2020.12.20Trainer's column
歌うと痰が絡む、咳払いをしたくなる…本当の原因は実は…

歌っている時に痰が絡む、よく咳払いをする。
こういう方、
実は発声の問題です。
こんにちはこんばんは。
大阪梅田のボイトレスクール、クリアボイスミュージックスクールのボイストレーナー兼代表、ジウコトモニタです。
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歌うとすぐに痰が絡む状態について
実は結構な数いると思います。
そんな僕も昔、めちゃくちゃ咳払いをして、ボイトレの先生に「咳ばらいをするな!」と注意されました。
※咳払いがよくない理由は後述
実はこれ、痰が絡んでいるわけではないんですね。
ではなぜ咳払いをしたくなるのか、解説していきます。
と、その前に自己紹介しておきますね。
ジウコトモニタ
ボイストレーニング歴15年、クリアボイス創業10年弱
これまでメジャーアーティストやTVタレント、芸人、アナウンサー、ラジオパーソナリティなど、声を使う仕事で活躍される方のボイストレーニングを数多く担当
その中で培ってきたノウハウで「僕にしかできないレッスンスタイル」を武器にクリアボイスミュージックスクールを立ち上げ、大阪で不動の人気を誇るスクールとなる
最近ではボイストレーナーの育成にも力を入れている
という感じで、ボイトレで失敗したくない人、あるいはすでに一度失敗している人は是非こちらの他のブログをお読みください。
咳払いの原因は気道の収縮
ヒトの体はとてもよくできていて、気管に異物が侵入してくると違和感を覚え、咳をして吐き出そうとしてくれます。
余談ですが、歳を取ってくると、咳をする声帯の筋力が低下してくるので、上手く吐き出せず、肺にまで異物が侵入し、肺炎を起こすんですね。
ご高齢の方に肺炎が多いのはそのためです。
では、歌っている時になぜ咳払いをしたくなるのでしょう?
それは、発声時に外喉頭筋の過度な緊張により、気道が収縮するからです。
体は気道が収縮した状態を、「何か異物が入ってきて狭くなった」と勘違いしてしまうので、条件反射で咳の力で吐き出そうとするんです。
咳払いはやめた方がいい?
で、その咳払い、とても喉によくありません。
咳をする瞬間に、声帯がグッと閉じ、息を止めます。
その間、声帯の下にものすごい“圧”がかかった状態になります。
それを一気に「ゴホン!」と吐き出すので、声門の間を大量の空気が通り、声帯に負担をかけます。
瞬間的に声を張り上げたのと同じような状態を作ってしまうんです。
もちろん、実際に痰が絡んでいる場合もありますが、歌っていて違和感を感じる時は、案外発声の問題であったりするので、できるだけ咳払いは我慢しましょう。
咳払いの我慢の仕方
では、どのように咳ばらいを我慢すればよいのでしょう?
それは、“深呼吸”です。
原因は一つではありませんが、気道が狭くなる原因は主に咽頭収縮筋群と呼ばれる筋肉の緊張です。
喉頭という、喉の軟骨の真裏にある筋肉で、文字通り、咽頭を収縮させる筋肉です。
これは何に使われる筋肉かというと、嚥下、つまり「ゴクン」という時です。
なので非常に重要な筋肉ではありますが、発声には厄介な筋肉です。
そこで、深呼吸です。
咽頭収縮筋は、「緊張」、「不安」といった精神面から収縮しやすいと言われています。
なので、深呼吸をすることでリラックスをし、筋肉を和らげることができます。
試しに、歌っている時に咳払いをしたくなったら、深呼吸をしてみてください(もちろん、フレーズの途中ではできませんが・・・)
ゆっくり5秒くらいで吸って、さらにゆっくり10秒くらいで吐く(口をすぼめてフー、と、お茶を冷ますような感じで)。
何式呼吸とか気にしなくて大丈夫です。
人は例外なく日常で腹式呼吸を使っていますので。
[参考記事:まだ腹式呼吸とか言ってんの?]
これでなるべく咳払いをする回数を減らせるようにしましょう。
まとめ
では、まとめておきます。
・歌っている途中に咳払いをしたくなるのは、痰が絡んだのではなく、気道の収縮
・その原因は「咽頭収縮筋群」の過度な緊張によるもの
・そんなときは深呼吸でリラックス
・咳払いは喉に負担をかけるので極力我慢
是非覚えておいてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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