と「オ」が出てこないように、「ホーーー」と“息ごと”伸ばす、というイメージです。
船の「ボーーーー」っていう汽笛?の音のような感じです。

この3ステップをまとめた動画もありますので是非動画の僕と一緒に練習してみてください。
前提は“喉を下げる”というアクション
大事なのは(この場合においては)、目的は喉を下げるということ。
高音厨はこれを高音域でやりたがりますが、喉を下げた状態で出せる音域の範囲内でOKです。
ここでは高音で喉を下げる目的ではなく、あくまでも喉を下げる筋肉をトレーニングで使っておくというだけにとどめておきましょう。
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喉を下げることのデメリット

喉を下げて歌う必要はない!
そもそも、喉を下げて歌う必要はありません。
プロのシンガーを見ても、喉を「わざわざ下げて」歌っている人をほとんど見かけませんし、むしろ上がっている人の方が多いです。
あくまでも音程のコントロール、ブレスのコントロールに、「喉はそこまで関係ないよ」「喉の本職じゃないよ」を体になじませるためにトレーニングが必要です。
喉を下げれば下げるほどいいか、というと実はそうではなく、空間の体積が広くなりすぎる分、響きがぼやける、ということもあります。
また、残念ながらプロのボイストレーナーでも「喉を下げる練習をしましょう!」といって、間違った方法でデモンストレーションをしている動画をよく見かけます。
ほとんどの人は喉を下げる時にベロの筋肉で無理矢理押し下げているだけになっています。
そうすると結局、ベロの筋肉が咽頭部分を圧迫するので全く意味はありません。
ベロのポジションも重要になるので、こちらの動画をご参照ください。
そもそもモテない
そしてもう一つ、喉を下げるデメリットは、そもそもモテないです。
喉を下げて、いわゆる誇張したオペラ歌手(オペラ歌手がそうではないんですが、誇張して表現される時によく見かけるアノ歌い方です)でミスチルや椎名林檎を歌ってみましょう。
多分影でモノマネをされてしまいます。
あくまでも個人的に、歌が上手くなる最大の目的は“モテること”だと考えております笑
喉を下げて歌うことがゴールではありません!
もちろん、強烈に喉を下げて歌いたければ全然OKです。
が、多分モテません…
自分の理想の音色と安定した発声のフォームとのバランスを心がけてください。
まとめ

喉が上がる原因は?
・音程を上げたい動き
・息を吐きたい動き
喉を下げるいいトレーニング方法は?
・まず声を出す前に喉を下げる
・そのまま息を吐く
・息を伸ばす
喉を下げるデメリットは?
・逆に響きが悪くなることも
・そもそもモテない
実際に丁寧にトレーニングを進めようと思えば、自主練では限界があります。
失敗のリスクを減らしたい方は的確なアドバイスを貰えるトレーナーさんを探すことをお勧めします。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
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クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
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