2021.03.24ミックスボイストレーニング
地声を張り上げてしまう…実はミックスボイスに最も近い状態!|張り上げ発声をミックスボイスに
「地声を張り上げてしまうんです…」
こういったお悩みでレッスンに来られる方は非常に多いです。
男性で言うと圧倒的に一番多いタイプです。
しかしながら、圧倒的に多い発声タイプにも関わらず一向に改善されない、という方もまた圧倒的に多いのが現状です。
ではなぜこれだけ圧倒的多いタイプにも関わらず、具体的な改善方法を提示できるボイストレーナーさんが少ないのでしょうか?
今回は地声張り上げ発声(Pull Chest=プルチェスト)が改善されない理由と、正しい張り上げ発声の改善方法をご紹介していきます。
大阪梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
↓今回のテーマ↓
地声張り上げ発声をミックスボイスにするには
いつまでも効果の上がらない練習を続けてしまわないように、是非最後までお読みください。
「偉そうに、お前誰やねん!」という方もいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で不動の人気を誇るスクールとなる
最近ではボイストレーナーの育成にも力を入れている
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらの他のブログをお読みください。
それでは進めていきましょう。
何故地声張り上げを改善できるボイストレーナーがいないのか?
初めにお断りしておきますと、クリアボイスミュージックスクールにお越しいただければ一発で張り上げ発声は改善されます。
それは、張り上げ発声をミックスボイスにするために、とても重要なポイントがあるからです。
重要なポイント?
そうです。
ここをほとんどのボイストレーナーが勘違いしている部分です。
では、何故ほとんどのボイストレーナーが勘違いをしてしまうのか?
それは、逆説的にトレーニング方法を考えてしまうからです。
簡単に言うと、「出来ない人が出来るようになるプロセス」ではなく、「出来る自分から見たプロセス」を考えてしまう、ということです。
張り上げ発声のタイプの人へのよくやってしまうアプローチが「ヘッドボイス=裏声から練習しましょう」です。
確かに間違いではありません。地声が強いから裏声から…、一見理にかなったアプローチです。
なので多くのボイトレ初心者は体験レッスンでこれを言われると、何やらそれっぽいので信じ込んでしまいます。
そして3か月、半年、一年、…
「あれ?一向に張り上げが改善されないぞ…?先生の『ヘッドボイスから練習しよう』は合っているはずだ…ということは僕にはセンスがないのか…」
と諦めてしまいます。
(なかにはボイストレーナー自身が「上手くならないのは生徒さんの努力が足りないからだ」と、自分の勘違いメソッドを信じてやまない人もいます)
このアプローチで重要なのは、「ヘッドボイス」が正しく出せていることが前提です。
ですが、そもそも「正しいヘッドボイス」が出せるのであれば、それはもうミックスボイスが出せているに等しいのです。
考えても見てください。
スムーズにヘッドボイスにバトンタッチができないから、チェストにとどまる、つまり、地声を張り上げる訳ですよね?
ここをほとんどのボイストレーナーが理解していないんですよね。
自分は出来るから。
「どんな練習がいいかな…そうだ!ヘッドボイスをまず出してみよう!ア~~~(ここがそもそもボイストレーナーのクオリティのヘッドボイス)、これを徐々に強めていって…(これがボイストレーナーだからできること)、よし、この練習をやってみよう!」
これができるなら、地声張り上げが改善されるどころか、ボイストレーナーになれますよね?
地声張り上げ(Pull Chest)が何故ミックスボイスに近いのか?
タイトルにもあるように、地声張り上げ発声は、色んな発声タイプの中で一番ミックスボイスに近いです。
しかしながら、多くのボイストレーナーの勘違い、「自分が出来るから」という安易な発想のため、改善されていない人がほとんどです。
ではここで、張り上げ発声時の声帯の状態を考察してみましょう。
ミックスボイスは、声帯に張りと厚みを作る甲状披裂筋(Thyroarytenoid Muscle、以下TA)と、声帯を間接的に引っ張り薄く伸ばす輪状甲状筋(Cricothyroid Muscle、以下CT)との綱引きのような状態で拮抗バランスを取った状態です。
チェストボイス(地声)発声時には、TA側のテンションが優勢になり、徐々に音程が上がり、ヘッドボイス(裏声)発声時にはCT側のテンションが優勢になっている(多少イメージもあります)状態と言えます。
つまり、張り上げ発声(Pull Chest)時には、本来もう少しTAがCT側に委ねていないといけない高さで、過剰に力が入っている状態です。
ここで「じゃあ裏声(ヘッドボイス)の練習だよね」が出てくる訳です。
これをやるとほとんどの人が、完全にTA側のテンションがなくなり、ファルセット発声になります。
TAの力加減が上手くいかないから張り上げているのに、TAを休ませてどうすんねん!って話ですよね?
多くのボイストレーナーが勘違いをしているのはここです。
張り上げ発声はTAが強い=CTが使えていない
こう考えてしまうんですね。
もう一度確認しておきましょう。
声帯は、別の言い方をすれば、TAが張りと厚みを作りながら、CTが音程を調節する、という構造です。
CTが引っ張ることで音程が上がる、引っ張った分声帯は薄くなる(=ヘッドボイスに近づく)、というのが自然な状態です。
つまり、張り上げ発声というのは、TAが厚みを作ろうと頑張っている、それを頑張ってCTが引っ張っている、という状態です。
言い方を変えれば、CTを使えているからこそ高音域に達しても張り上げることができるんです。
ではどんな練習をすればいいのか、答えは明白ですよね?
張り上げ発声改善の具体的な練習方法
上で書いた通り、張り上げ発声の原因はTAの過剰な力(その状態で音程を上げようとCTも頑張っている)です。
つまり、TA側に原因があるので、TAを改善、チェストボイス=地声の改善をしなければいけません。
世の中の「張り上げ=ヘッドボイスから練習」は、全く逆なんです。
TAが強すぎるのでTAを少し緩めてやる練習をすれば、それに対してCTはきちんと使えている人が多いので比較的すぐに解決します。
まずはこれをやってみてください。
特に男性は元々声帯の筋肉は発達しているんで、力を使い過ぎていることが多いです。
例えばTA50、CT50でミックスボイスだったとして、張り上げ発声というのは、TA70、CT70になっている状態なんですね。
ここに「ヘッドボイスから」は、CTを80にしようとして負けじとTAも80頑張ろうとするか、頑張りきれずTA0、CT100になってしまうかのどちらかです。
そもそも「地声張り上げ」って原因を名前にしているんだから、そこ改善しないと、って話ですよね。
「ヘッドボイスから」って、その名前すっ飛ばして違うところ行ってどうすんねん、と。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
オンライサロン[Umi Manati]でも発声のお悩み相談を受け付けております。
詳しくは下記リンクをご覧ください。
レッスン(対面/Skype)ご希望の方はコチラ
ボイトレ個別相談、限定動画配信、月額3,300円のオンラインサロンはコチラ
クリアボイスミュージックスクール
講師 ジウコトモニタ
☎ フリーダイヤル 0120-103-326
(受付時間13:00~21:00、レッスン中は出られない場合もございます。ご了承ください)
✉ clearvoicemusic@gmail.com
<SNSフォローお願いいたします!>
ジウコのnote
Twitter
YouTube
New Article
Archive
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月