2020.11.19trainer's column
あなたの歌が“一向に”上手くならない理由はコレです。-確実に上手くなるボイトレ法-
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールでボイストレーナー兼代表を務めさせていただいております、ジウコトモニタです。
今回は少々辛辣なタイトルですが、
あなたの歌が“一向に”上手くならない理由
について解説していきます。
練習しても全然上手くならない・・・
ボイトレに通ったのに逆に下手になった気がする・・・
実はこれ、めちゃくちゃあるあるです。
それはもちろん、あなたのせいではありません。
これから具体的に何がいけなかったのか、これからどう考えていけばいいのかを書いていきますので、是非最後までお読みください。
簡単に自己紹介しておきます。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で人気のスクールとなる
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらのブログをお読みください。
世界三大“歌が上手くならない練習”
まずは、世界で代表される“歌が一向に上手くならない練習方法”を3つご紹介します。
世界三大“歌が上手くならない練習法”
1位:腹式呼吸(おめでとう!ぶっちぎりの1位です!)
2位:エッジボイス
3位:喉を下げる
一見、どれも合ってそうですよね?(腹式呼吸は一見しても間違っていますが・・・)
でも、かなりリスク大な練習ばかりです。
では1つずつ見ていきましょう。
いまだに「腹式呼吸」と言う人はちゃんと勉強しようぜ
まず、ぶっちぎりでの1位、腹式呼吸です。
「歌う時は腹式呼吸で!」
お?なんかプロのトレーナーっぽいこと言いますね。
でもこれ、
「歩く時は足の力を使って!」
と言っているのと同じです。
そう言われると、「え?使ってますけど?」となりません?
あなた、腹式呼吸使っていますよ?
[参考記事:まだ腹式呼吸とか言ってんの?]
呼吸筋に限らず、筋肉と言うのは「必要な場所に必要な量だけ」ついています。
腕より脚の方が太いのは、体を腕ではなく足で支えているからです。
腹式呼吸は横隔膜の収縮を使って行う呼吸です。
使っていないと思いますか?
必要だから、使っているから横隔膜はあるんです。
では、脚に力を入れて歩いてみてください。
歩き方、変になりますよね?
じゃあ、腹式呼吸を意識すると?
歌い方、変になりますよね?
声の音色が変わるのは声道(声帯から上の空間)の形
肺から送られた空気は声帯に当たって振動します。
この音を“喉頭原音”と言います。
この音はどうやったって「Bee・・・」としか鳴りません。
これは“非線形の原音-フィルター論”と言って、喉頭原音はどんな空気が当たろうが同じ音しか鳴らないということです。(ざっくり)
「腹式呼吸で歌うとこんな声になります」
いやいや、それはあなたが声道で形を変えて出している音色ですよ!
これはすでに科学的にも証明されています。
僕に言わせれば「ケガにはツバつけときゃ治る」的な理屈です。
極めてリスクの高いエッジボイス
エッジボイスまたはボーカルフライなどと呼ばれる練習法です。
その音のイメージから“呪怨ボイス”なって言う人もいます。
これの目的は息を抑えて声帯振動を促し、甲状披裂筋の内側(声帯筋)に働きかけることです。
これに関してはとてもいい練習になります。
ただし、正しく出来た場合は、です。
そして、ほとんどの人は正しく出来ていません!
そもそも声帯の筋肉は、先述の通り、「必要な場所に必要な分だけ」付いています。
声帯の最大の役割は「息を止める」ことです。
息を止めることで重いものを持ち上げたり、その反動で咳をしたりすることができます。
息を止める時には声帯は「完全に」閉鎖します。
逆に発声時には「不完全に」声帯が閉じることでその間を空気が通り、バタバタと振動して音を出します。
つまり、声帯筋を鍛えようと思ったら、息を止めればいいんです。一番完璧に閉じた状態なんだから。
[参考動画:一日たった30秒でエグいくらいに地声が強くなる練習]
エッジボイスは「ボイス」というだけあって、声帯は「不完全に」閉じた状態でないといけません。
でも大抵の人は過剰な力が入り、鳴ってはいるけど、声帯はガチガチに固まっています。
この状態で練習を続けると、息を吐けなくなったり声帯をきちんと振動させられなくなる、「発声障害」を引き起こす可能性があります。
「自分は正しくエッジボイスが出来ているんだろうか・・・」
自信がない方はやめておいた方がいい練習かもしれません。
“喉を下げる”は解決法ではなく体罰
最後に“歌う時は喉を下げて”というヤツです。
これも間違ってはいません。
けど、かなり非効率です。(上手くいっている人をボイストレーナー歴15年の中で一人も見たことがありません)
喉が上がることは悪いことではありません。生理現象です。
喉が上がることで声帯の位置も高くなります。
そのことで声道の体積が小さくなり、高い声は出しやすくなります。
ただ、それが極端になるとあまりに細い声になったり、場合によっては声帯振動の妨げになったりするので、「そこまで上がらない方が良い」くらいです。
※これに関してはnoteでキチンと筋肉のメカニズム的に解説しております。
喉うんぬんに限らず、トレーニングの手順は以下の通りです。
トレーニングの適切な手順
1.現状を把握し、
2.課題を見つけ、
3.その改善方法を模索する
喉が上がるのであれば、その原因を見つけ、どのようにすれば原因を解決できるかを試行錯誤するのが「トレーニング」です。
上がっているから下げよう
これは解決策ではなく、強制的に引き下げる力を使うので、トレーニングというよりは体罰です(自分自身への)。
もちろん僕のレッスンでも喉のポジションの安定を狙うエクササイズも多くおこなっています。(そしてめちゃくちゃ効果あります)
でも、体が「喉を上げたい」と反応しているところに「上げるな!」と脳が命令しようとするのは基本的に無意味です。
(しかも喉を引き上げる筋肉と喉を引き下げる筋肉は全く別のところについています)
ここは実はもう少し論理的に解決すべきポイントです。
まとめ
ではまとめておきましょう。
あなたの歌が“一向に”上手くならないのは・・・?
1.「腹式呼吸が・・・」とか言ってませんか?
2.非効率なエッジボイスで声帯をガチガチに緊張させてませんか?
3.むやみやたらと喉を下げていませんか?
YouTubeには「正しい腹式呼吸の動き」や「横隔膜の鍛え方」などを集めた「腹式呼吸の再生リスト」や、「適切な喉頭のポジション」を目指す動画を集めた「喉の開き方の再生リスト」を用意しております。
是非チェックしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
是非他の記事もご覧ください。
また、レッスンのお申込みも随時おこなっております。
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