2020.05.11ボイトレ
【カラオケ上達】正しい腹式呼吸のやり方、その効果!

『腹式呼吸ができなくて…』
よくそんな声を聞きます。
心配ご無用。
『腹式呼吸ができなくて…』と声を発した際の呼吸法が腹式呼吸です。
歌の中で、腹式呼吸が上手く使えない人、腹式呼吸が歌に活かせない人。
ほぼほぼ100%これが原因。
腹式呼吸を過剰に意識しすぎです!
申し遅れました。
私、三流ボイストレーニングスクール、クリアボイスミュージックスクールの三流ボイストレーナー、谷本恒治ことジウコトモニタです。
今回のテーマは、“腹式呼吸の正しい使い方、鍛え方”です。
前述の通り、上手くできないほぼ100%の原因は、過剰に意識するためです。
「歩く時に、右足を前に出したら左足に、左足を前に出したら右足に力を入れて、手は足と逆の手を前に出して歩いてください」
どうです?
めっちゃ歩きにくいでしょ?
それが「腹式呼吸が苦手だ…」の原因。
では、順を追ってみていきましょう。
目次(数字をクリックするとジャンプします)
1.アナタは腹式呼吸?胸式呼吸?
・腹式呼吸と胸式呼吸の違い
・どっち呼吸かセルフチェック
2.歌に活かす腹式呼吸のやり方
・これがほとんどの人の腹式呼吸の間違い
・腹式呼吸のメリット
3.腹式呼吸トレーニング
・ゆっくりと動きの確認
・動きを意識してトレーニング
4.腹式呼吸をさらに強化!
・横隔膜の鍛え方
・動画もご覧ください
5.最後に
1.アナタは腹式呼吸?胸式呼吸?
・腹式呼吸と胸式呼吸の違い
まずは腹式呼吸と胸式呼吸の違いを理解しておきましょう。
・胸式呼吸…外肋間筋の収縮により、肺が横に膨らむ(引っ張られる)
肺は自分で膨らんだり縮んだりできないので、他の筋肉の力に頼って伸縮して空気を出し入れしています。
それがこれらの筋肉。
横隔膜はドーム状になっていて、縮むと平らになろうとするので、結果下に下がる。
その時にその下の内臓を押すような形になるのでお腹が膨らみます。
胸式呼吸では肋骨の間の筋肉が縮むことで肋骨を横に広げます。
・どっち呼吸かセルフチェック
ではやってみましょう。
まずはお腹に手を当てて、何も意識しないで深~く深呼吸。
(特に男性は)少なからずお腹が膨らむ感覚があったのではないでしょうか?
では次に肋骨(両脇)に手を当てて、同じく何も意識しないで深~く深呼吸。
肋骨は広がりましたか?
こ個人差はありますが、お腹が膨らんだ感覚よりは分かりにくい動きではないですか?
さて、アナタは何式呼吸ですか?
2.歌に活かす腹式呼吸のやり方
・これがほとんどの人の腹式呼吸の間違い
大抵の人が間違えるのがコレ。
吸う
↓
吐く
え?違うの?
ええ。違います。
正解はこう。
吸う
↓
止める
↓
吐く
この「止める」がないことで、本来できていたアナタの腹式呼吸が台無しになっているのです。
台無しになっている(腹式呼吸の力を使えているのに逃げて行っている)のに、
「腹式呼吸ができていないからだ…もっと頑張らないと…」
どんな結果になるかは想像できますよね?
・腹式呼吸のメリット
腹式呼吸の本来の目的は、空気圧を維持すること。
たくさん吐くことではありません!
試に、
「ハッ、ハッ、ハッ、…」
と連続で息を吐いてみましょう。
次に、
「ハッ、ハッ、ハッ、…」
と連続で息を吸ってみましょう。
どうでしょう?
吸う方がめちゃめちゃしんどくないですか?
前述の通り、肺は自分の力で伸縮できません。
横隔膜、外肋間筋の力で、広がりたくもないのに、無理やり広げられている状態です。
当然、無理やりなんで、元に戻りたいですよね?
だから息を吐く。
これが呼吸。
風船をイメージしてみてください。
風船は膨らめば膨らむほど固くなりますよね?
それが“圧”のかかった状態。
“圧”がかかった空気は、勢いよく飛び出ていきますよね?
そして空気が減っていくと、“圧”は弱まり、勢いもなくなっていく。
人間の体も同じ。
腹式呼吸でたくさん取り込んだ空気で“圧”を作り、“勢いのある空気”で強く声帯を振動させることが重要です。
そして、その“圧”をキープするために、たくさん「吐きすぎないように」横隔膜、外肋間筋でキープしないといけません。
「お腹をへこませて!」
なんて言うガラトレはもはや伝説と化していますが(それでもたまにいらっしゃるかも…)、へこませたら(息を押し出したら)ダメなんです。
“勢いのある空気で強く声帯を振動させる”というのは、ベルヌーイの定理というのが関係していて、それに関しては別記事で書いておりますので、ご参照くださいませ。
3.腹式呼吸トレーニング
・ゆっくりと動きの確認
最初の方でやりました、「アナタはどっち呼吸?」で、アナタが“超腹式呼吸派”であることが分かったと思います。
なので、
お腹(横隔膜)はほどほどに、肋骨の広がりを意識してみましょう。
わき腹、肋骨を下から数本手でベタッと触る。
手を当てているところを外側に広げるつもりでゆっくり息を吸っていく。
どうです?広がりました?
これは、実は女子は苦手かも。
というのも、特に背中、肋骨の外側に広背筋、脊柱起立筋というのがあって、それらが日常ほとんど使われないので固くなってるんですね。
なので、肋骨が広がろうにもソイツらが邪魔をする感じ。
(以外とすんなり動く人ってのがいるんです。それが吹奏楽やってた人、陸上やってた人、水泳やってた人、など)
これは徐々に柔らかくなってくるんで、ゆーっくり動きを確認(実際に触りながら)しながら繰り返してみてください。
(その時、勝手に横隔膜は動いています)
・動きを意識してトレーニング
ある程度動きに慣れてきたら、今度はそれを使って発声練習をしてみましょう。
基本は
吸う→止まる
です。
吸って、止まって、そのまま体が動かないように…
「ハッ、ハッ、ハッ、…」
と高速で繰り返します。
この時に、お腹がベコベコ動く人は、「動かしてしまって」います(無意識的に)
お腹が動かないように、肩が動かないように(動くほど息を吐き出さないように)、小刻みに繰り返す感じです。
地味な練習ですが、劇的に歌声は強くなるので、是非マスターしてください。
4.腹式呼吸をさらに強化
・横隔膜の鍛え方
こっからはなかなかハードなトレーニング。
一応確認のため。
横隔膜の動きが必要ない、とは言っていませんので。
生まれた時から腹式呼吸なので、「腹式呼吸を使わない」方が難しいよ、という解説をしたつもりでございます。
で、ここからはさらに強化トレーニング。
ベースはあくまでも、
肋骨をしっかり広げて吸う&キープ
です。
その上で、横隔膜を鍛えるトレーニング。
“鍛える”と言っても、横隔膜というのは、とても薄い筋肉なので、なかなか至難のワザ。
なので、“より可動域を広げる”トレーニングです。
先に言っておきます。
めちゃくちゃキツいです…
「え?そんなにキツくないよ?」
という方。
それは上手く出来ていないと思ってほぼ間違いないです。
ステップ1:お腹を“意図的に”へこませながら、体の空気を全部吐き切る。
“意図的に”というのは、歌う時にお腹をへこませるのは間違っているからです。
そして、吐き切る、ですが、「もう全部吐き切った…」というところからさらに吐きます。
ステップ2:吐き切った状態で息を止める
お腹(肺)がペタンコになった状態で一度息を止めます。ペタンコの状態で栓をするみたいなイメージです。
ステップ3:息を止めたまま、“無理やり”お腹を前に引っ張る
コレが結構キツイ。ペタンコの体をお腹の力で前に引っ張ることで、横隔膜、肺が下に引っ張られます。
ステップ4:その状態で息を吸う
そうすると、“ズゥオッ!”と空気が入る感覚があると思います。
横隔膜を無理やり引っ張っているので、やり過ぎ注意。
しつこく言いますが、腹式呼吸(横隔膜の収縮)“だけ”を使って歌うことは現実的ではありません。
使える筋肉は全部使う、その上で鍛えるべきなら鍛える、の方が、自然な発声になるかと思います。(大抵はそこまで鍛える必要のない人がほとんどかと思いますが…)
そして、これまた何度も言いますが、たくさん吸ってたくさん吐いたら全く意味はなくなります。
あくまでもたくさん吸うのは、“強い空気圧”を作るためで、たくさん吐くためではありません。
・動画もご覧ください
5.最後に
いかがでしたでしょうか?
最後の横隔膜トレーニングは、そこまでガッツリ鍛える必要もないと思うので、あくまでも参考程度に…
腹式呼吸=お腹をへこませる
は、
全くの間違い
ということを念頭に置いておいてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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また、YouTube、Twitterでも歌い方、発声の解説やってますんで、是非そちらも覗いてみてくださいね。
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