2019.03.28作詞作曲
簡単に曲が作れるようになる!入門編
こんにちは。
大阪梅田のボイストレーニングスクール、クリアボイスミュージックスクールの谷本恒治ことジウコトモニタです。
今日は作曲のお話。
「私(僕)楽器ができないから曲なんて作れないんじゃないか…?」
いえいえ、全くそんなことはありません。
あのキングオブポップ、マイケル・ジャクソンは、thriller、bad、black or whiteなどの驚異的ヒットを連発してきましたが、楽器は一切できません。
確かに、楽器ができた方がより作曲はしやすい部分はあります(楽器ができても、理論の知識がなければ同じですが、理論の話はまた後日…)
それはつまり、作詞で言えば、言葉をたくさん知っていればより書きやすい、というようなものです。
今回も作詞同様、ポイントを絞ってみようと思います。
以下のポイントを押さえるだけで、なんとなくそれっぽい曲は作れます!
①自分の音域(実声)を把握する
②音程よりも声のトーンを意識する
③規則正しくメロディーを並べる
④オイシイ部分を一箇所だけにする
これだけです。
①自分の音域(実声)を把握する
当然、素敵なメロディーであっても、歌えない難解なものであれば台無し。
自分で歌う曲であれば、自分が歌えることが大前提です。
トップ(一番高い)の音、ボトム(一番低い)の音、安定して出しやすい音域(範囲)、をしっかりと把握しましょう。
慣れないうちは、男子はD3~G4辺り、女子はA3~C5辺りで作れれば、なのですが、何やらよう分からん!という人は単純に頑張ったら出せる高さ、というくらいで、それが何の音かは気にしなくてもOKです。
②音程よりもトーンを意識する
曲のタイプにもよりますが、バラードなんかだと「ドラマチックにしたい!」なんて思うんじゃないでしょうか?
でも実際作ってみると、全然ドラマチックじゃない!なんてこともよくあります。
その原因の一つは使っている音域が狭いということ。
でも、これこそ楽器をやっていないと分からなかったりしますよね?
なので、音域を意識するのではなく、出したい声のトーンを意識する
例えばバラードなら、「初めは優しく、柔らかく入って、サビで力強く壮大に…」とイメージしたとします。
では、優しく柔らかい声を出してみましょう。
どうです?
自然と低いトーンを出したのではないでしょうか?
では今度は力強い声を出してみましょう。
今度は先ほどよりは高いトーンを出したのではないでしょうか?
例えば図書館などでヒソヒソ話をするときに力強く高い声を出す人はいないですよね?
逆に、遠くの友達を「おーい!」と呼ぶ時に低く柔らかい声を出す人はいないですよね?
人間の声は、低くなると柔らかい印象を与え、高くなると(あくまでも実声)強い印象を与えます。
逆の言い方をすれば、柔らかい声を出そうとすれば低くなり、強い声を出そうとすれば高くなります。
これが抑揚です。
「抑揚のない曲だ」、「盛り上がりのない曲だ」という曲ができた時は、これが原因である可能性が高いです。
簡単に言えば、高低差をつけてやるだけで盛り上がりは作れます。
それが、「音の高さなんてよくわかんねえ!」という方は、「出だしはボソボソッと入って、サビでガッと強くして…」くらいのイメージで十分です。
③規則正しくメロディーを並べる
「いい曲だな」という曲は、大抵覚えやすいメロディーが多いんじゃないでしょうか?
例え難易度に違いはあれど、共通して覚えやすい。
それには、法則性があるからです。
♪ドーはドーナツーのードー♪
♪ミーはみーんなーのーミー♪
♪レーはレモンのレー♪
♪ファーはファイトのファー♪
♪ソーは青い空ー♪
♪ラーはラッパのラー♪
♪シーは幸せよー♪
規則正しいでしょ?
一番上のブロックはどちらも
タータタータターターター
次のブロックは
タータタタタタター
最後のブロックは
タータタタタタター(文字で書いたら同じやった…)
音の高さが違うだけで、リズムが同じ。
これを繰り返すことで人の耳に残りやすくなります。
これをリフレインといい、ギターリフとかのリフレインです。
これはできるだけ短い方がいい。
短いひと塊(モチーフと言います)を繰り返すだけで、耳に残りやすいフレーズの出来上がり。
④オイシイ部分を一箇所だけにする
若い頃にやりがちなのが(歌詞にしても同じく)、詰め込みすぎること。
聴きどころをいっぱい作りたいあまり、結局どこが聞きどころか分からなくなる。(もちろん、プロの曲は全て聞きどころですが、初めのうちは一箇所あれば上出来としましょう)
コース料理でも、肉!次、肉!次、肉!となれば、どの肉が一番メインなのかようわからん!となると思います。
なので一箇所で十分。
先ほどのリフレインに一箇所アクセントを加えてやる。
ようは、覚えやすかった部分をあえて裏切ってやる。
有名な曲を拝借しまして…
サザンオールスターズのTSUNAMIという有名な曲
見つめ「あーうとー」(タータター)
す「なーおにー」(タータター)
お「しゃーべりー」(タータター)
できーなーいー
がリフレイン
津波のよーうなわびーしさにー
I know おびえてるーフー
めぐり「あーえたー」
と「きーからー」
ま「ほーうがー」
とけーなーいー
で次
鏡のよーうなゆ「め」のなーかでー
先ほどの「津波のような…」で聞き覚えのあるメロディーが出てきたと思ったら裏切られた感じ。
さらにこの裏切りポイントに、自分のトップ(一番高い)の音を持ってくることで、「力強さ」(声のトーンによる抑揚)も作れる。
もう一つ。
ZARDの負けないで
負けないでーもーうーすこし
さーいーごまでーはしりぬーけてー
若干崩してはいるが、似たリズムで畳み掛ける
で、次
どんなにはー「なー」れーててもー
「負けないでー」で聞いたメロディーを裏切る、そしてトップの音を持ってくる
重要なのは一箇所にすること。
やればやるほど、その効果は薄れます。
ここぞ!という部分に入れてやるからこそ効果を発揮します。
これだけ意識できれば、それっぽい曲は誰でも作れます。
まあ、他にもあるけど、今日のところはこの辺で。
クリアボイスミュージックスクール
谷本 恒治