2019.02.19ボイトレ
カラオケ上達に必須、「喉を開く」ってどういう状態??

こんにちは。
大阪梅田のボイトレ・ボーカルスクール、クリアボイスミュージックスクールの三流ボイストレーナー、谷本恒治ことジウコトモニタです。
誰が三流やねん!
カラオケとかでよくこんな言葉聞きません?
「喉を開いて歌うといいよ」
その喉って、どこのこと?開くってどんな状態?
目次
- ○ そもそも「喉」って何を指すの?
- ・「喉」の筋肉には2種類ある!(へぇ~~)
- ・なんで発声の邪魔をする筋肉があるの?
- ○ じゃあ、どんなことを気にすればいいの?
- ・ハイラリンクスを引き起こしやすい筋肉とそのストレッチ
- ・喉頭の埋まりこみを引き起こしやすい筋肉とそのストレッチ
- ○ 最後に
そもそも「喉」って何を指すの?
喉ってどこのことでしょう?
って問われるとズバッと答えられる人はそういないのでは?
ここでは、発声に関する喉の筋肉、あるいは、発声の邪魔をする喉の筋肉を知っていただこうかと思います。
喉が上がる、喉が奥に引っ込む、で悩んでいたアナタに朗報!
「喉」の筋肉には2種類ある!(へぇ~~)
まあ、みなさんご存じ声帯。これ、外側から、粘膜、靭帯、筋肉(甲状披裂筋-こうじょうひれつきん-)となってます。これも“喉の筋肉”
で、これら“喉の筋肉”には2種類ありまして。。。
ざっくり言うと、声を出す時に必要な筋肉と、声を出すことを邪魔する筋肉があります。
声を出すのに必要な筋肉…内喉頭筋-ないこうとうきん-
声を出すことを邪魔する筋肉…外喉頭筋-がいこうとうきん-
呼んで字の如く、喉頭の内側と外側の筋肉です。
内側の内喉頭筋が声帯と、それを動かす筋肉
外側の外喉頭筋が喉頭や舌骨を動かす筋肉
です。
当然、声帯が頑張らないと声は出ないので、内喉頭筋は積極的に鍛えていかないといけない
逆に、外喉頭筋は力を抜いておかないといけない(一部を除く)
「声帯は閉じて!喉は開いて!」
なんて、ワケ分からないことをレッスンで言われた方も少なくないと思いますが、つまりはこういうこと。
「内喉頭筋をしっかり使って、外喉頭筋は緩めて!」
みたいな。ちょっとは謎が解決?
なんで発声の邪魔をする筋肉があるの?
それはね、ご飯を食べるためだよ。
試しにゴックン、と唾を飲み込んでみてくださいまし。
喉頭(喉の軟骨)がグイッと上に上がるの思います。
この動きで、喉頭蓋-こうとうがい-というフタが降りてきて、気管をフタすることで、飲み込んだ唾を食道へ流すことができるんです。
なので、この外喉頭筋が働かなければ、上手くゴックンとできず、肺に食べたものが入って肺炎を引き起こすワケです。
ここがやっかいな所。
つまり、声を出すには邪魔だけど、生きていくには必要不可欠。
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じゃあ、どんなことを気にすればいいの?
この外喉頭筋はとても繊細かつ複雑。
例えば、上腕二頭筋触ってみて?
触れますよね?(あ、力コブできるとこね)
じゃあ肩甲舌骨筋触ってみて?
触れないですよね。
なので、どこにどんな筋肉があって、どんな動きをしているかだけでも知っておくと、発声練習、ボイトレ、あるいはカラオケで歌を歌う時に少しは役に立ちます。
ハイラリンクスを引き起こしやすい筋肉とそのストレッチ
・甲状舌骨筋-こうじょうぜっこつきん-
ハイラリ(ハイラリンクス。喉頭-larynx-が高く-high-なる状態)を起こす一番やっかいな筋肉。
舌の付け根の舌骨-ぜっこつ-と、中に声帯がある甲状軟骨-こうじょうなんこつ-を繋ぐ筋肉。
コイツが力が入って収縮すると声帯を圧迫して上手く振動しなくなります。
以前ご紹介した「グッ」って練習で粗粗解決できるとは思いますが、ストレッチ法としては顎を天井に突き出すような感じで首の前を伸ばしてやるのが効果的。
甲状舌骨筋についての詳しい記事はコチラ
顎舌骨筋(がくぜっこつきん)・顎二腹筋(がくにふくきん)
顎舌骨筋は下顎から舌骨を繋ぐ筋肉。
顎二腹筋は、下顎から舌骨の腱を繋ぐ筋肉と舌骨の腱から顎の後ろ、耳の付け根らへんを繋ぐ筋肉。
コイツもハイラリを引き起こしますが、比較的触れると分かりやすいので、緩めやすいかと。
(発声時に顎の下を触ってプニプニな状態をキープできていればOK)これも同じく首の前を伸ばしてやれれば。
まあ、色んな所で書いておりますが、基本的に綺麗に鳴らせるハイラリであればそんなに気にする必要はナシ。
厄介なのが次のヤツです。
喉頭の埋まりこみを引き起こしやすい筋肉とそのストレッチ
・咽頭収縮筋群(いんとうしゅうしゅくきん)
上咽頭収縮筋、中咽頭収縮筋、下咽頭収縮筋、輪状収縮筋の総称。
何やらめちゃめちゃややこしいですが、「ゴクッ」という時に使っている筋肉なので、とても重要なのですが、ゴクッという際に舌骨を奥に引っ張る動きをするので、発声時に過剰に反応するとあまりよろしくない。
コイツは喉頭の後ろ側にあるのでとてもやっかいです。
ストレッチとしては、甲状軟骨(喉仏のある軟骨)をつまんで、左右にクイクイっとやってやると多少効果あるかな。
けど、割かしやり過ぎ注意。
あとは、シンプルにハブラシを喉の奥に突っ込んで「オエッ!」とやる。
これもやり過ぎると逆流性食道炎になる恐れあり。
・茎突咽頭筋・茎突舌骨筋
茎突咽頭筋は耳の後ろから甲状軟骨を、茎突舌骨筋は耳の後ろから舌骨を繋ぐ筋肉。
まあこれもざっくり、後ろから前へ繋がっているので収縮すると舌骨、喉頭を後ろに引っ張ってしまうのでよろしくないです。
その上というか、似た感じで胸鎖乳突筋(後述)があるので分かりにくいですが、ストレッチ法としては、首を横に向けるだけでOK。
その時にあくびをするような感じで喉の奥を開けておくとより効果的。
・肩甲舌骨筋
肩甲骨と舌骨を繋ぐ筋肉。これも後ろ側なので、収縮すると喉頭の埋まり込みを引き起こす。
これは斜め下を向くような感じで伸ばしてやるのが効果的。
「ヒロシです」
の状態です。
動画ではやっていないけど、肩をグルグル回して肩甲骨の周りをほぐすのもかなり効果的です。
ちなみに、喉頭の埋まり込みが、どんな症状を生むのか。
・共鳴腔が狭くなる(=響きが小さくなる)
・披裂軟骨が上手く回転せず、声帯が十分に閉じない(次回のブログにて…)
・舌骨が奥に行くことで舌が奥に引っ込み、滑舌が悪くなる
などなど。
個人的にはハイラリンクスよりやっかいだと思います。
最後に
・胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
鎖骨から耳の後ろらへんを繋ぐ筋肉。
コイツは、喉頭や舌骨と直接繋がってはいないので、物理的には発声には関係ない筋肉なのですが(なので、ここについて触れないトレーナーさんもいらっしゃいます)、個人的にはなんとなく声が出しにくい。
おそらく、コイツに力が入ると顎が上がって頭が前に出てくるので、それによって茎突咽頭筋や肩甲舌骨筋に力が入るのではなかろうか。
あくまでもなかろうか、なので、はっきりとした医学的根拠は存じ上げないのですが(申し訳ない…)なんせ、コイツに力が入ることで発声しにくいのは確か。
ぶっとい筋肉なんで分かりやすいかと思いますが、少し首を横に向けた時に耳の後ろから斜めに浮き出るぶっとい筋肉がそれです。
これは先ほどの「ヒロシです」の逆で、斜め上を向いてやるとストレッチできます。
どれも効果的なストレッチ法だけど、やりすぎ注意。
筋肉を無理に引っ張ると、断裂したりして回復にエライ時間かかったりするので、「少し物足りないな…」くらいの力加減で、10~20秒、弾みをつけて「フンッ、フンッ、」とやるのではなく、「グイィ~…」とやるようにしましょう。
<関連記事>
喉を下げる練習にどんな意味があるのか?
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最後に
てなワケで、これらの筋肉を意識したストレッチを、ボイトレ前、カラオケ前にやってあげるだけで随分違います。
また、喉頭の埋まりこみは体質的な部分もあるので、歌う前だけじゃなく、日頃からストレッチを心がければ効果あると思います。
是非お試しあれ。
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